◆報知新聞社主催 ユニバーサル杯第36期女流名人位戦5番勝負第1局(24日、山梨・山中湖村ホテルマウント富士) 将棋の清水市代女流名人(女流王位、女流王将、41)に里見香奈倉敷藤花(17)が挑戦する5番勝負第1局が行われ、里見が初登場とは思えない冷静な指し回しを見せ、97手で先勝した。第2局は31日、千葉・野田市の関根名人記念館で行われる。

 初登場とは思えない落ち着きぶりだった。スーパー女子高生の里見が、ベテランの清水を相手に、持ち時間47分を残しての快勝だった。

 これまで清水との8戦はすべて中飛車を採用してきた。しかし9戦目となるこの日は対清水戦で初めて石田流を採用。「先手だったら、三間飛車と思って研究していました。内容が良かったのでうれしいです」と作戦がうまくいき、笑顔を見せた。

 あこがれの清水との対局。プロになったときからの目標だった女流名人位戦に初めて挑戦するということで、気持ちはウキウキ、気合十分。冬休み明けに学校は自由登校になっており、母・治美さん(48)は「対局に向けて、かなり熱心に勉強していたようですね」と話す。

 綿密に研究した作戦が自信と余裕になって表れた。清水に棒金(別名・石田流破り)で手厚い布陣を敷かれたが、慌てず冷静に読んだ。いつもは序盤にエンジンがかかりにくく、終盤追い上げるパターンが多い17歳だが、この日は、終始危なげなく駒を進めた。

 勝負師も盤を離れると、おちゃめな高校3年生。前日の高速バスでの移動では、休憩のサービスエリアでうれしそうにソフトクリームを食べるなどスイーツ好き。「ジェットコースターとお化け屋敷が気になります。でも対局だし行けないですね」と話していたが、25日は家族と富士急ハイランドへ行くことに。1勝のご褒美と2局目への景気づけに、思いっきり満喫する心積もりでいる。

 ◆里見 香奈(さとみ・かな)1992年3月2日、島根・出雲市生まれ。森鶏二9段門下。6歳で将棋を始め、02年10月に女流棋士に。08年11月、16歳8か月の史上3番目の若さで初タイトルとなる倉敷藤花を獲得。終盤の鋭い攻めから「出雲のイナズマ」の異名を取る。島根県立大社高3年。

 ◆石田流 左から3番目の筋に飛車を振る三間飛車の一種で、江戸時代の盲目の棋士・石田検校が創始者とされる。対策が進み廃れていたが、1971年の名人戦で升田幸三9段が改良を加えた「升田式石田流」を披露。大山康晴名人を追いつめ一躍人気戦法になった。その後のプロの研究では、石田流不利が定説だったが、近年になって久保利明棋王や鈴木大介8段らが新手を編み出し、再ブームの兆しを見せている。

 ◆両親にも「特別」 〇…会場には島根・出雲市から里見の父・彰さん(48)、母・治美さん、妹・咲紀さん(13)が駆け付け、大盤解説会場から勝利を祈った。最近は遠征でも1人で移動することが多くなった里見だが、彰さんは「我々にとっても女流名人位戦は特別ですから、私も1ファンとして付いてきました」と記念すべき初挑戦第1局を見届けた。

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