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津島市内に入り取り敢えずですが、本町筋を通って津島市観光 交流センターを目指すことにしました。尾張津島まち探検の中編です。

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津島市内の本町通りに入ると急に昔ながらの建物が道路両脇に並んでいます。写真 は、世界的な詩人であるヨネ・ノグチ(野口米次郎)の生家です。幼少期をこの家で過ごしたとのこと、彫刻家で有名なイサム・ノグチの父としても有名な方ですよ。

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本町通りを進みます。昔ながらの町屋が多いですね。タイムス リップ したような雰囲気となって来ました。かつては津島神社への参拝客で賑わった通りだと思いますが、今はひっそりとした感じです。

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名古屋 の「四間通まち探検」の際にも紹介させていただきましたが、この地方の町屋には、火災 予防のための屋根神様が祀られています。この建物の左側端屋根をご覧ください。屋根の上の祠の中には伊勢・秋葉・津島の3神が祀られています。

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そのお隣の建物は「三養荘」、江戸時代に建設された津島の代表的な建物です。この地方の代表的な茶道流派、松尾流の好みが取り入れられているとのことです。庭園には「一雨軒」という茶室もあるとのこと、抹茶文化が盛んな海部地方には茶室が多いのも特徴です。その中でも特に津島の町屋には多くの茶室があるようですね。

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更に進むと長珍酒造さんの建物が見えてきました。尾張西部地方は、豊かな米、水を利用した醸造業が盛んな地域でもあります。まちなかの造り酒屋さんの建物は特に重厚さを感じさせられました。

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市街地の中心部「本町筋」に入ってきました。かつて一番賑わっていた繁華街というべき所です。やはり旧市街ということで道が狭いです。自転車を使って正解という感じです。

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先程も申しましたが、津島には茶室が多い所ですから当然、お茶屋さんも多いですね。昔ながらの抹茶を販売しているお店がありました。その他、家具屋、呉服屋、履き物屋さんなど、今でも商売をされている店が多くなってきましたよ。

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前編で紹介しました津島上街道と津島下街道が合流する辻です。ここから津島神社への参道が始まります。この建物内に多くの見物客の方が入ってみえました。2階からも顔を出して辻を覗いてみえる方もいましたよ。何か特別に展示会などでも開催されているのでしょうか。元川魚商店「カネ長」さんの建物を「信長ゆめ倶楽部」としてギャラリーや講座・教室などで、一般に貸しているとのことです。

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その反対側には、町屋を改造した喫茶店がありました。内部がどうなっているか興味津々のところですが、自転車で進むことにします。

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ここからは津島上街道を名古屋方面へと進むことにします。神社が近付き町屋建物も大きなものが多いです。川魚を使った料理、モロコ寿司などこの地方の特徴です。そんなお店もありましたよ。

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中心部に入ると狭い通りにも観光客の方が多く散策されていました。GWで藤まつりも開催されていますからね。本当に古き良き時代の雰囲気がする街並みが多く残されています。

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冒頭で紹介した津島市観光交流センター「まつりの舘 津島屋」に到着しました。ここはかつて地元銀行の本店が置かれていた建物です。昭和4年(1929)に建設、「復興式」という建築様式で、西洋建築におけるルネサンス様式を基調に意匠や装飾を簡略化したものだそうです。この建物は、現在、国登録有形文化財に登録されています。津島市が銀行から寄付を受け、外壁を改修し、内装などをリニューアルして観光交流センターとして活用しているとのことです。

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敷地内には土蔵も残されています。内部は茶室に改造されていますが、本日は鍵がかけられて内部を拝見することが出来ませんでした。交流センターの内部に入ることにします。日本三大川祭の一つである「尾張津島天王祭」に関する資料展示が行われていました。写真は宵祭に登場する巻藁船を模したもののようです。

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津島天王祭の屏風絵や神社所有のものでしょうか?能面なども展示されています。

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こちらは朝祭の車楽船の上部に飾り付けられる人形が展示されています。写真右は市民の方の作品が展示されているコーナーでしょうか。

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見上げると白壁や窓ガラス、照明がとてもモダンに感じさせられました。やはり旧銀行本店という雰囲気は尊重されて残されているようですね。パンフレット類なども豊富に用意されています。津島の歴史文化や観光情報を知るには絶好の施設だと思いました。

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再び自転車を使って津島神社へと向かいます。この道路は「天王通」、名前のとおり名鉄津島駅から神社まで一直線に伸びる参道の役目を果たしています。

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津島神社鳥居前に到着です。朱塗りの明神鳥居が貫禄十分ですね。参拝客も多いようです。

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鳥居横にある休憩所近くに自転車を置いて、ここからは徒歩で津島神社境内を散策することにしました。正面建物は楼門です。桃山時代の建築様式を誇る建物で、豊臣秀吉の寄進による物として国重要文化財に指定されています。

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拝殿へと進みます。津島神社は約1500年の歴史を誇る神社で、祭神は「建速須佐之男命(たけはやすさのおうのみこと)」です。明治時代の神仏分離以前は牛頭天王を祀っていたことから津島天王社とも相称されていました。

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拝殿正面です。その奥に本殿があります。「西の祇園(八坂)、東の津島」と云われる牛頭天王信仰の総本社として古くから栄え、周辺に門前町が形成され、各地からの参拝客で大いに賑わいました。織田信長、豊臣秀吉や歴代尾張徳川家藩主からも篤く信仰したそうですよ。江戸時代には「津島参らにゃ片参り」と云われ、お伊勢参りの折には津島神社も参拝すべしと薦められたとのこと、もっともこれは、多賀、熊野、多度、朝熊山などにも当てはめられている言葉なので、特に津島だけを指した訳ではありません。但し、そんな大社と同じくらい尊崇を集めた存在だったことの証しであることには変わりはありませんね。津島神社本殿は、徳川家康四男で清洲城主であった松平忠吉の寄進とされ、桃山時代の建築様式で国重要文化財に指定されています。水郷も参拝を行い、家内安全、病気退散やこれから無事に蟹江まで帰ることをお願いいたしました。

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やはりGWと藤まつりもあって参拝されている方も多いですね。参拝を終えて楼門から鳥居の方まで引き返すことにします。休憩場で水分補給とタバコ休憩です。(^^;)。。

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鳥居前には、津島名物の「あかだ・くつわ」の名店があります。写真左は参道北側にある松屋儀左衛門さん、右は手前から角政さん、その奥にあかだ屋清七さんの名店が建ち並んでいます。「あかだ・くつわ」は米粉を練って油で揚げた神社門前で作られたお土産として参拝客に重宝されたお菓子です。ちょいと歯ごたえの良いお菓子なので、歯の弱い水郷はパスすることにしましたよ。(^^;)。。

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神社境内に自転車を駐輪し、徒歩で街中を散策しながら天王川公園へと向かうことにしました。ここからは町歩きです。この道は江戸時代から続く津島神社への参道です。手前の建物は、料理旅館「まのや」さん、昭和初期の木造建築です。引き続き「尾張津島まち探検」にお付き合いくださいね。後編をお楽しみに。