飛鳥時代から平安時代にかけて、中国大陸と日本を行き来した遣唐使船を再現し、今年5月に開幕する上海万博の会場に派遣するという、古代のロマンにあふれた計画が進められている。

 「遣唐使船再現プロジェクト実行委員会」(角川文化振興財団主催、読売新聞社など後援)が現在、中国で建造を急いでいる。関係者が22日に都内で記者会見し、正式に計画を公表する。

 遣唐使船の再現は上海万博に合わせ、「日中交流、友好の先駆けであり、シンボルとも言える遣唐使船を再現することで、新たな日中交流を展開していきたい」(同実行委員会)として企画された。

 7世紀から始まった遣唐使は、外交使節団としての任務のほか、大陸文化を吸収する役割を果たした。奈良国立博物館によると、9世紀の平安時代までに、計画のみで終わったものも含めて20回の遣唐使が記録に残っている。最盛期には4隻の船団に500~600人が分乗して、荒波を乗り越えて唐へ向かったという。

 遣唐使船の構造などを記した詳しい資料は少ない。後世の絵巻物などから推測するしかなく、想像も織り交ぜて再現される。建造中の船は全長30メートル。船体は鉄鋼で造り、表面に木材を基調とした装飾を施す。マストには竹で編むなどして作られた帆を張り、古代船さながら手でこぐことも可能という。上海近くの造船所で建造が進んでおり、3月の進水式を目指している。

 完成後は日本に運ばれ、5月に大阪を出港する。遣唐使が実際に航行したといわれる瀬戸内海のコースをたどりながら、長崎・五島列島へ向かう。その後はいったん輸送船に積み込まれ、上海の万博会場近くに係留される。

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