2017-07-12 23:05:59

売れざるをえない男

テーマ:ブログ

先日、定食屋で衝撃的な出来事がありました。

最終的に、次のような状況になったのですが――





これが一体どういう状況なのかを説明するために、まずは最近の僕の生活からお話ししたいのですが、

僕は、ほぼ毎日、20代前半の漫画家の卵たちと一緒に仕事をしています。

遡ること6年前、

「トキワ荘のような場所を作ればそこから素晴らしい作品が次から次へと生まれるのではないか」

と考え、原宿にマンションを借りて6人ほどのライター志望者たちと半同棲生活をしながら2年間一緒に仕事をしたのですが、思うような結果が出ませんでした。
 

「原宿生活」が終わったあとに本を出して売れた人もいたので完全な失敗ではないと思いますが、最初に思い描いていたのとは程遠い状態で終わることになりました。

それから月日がたち――ちょうど1年前くらいだと思いますが――会社が移転することになり、元々入っていたビルの部屋がたくさん空くことになりました。

そこで文響社社長の山本くんと色々話しているうちに、「もう一度、原宿生活のような挑戦をしてみよう」ということになり人を集め始めたのですが、原宿生活でうまくいかなかった反省を活かし、新しい方法を試しながら人を探していったところ、20代前半の漫画家の卵たちが集まってきたのです。

最初に「漫画家を集めよう」と決めたわけではないので、これはもう本当に縁としか言いようがないのですが

彼らと昼・夜ご飯を一緒に食べながら作品について議論をしたり全然関係ない雑談をしているのですが、本当に優秀で誠実で素晴らしいやつらなので毎日が楽しいです。

また、僕はこれまで「若さ」というものをほとんど意識したことがなかったのですが、改めて、毎日彼らと一緒に過ごすことによって、若さの持つ圧倒的な魅力に気づきました。


それは一言で言うと「変化できる」ことだと思います。


いや、もちろん「変化」に年齢は関係ないのですが、「変化するための燃料」が素晴らしい。


それを言い換えるなら、「自分の将来を曇りなく輝かせる力」だと思います。


大人になる過程で様々な経験をしていくと、


世の中には「完全な光」が存在していないことを経験してしまいます。


「こうなれば絶対幸せになれるはずだ」と確信して進んできたのに、目的地に着いたら「こんな場所を目指していたのか?」と愕然とする。そんな経験を繰り返すことで、新しい光を見つけても、「きっと思ったものと違うんだろうな」と考える癖がついてしまいます。

しかし、

 

「若さ」=「目的地にたどり着いた数の少なさ」

 

と言えるので、目的地に対して「完全な光」を見出すことができる。

そして、その場所が魅力的に映れば映るほど、今の自分を変化させられるということです。

 

「自分を変化させてでも、その場所にたどりつきたい」からです。


これは「恋」に近いと思います。


誰かを好きになり、相手に対して「完全な光」を見出したとき、自分の持っているすべてを変化させてでもその人に振り向いてもらいたいと思う。

その人が仮に「足が速い人が好き」と言ったとしたら、陸上がまったく得意でなくても、朝から晩までダッシュを繰り返すことができる、


それが若さの魅力だと感じます。


そして、僕も未だに朝から晩までダッシュできてしまう人間であるので、彼らと話が合うんですね。


週6日一緒にいて、オフ日に設定している月曜日もLINEして


「今日、何してんの? ハンターハンターの最新刊出たけど一緒に読まん?」


と呼び出して、デニーズで一緒に読んでましたからね。

そしたら巻末に突然、冨樫先生の解説が出てきて、しかもその中で


「ナルトの岸本先生と対談したときも話しましたが、作品のセオリーは……」みたいなことが書いてあって


「おい、この『冨樫×岸本対談』手に入らんか!?」


と聞いたら、その漫画家は


「ああ、それなら家にありますから今度持ってきます」


となってめっちゃ興奮する、みたいな毎日を過ごしているわけですが――



前置きが長くなりました。本題に戻りましょう。


ちなみに、一緒にハンターハンターの最新刊を読んだ漫画家の卵が「坂野旭(さかのあさひ)」という名前なのですが、


その坂野を含めみんなで定食屋でご飯を食べていたところ、



坂野がトレイの上に味噌汁をこぼしたんですね。



つまり、↓の状態になったのですが、(相変わらず絵心がなくて申し訳ない限りですが)







もちろん、この状態には何の衝撃性もなく、普通に紙ナプキンを取ってあげたりしていたのですが、



突然、坂野がこう言い出したのです。



「この味噌汁は、回収できるはずです」



最初、何を言っているのか全く分からなかったので詳しく話を聞いてみたところ、その内容は予想もしなかったものでした。


一言で言うと、坂野は、味噌汁がトレイの上にこぼれた状態を




日本酒のマス




だととらえたのです。

 

この時点で「なるほど!」と理解した人は相当勘の良い人だと思いますが、

イラストで説明しますと、




これが日本酒のマスであり、グラスからこぼれたお酒をマスで受けるのは居酒屋では見慣れた光景ですが

坂野は、味噌汁がこぼれた状態を↓だととらえたのです。





マスに入った日本酒は飲むためのものであるのと同様に、トレイにこぼれた味噌汁もまた、飲めるはずだと。

この発想を聞いたとき、僕は思いました。




こいつは売れる




一見、味噌汁の回収と漫画には何の関係もあるようには見えませんが


そして、正直、僕自身も何がどう関係しているのかまったくもって分かりませんが、



ただ、もうとにかく、こいつは売れる、売れざるを得ない



そう確信したのです。


ただ、坂野が味噌汁を回収すべく四元豚のカツの入った大皿とご飯のお椀をトレイの外に出し、トレイを傾けてこぼれた味噌汁をお椀に注ぎ込もうとしたとき、僕は坂野の手を止めました。止めざるを得なかった。

――もちろん、僕としても、坂野の若さほとばしる発想に水を差すことだけは避けたかった。

原宿生活の失敗は、空に向かって伸びようとしている新芽に添え木をし、手を加えすぎたことでした。

 

でも、今の僕は違う。

 

坂野というダイヤモンドの原石はただ、邪魔が入らないようにひたすら見守っていくだけで良い、それが彼を輝かせる最高の方法であることを確信していました。

 

 

ただ、一点。

 

 

やはり、どうしても見逃せなかったのが、

 

味噌汁の衛生面でした。



普通に汚ねえだろと。





こんな汚ねーもん飲んで腹壊したらどうすんだと。






1杯60円の味噌汁ケチって腹壊したら本末転倒だろと。




「費用対効果」の意味分かってんのかと。




アホかと。

 

 

 

 

お前は坂野アホヒかと。





ただ、もちろん、

 

何よりも汚れているのはこぼれた味噌汁ではなく、こうした大人の発想であり――



しかし、身体の半分は大人に染まってしまっている僕は、坂野に


「回収は味噌汁のお椀ではなく、フタに受けて、本当に飲めそうだったら飲んでくれ」

 

 

とリクエストしたのです。



その結果、こうなりました。



どうやら坂野は、小鉢の納豆を味噌汁の中に入れたあとにこぼしたようですね。トレイに転がる数粒の納豆がそのことを表しています。


そして、最終的に坂野はこの蓋に入った味噌汁を飲み干し、腹も壊しませんでした。


さすが、売れるやつは運も持ってますね。


さて、そんな坂野旭先生の作品も「カプセル」で絶賛準備中です。


「カプセル」でwebエンジニアや編集者として働きたい方、まだまだ募集していますのでご応募お待ちしています!


「カプセル」人材募集
http://bunkyosha.com/recruit/2017-06-19-capsule-web-jobs


そして、今回のブログについて編集者に

 

 

「坂野の話を書くことにしたので、これでカプセルに相当な人材が集まってきますよ!」

 

 

と鼻息荒く語ったところ、冷静な顔でこう言われました。

 

 

 

「こぼした味噌汁をすする人と、それを絶賛する人と一緒に働きたい人っていますかね?」

 

 

 

……というわけで、

 

 

ちゃんとした人も(少し)いるカプセルを、ぜひよろしくお願いします!

 

 

 

 



■ 7月21日(金)、大阪でトークショーをします!

『顔ニモマケズ』のトークショーの日にちが近づいてきました。最近は人前で話す機会もほとんどなく、次回もいつになるか分からないので関西圏にお住いの方はぜひぜひご参加ください!河除静香さんの一人芝居も超おすすめです!


『顔ニモマケズ』出版記念トークショー in 大阪
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/west/67640
 

 

 

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