日本の最高政治実力者は、「イチロー・オザワ」―。国際政治上の危機分析を専門とする米国の調査分析会社ユーラシア・グループは19日、今年、注目すべき世界の指導者を10人発表。ベスト10の第3位に、自身の資金管理団体の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件の渦中にある民主党の小沢一郎幹事長(67)を挙げた。鳩山由紀夫首相(62)は、ランク圏外。国外団体にも、首相を上回る小沢氏の政治的影響力が見抜かれた形となった。

 「内閣にポジションを持つ閣僚ではないが、彼は民主党内で最も力がある政治家だ」。今回、ベスト10を発表したユーラシア・グループは、今年の「世界の注目指導者」第3位に選んだ小沢氏について、こう断言した。

 同グループは、国、地域の政治的変動が経済に与える影響を分析し、顧客である企業にリスクマネジメントを助言するコンサルティング会社。自社ホームページによると、欧米に約200社、日本にも約35社の顧客を抱えており、同様のコンサルティング会社の先駆け、だという。その老舗が、鳩山首相を差し置いて、ベスト10に日本からただ一人選んだのが小沢氏。“陰の権力者”としての同氏の姿が、世界に発信されたことになる。

 分析では、小沢氏が党の資金面、選挙戦略、候補者選定をコントロールしていると指摘。元秘書が逮捕された自身の資金管理団体の土地購入事件を「スキャンダル」とし、スキャンダルを乗り越えて失脚しなければ、夏の参院選勝利に向けて、政権全体に対して強い主導権を握るとした。失脚した場合は「政策面への影響はわずかだが、選挙への意味合いは途方もなく大きい」と強調している。

 ベスト10の1位は中国の温家宝首相で、2位はオバマ米大統領。分析では、小沢氏の動向が経済に与える影響力は、大国首脳に次ぐということになる。無視された鳩山首相こそいい面の皮だが、やはり小沢氏は、世界でも“要注意人物”だ。

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