富士重工業は15日、陸上自衛隊が使う戦闘ヘリコプターの発注を中途で打ち切った防衛省を相手取り、米国メーカーに支払ったライセンス料など、初期経費約350億円の支払いを求める訴えを東京地裁に起こした。

 軍事機密などを理由に国と少数の専門企業が密接な関係を維持している防衛産業界で、企業が国を訴えるのは異例だ。

 訴えによると、防衛省は2001年、米国ボーイング社製の対戦車ヘリAH64Dを62機導入することを決め、富士重はボ社にライセンス料など初期経費約420億円を支払い、国内生産を開始した。多額の初期経費は取得する62機で均等割りする契約だった。その後同省は、07年度までに10機の契約を結んだ後、取得機数を62機から13機に変更。初期費用は契約済みの10機分(約70億円)しか富士重は受け取っていない。

 防衛省によると、部品価格の高騰で1機あたりの価格が、当初の約60億円から83億円にまで跳ね上がったことなどが機数変更の主な理由だ。富士重は「取得機数にかかわらず、ライセンス料など初期経費は防衛省が全額負担すべきもの」と主張している。

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