できるだけダムに頼らない治水対策を検討している国土交通省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が15日開かれ、「洪水を許容する政策への転換を検討することが必要」との判断で一致した。来年夏ごろに提言をまとめる方針。従来の治水策はダムと堤防で流量を調節して河川からあふれさせないことを目指してきたが、河川のはんらんを許容して洪水を分散させる「流域治水」へと転換される可能性も出てきた。

 この日の会議では、▽河川対策▽流域対策▽ダム事業の検証のための基準作り--の3分野にわけて検討することを決めた。ゲリラ豪雨の多発など想定を上回る大雨が増えていることも背景に、「流域治水」も議論することでも一致。はんらんへの対応として、土地の利用規制や水害保険制度の創設なども検討することにした。

 「流域治水」が導入されれば治水対策の大きな転換となる。しかし、複数の関係省庁や多くの自治体にまたがる政策のため、議論の行方は不透明だ。

 また、ダム事業の見直し基準については、▽完了までの期間や事業途中での効果の有無▽維持管理コストが的確に見込まれているか▽費用便益になじまない生態系などをどう考えるか--などの論点が示された。【石原聖】

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