• 25 Apr
    • ベストオブ美月

      只今絶賛原稿中なんですが既刊四冊それぞれのベストオブ美月を選んでみました。既刊四冊。まず、一冊目の「恋するセーラー」からはこの美月にしました。つき合い始めてまもない初々しいふたり。亮も会心のチュー顔です。二冊目の「夫婦善哉48」からは凄く迷ったんですがこの美月で。ベストオブ亮はこれかな。この亮も気に入っている。で、三冊目の「近視・遠視・老眼」からは選びきれずに2つ。亮はこれで。四冊目の「60デニール」からはこの美月。亮はこれで。上のコマ下のコマどっちも好きなんだけど最近ニヤニヤニヤッと目もつぶっちゃってる下のコマの表情をよく描きます。なんで急にこんなことやり始めちゃったかというと。今さらどうにもならないんだけど今、描いている夫婦善哉50の原稿を見ていてなんか表情が同じようで単調になっちゃったなあとちょっと反省したからです。次、頑張ろう( ノД`)…

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  • 16 Apr
    • 遅々として

      はい。コミティア120も近づいて来ました。夫婦善哉50、出します。もしかすると頁数が減ったりことによると紙一枚になるかもしんないけど絶対出しますからね←出したうち入んないそれまでここを放置してる感じで申し訳ないのでTwitterで流したりしたものをちょっと上げておきますね。ほら、TLで流れていっちゃうと誰も知らないラクガキとかあるからね。ね。これは意味なしですが熟年夫婦を描く腕慣らし的なものですか。夜の生活をもっと細かく描きたいな。 こちらは昼のイチャイチャ。美月は指が性感帯なので。こんなとこも細かく描きたいな。うちのキャラが年を取ることを表したもの。32年後の彼氏なんてわかんないよな。美月。これは好きな表情に描けたので上げておきたかった。ペン入れたら表情変わっちゃうことも多いので。夫婦善哉50、頁数減らなかったら出てくるひとコマです(笑)今回の新刊ではほんと亮がアホ旦那で。バカ親父で。しょーもないんです( ´∀`)

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  • 11 Apr
    • かあさんあるある

      Twitterに上げたものですがらくがきをひとつ。子どものお下がりを着るのはある意味親の醍醐味ですがかあさんという生き物はこれが大好物。なんてね。美月の場合、春や秋に「あ、今日は少し冷えるね。」って時にジャージの上下を着込むそんな使い方をしています。何だっていって動きやすい。こんなかあさんを息子は恥ずかしく思うわけなんですがかといって自分の父とラブラブな恋する母も、息子としては手放しで受け入れるわけにはいかなかったりします。

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  • 10 Apr
    • 過去絵ばかりですみません

      期間限定のこのアイコンこれは今回の新刊「夫婦善哉50」の作中の一コマです。TwitterとアメブロでGWの終わるまでこのアイコンを使用していく予定です。今までのはこれです。これも長く使ってきたんでこれに戻すつもりですよ。で、最近Instagramを始めたのでそっちのアイコンはこれにしました。Instagramはこちら 亮はもう美月が可愛くて仕方ないどんな時代のどんなシーンを描いていてもこれは変わらないのです。以下Twitterで上げた過去絵(笑)相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow 過去絵。他意はない息子とつい反応して吹く母。 https://t.co/4tI1hqBeTrApril 08, 2017相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow 長男も母を抱き上げている https://t.co/H4LGQeObieApril 09, 2017相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow もちろん、安定の夫と。 https://t.co/bvf7QwZxWkApril 09, 2017相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow だがたまに逆お姫様抱っこなんかも。 https://t.co/9Lb74WV5BLApril 09, 2017相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow 張り合う夫(笑) https://t.co/lF5ZCPRxFTApril 09, 2017一時期お姫様抱っこが私の中で大流行致しまして。やたら亮が美月を抱っこしていました。息子たちも大人になって力自慢的な意味で母を持ち上げています。美月を抱っこしたあとこの後どう料理してやろうかワクワクしているのは無論亮ただ一人。では最後におニューらくがきでお別れしましょう。また次回!(*´∇`)ノ

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  • 09 Apr
    • ママ友に語る

      私にはママ友はあまりいません。つか息子が中学に行かなくなって他のママ友とは話が合わなくなり何より面倒くさ辛いので私から積極的にフェードアウトしました。今でもたまに飲みにいくママ友は子どもが幼稚園の頃からつき合いのある腐れ縁で気心しれた、お互いの苦労も分かち合っている仲です。同い年でしっかり者の彼女は私なんかと違い色々と情報網を持っていたので、助けてもらうことも多かったのだけど、ウチの息子がややこしいことになって学校に行かなくなってからはちょっとばかり疎遠に。発達障害とか自律神経のバランスとかとにかく息子が一番辛かったのですが私も頑張ってたと思うんだ。今や息子も大学三年生に。卒業単位が足りるかとか卒論までたどり着けるかとか就職浪人必至か?とか心配は尽きないんですが。で。ヲトメちゃんの話をその旧知のママ友にしたんですよ。ヲトメちゃんのお子さんはたしかこんど高校三年生。ママ友「その人、よくそんな子供みたいな年の男の子にうつつ抜かしてる暇あるね?旦那さんと上手くいってないから現実逃避みたいなもんなのか?」私「まあ、旦那さんのことはかなり苦労してきたみたいだぜ。」ママ友「でも自分の子どもいるんでしょ高校生なんてまだまだ手がかかるし進路のこととか、我が事のように駆けずりまわってたじゃないか?俺ら。」このママ友の娘さん、動物が大好きで獣医さんか看護師さんかとにかく動物に関わる仕事がしたいととてもしっかりした進路が定まっててそれでも学校選びだとか成績のこととか推薦の枠とか学校でも面談とか頻繁で受験校決めるまでがもう大冒険の旅に出たくらいの疲労感なわけですよ。うちはね。高校一回転校してますから。で、転校した先は通信制の高校だったんですけど通学コースもあって半年間その通学コースで通わせたらやっぱりダメで。三年生に進級するときに通信コースに変更させてもらいました。そんで何とか高校卒業。もし18で高校卒業できなかったらその先ずっとずれちゃうんで保険のつもりで夏に高卒認定まで取らせました。で、何とか大学にも受かり三年生になったわけですが。今が一番親としては楽ですね。それでも朝は息子の生活リズム中心に回してかなきゃならないし体調崩しやすいのは変わらずなので。確かに息子みたいな年下男に恋したの大好きだのチョコ渡せないの話してもらえないのとか言うてる場合かッ!よほど手間のかからないよい息子さんなのよね。ヲトメちゃん前にうちの子千葉大学受験したいとか言ってるんだけどどこにあるの?ウチから通えるかなあ?とか言ってたんだけどね。その時はお教えしましたよ?わかる範囲でね。でもさ。それは息子がそう言った瞬間ググろうや?ん?違うか?おばちゃん言ってること間違うてるか?ママ友と話しているうちに感覚が普通に戻ってきてしまってヲトメちゃんに話し合わせてあげるのにかなり疲れている自分がいます。辛い。

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  • 08 Apr
    • Twitterでつぶやきました。

      はぁいエブリバディお気づきの方もいらっしゃいましょうただ今コミティア120新刊頑張ろう期間限定の中年夫婦アイコン展開中です!Twitterとアメブロのアイコンが変わっておりますのでご注意ください。で、さっきTwitterでつぶやきました。ご報告させてください。相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow ヲトメちゃん!頑張ればきっと彼も分かってくれるよ🎵#まったく心にもない事を言うApril 08, 2017↑おもしろタグを見つけちゃった(笑)ついヲトメちゃんをつぶやく。相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow なんていうか、ここまでではないにしろ私には彼女を否定する選択肢はなくてぶっちゃけヲトメちゃんから相談を受けた時点でそういう同意をしてしまった扱いになってるようなもんなんです。April 08, 2017↑この感覚、わかってもらえるだろうか。相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow 女同士の暗黙の了解なんですよApril 08, 2017↑こういうことなんです。女子のルール的なね。恋バナでは特に厳格に守らなくてはいけないルールになってます。相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow だからこれを踏み外さんようにじゃがくんにも負担にならないように彼女を導かなくちゃならないんです。April 08, 2017↑だから、双方の事情なんか入ってきちゃった日にゃ~もう脳ミソフル回転でメールの返事を打つわけです。相原龍@鶴屋(コミティア5/6Q32b)@taku_ryow できるか~い((ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャApril 08, 2017↑限界は近いよ。きっとヲトメちゃんは自分の恋心を分かってくれる人に遠慮なく彼が好きなのに!と気持ちを吐き出したかっただけなんですから。その割には本気で私になんとか仲を取り持ってほしいと思ってる節があるんだよなあ。というわけでヲトメちゃん今週の名言「未来のない恋に恋するのって辛いね」ん。そうだにい。

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  • 07 Apr
    • 大昔に描いた3

      酒ぐせのあまりよろしくない亮(笑)とんでもないことをしたときに限って記憶はありません((ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャ

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  • 06 Apr
    • コミティア120参加証届く

      さて。来る五月六日。東京ビッグサイトにて開催される創作イベントコミティア120の参加証がやっと到着致しました。そうド田舎でもないというに他の方々より1日遅かった。肝が冷えましたよ。郵便事故云々よりもうちのボケ義父が開封してやしないか中身をみてワケわかんなくてソッコー捨てたとかないよな?とか特殊な事情からのトラブルに怯えた1日でした。よかった。あとは新刊だけだわ。←一番心配ですというわけでご案内です。スペースNo.Q32b(東5ホール)サークル名は「鶴屋」でございます。よろしくどうぞ。さっきツイートしたんですがれんげさんところとちょっと近いんですよ。れんげさんのスペースに行くついでに。鶴屋もよろしく(*>∇<)ノデスッ!で、出そうな出なさそうな新刊ですがただ今下描きが終わりそうな終わらなそうな←はっきりしないとにかく50のイチャイチャを必死に51が描いてます。当日は笑顔で新刊とともに皆さんにお会いしたいと思ってます。どうぞよろしくお願いいたします(*´∇`)ノ

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  • 05 Apr
  • 04 Apr
    • 大昔に描いた。

      大昔に描いたものです(笑)亮は酒に弱い方ではなくむしろ強い方です。でも飲みすぎると色々とやらかします。

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  • 02 Apr
    • 今の私

      ヲトメちゃんシリーズでも書いていましたが半年間続けていたパートを辞め日々をだらりだらりと過ごしています。職業訓練校で医療事務をやりたかったのでパートはスッパリ辞めたんですが私、パソコンもキーボード打つのさえからきしなんで、もしかするとそこから始めないといけないかもしんないです。さて。5月のコミティア合わせで出す新刊のお話でございます。「夫婦善哉50」ただいま49歳の亮と美月。亮が4月29日に美月が5月17日に50になるのを記念して二人の相変わらずのラブラブ本を出したいと思います。50だってイチャイチャしたい。(お尻だって洗ってほしい風に。笑)んで。目下のところ下描きをゆるゆると進めてます。正直、調子が出ません。もっともっと描いて行ってそこから選別して納得いく編集をして一冊にしないといけない感じです。だいたい小ネタの2~3ページの集合体。一見平坦な繰り返しに日常を表現しようとしている本だと思ってもらえたら。バカなことを真面目な顔で言ってます。何を言ってるかは出来てからのお楽しみ。夫婦喧嘩は息子も食わない。2発グーで。何がこの温厚な青年を暴力に駆り立てたのでしょうか。美月の双児の弟、直樹と美月の次男、卓はクリソツなのです。で、直樹と美月もクリソツなのです。だから、卓と美月もクリソツ。寝ていればカッコいい。実際寝顔はアホ面なんだけど何でかステキに見えてしまう恋は盲目な美月。本の雰囲気としてはこうしてだらだらと中年夫婦の悲喜こもごもを描きます。これから違うテイストのお話が一つや二つ入るかもしれないけどほぼ年季の入った夫婦のぐたぐたエピソードだと思います。本日より一人旅に出るので旅先で下描き増やして帰りますね。

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  • 30 Mar
    • 渉と美月(教育実習編おまけ)

      「すまん、渉。」渉は実家に呼ばれてキッチンのいつもの椅子に座っていた。「手短に頼むよ。浅海の仕事復帰の準備で忙しいんだからさ。」詳しい説明をしようとする母の話の腰をわざと折ってやる渉。美月はいっそう居心地が悪そうだ。「あの。破裂音のことなんだけどね。」「母さんだろ?」「へ?」渉と美月はお互い全く違う思惑で合わない視線を交わす。「いや、な、何で?」美月は何故渉が知っているのか色んな方向へ意識をやって探りだそうとしていたのだが、その顔つきがどうにも目鼻口バラバラで何とも言えなかった。渉はそんな母の顔を見て苦笑する。「なんて顔してんの。浅海だよ。あいつが、多分美月先生よって。」当たりだろ?と渉はウインクして見せる。「生徒からされてマジギレしたイタズラ自分が使うなんてね。しかも息子相手にだなんて、なんの因果かな?」おどけながら遠回しに咎めているようにも見せる渉に、美月は小さくなるばかりだ。「一ヶ月間。生徒たちと教師として一緒にいたんだ。お前がどれだけ教師になれたか。見たかった。」渉にもそのくらいはわかった。知りたいのは、一番知りたいのは母が自分をどう評価したかだった。「で?」渉は、美月の御眼鏡に適ったのか知りたかったが、まさかそんな風には自分から聞けなかった。そんな渉の気持ちを知ってか知らずか美月は満面の笑みになりそうなのをまた変な表情を作って必死に隠した。「一ヶ月間。無為に過ごしてたわけじゃないのだけはわかったかな。」くすぐったい誉め言葉だ。まあ、満点だよ、よくやったねなんて言われたらこっちも反応困るしな。渉には何故か美月が手放しでこう誉めたいのを我慢しているのがわかった。自分がもし、同僚となってもこの長内先生は面倒だなんて思わないでくれるんだ。それだけで渉は満足だった。逆に自分が面倒だと思わされるそんな予感すらしたのである。

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  • 29 Mar
    • 渉と美月(教育実習編9)

      渉は実習最後の一週間を迎えて毎日が殺人的に忙しかった…と言うわけでもなかったが色々な方面に気を使う日々を送っていた。まずは子供たち。自分は他所からやってきて自分の都合で学生に戻っていく訳だがなるべくなら、気持ちの良い別れをしたい渉はそう考えている。ひと悶着あった桃果とも話ができて関係も修復できた。他の子供たちとも上手く距離を取りつつつつがなく実習を終われそうであった。そして校長、教頭をはじめとする自分が学生の頃からのベテラン教師陣。先入観で凝り固まった教師たちは今更とりつく島もなく。渉は時間が無さすぎると諦め大人しく一通りのことを修めようと努めていた。甲斐あってか、教頭のように「教師としての適性などない」と頭から断じる教師はいなくなった。そして、一番わからない。大先輩の長内先生である。気を使おうとするがそんな暇があるなら子供たちと触れあえと一喝される。中学のときのようにこの人に負担をかけたくないし、もう大人なのだと行動で示したいのだが。母はつまらないことにとらわれるなと笑うばかりなのだ。いよいよ、最後の授業だ。この日は自分が子供たちに教えると言うよりも、自分がもっと上の教師やお偉いさんに審査されるようなものだ。麻生校長もひょこひょこと小さな体に輝く頭頂部を揺らして教室を出たり入ったりしている。やはり基本的なきわめてスタンダードな授業の構成で無難に進める。長内先生に言わせればつまらない授業だということになろうがじゃあ、長内先生の面白いという授業は只今教室の後ろを参観日の保護者のごとく観覧している偉い人たちにとっても面白いと思われて評価されるものなのかそこの基準は多分違うんだろう。渉はそこを度外視するほどの信念や度胸は持ち合わせていないしそんな必要もないと思った。授業は授業と言うよりは渉のプレゼンの場として機能し始める。生徒たちも、後ろに陣取るいつもは居ない人たちが渉を評価しているのだとわかっている。案の定、長内先生はしかめっ面だ。パーン爆竹のような徒競走のスタートを告げるピストルの音にも似た音が窓際から響いた。教室は一瞬時を奪われる。パンパン!同じ音がまた短く鳴った。「何!これ!!」「怖ーいっ!!」「外からだよな?」「危ないよお!」生徒たちは口々に好き勝手なことを言い始めて教室は騒然となる。「皆静かにしろ!」渉は鋭く生徒たちを一喝すると窓際の生徒を教室の中央に寄せた。身を屈めるように指示を出した。「外には誰も居ない。何の音かはわからないが、確認が取れるまで授業は中断だ。もう少し頭を低くしてろ」渉は内線で職員室と事務室に報告をした。他の教室からは報告がなかったようでどちらも寝耳に水の反応だった。手の空いた職員が安全確認をする中渉は隣のクラスを覗いたが何事もなかったように授業がされていた。安全はものの5分で確認がとれたが何の音だったのか何故このクラスだけで鳴ったのか最後までわからなかった。中断した時間は10分にも満たなかったが密度の濃い時間が過ぎたことは確かだ。この時間のことを授業の評価に繋げるかかなり論議を呼んだが点数としては微々たるものだった。「お前だろう。」美月は教頭に呼び出しを食らっていた。「何のことですか?」美月は強気の目をしている。この人にはいつもさんざん言われている。今更何が怖いものか。開き直った美月は表情を動かさない。そうだ。あの破裂音を教室で鳴らした。自分のスマホで操作して予め授業中に音が鳴る仕掛けにしておいたのだ。貴重品を入れるロッカーの裏側にプレーヤーが隠してあった。それはもう回収済みでマグネットのカモフラージュも施してあったので多分バレなかったはずである。「何の根拠があってそんなこと仰るんですか?」「根拠だの証拠だのはない。ただお前がやりそうなことだ。」美月はハッとする。教頭の目の色がいつもと違うのだ。「あんなこと仕掛けて。お前がどんな処分食らうか、バレたときのことは全然考えてなかったんだろう!」元々嘘のつけない性分の美月だ。すぐに頭を下げてしまった。「教頭。申し訳ありません。でも渉がああいうイレギュラーな事象でどう反応するのかどうしても見たくて。」教頭はしばらく黙っていたが美月に一歩近づいて言った。「本当に、お前はちっとも変わらん。」「え?」「息子の方がよっぽど大人になったじゃないか。そつのない授業をしていた。」「そつなく終わってほしくなかった!」「おい。」「そんな退屈な教師にさせたくない。我が儘ですか?」教頭は何故か美月の目を見ていられなくなって体ごと横を向いてしまった。すごく切ない。自分にはわからなかった。渉が中学の頃、苦労していた美月今でも変わらず破天荒なところを隠そうともしない美月なにより生徒たちを思う美月自分が今まで邪魔にまで思った余計な感情をまだまだ一杯に湛えて教師をしているのだ。「あのなあ。」「長滝先生?」「頼むから。お願いだからもう少しスピードを落として走れ。」「どういうことですか?」教頭は色々と言葉を乗せようとするが後輩を指導する以上の妙な気持ちが盛り込まれそうでどうにも上手く話せない。しばらく黙ると一言いった。「赤信号くらい守りなさい。」「……ごめんなさい。」今回の度を越えたところは美月も反省できているようだ。「これは私の胸の中に納めておく。」美月はうなだれて教頭を見送った。「それは多分美月先生よ。」浅海は学校での出来事を聞いてすぐにこう断じた。「だって。そのイタズラ。あたしたちが中学の頃よくやっていたから。」たとえ何回かやってネタバレ状態になったとしても、あの音が鳴っては安全確認を怠るわけにはいかなかった。他の教師は無視したが、美月は無視できず授業は中断だ。「とうとう美月先生が本気で怒ったの。」窓際にテープレコーダーを仕込んでのイタズラだったのだが、回を重ねる毎に仕掛けがいい加減になり風でカーテンが揺れるだけで丸見えになってしまうこともあった。美月はその小型のテープレコーダーを鷲掴みにして教卓に置いた。「お前らは、先生が毎回どんな気持ちで安全確認をしてるのかわかるか?」「人の気持ちを弄ぶようなやつは人として最低最悪だ!!」美月はその日授業を放棄し学級委員が準備室に謝りにいくも相手にしなかった。「あれからあのイタズラはタブーになったんだけど。美月先生が自分で仕掛けるとはね。んふふ。」「ていうか、お前らワルガキだったな?」渉は美月の思いとか生徒たちのこととか自分がどんな教師になるのかとか少し遠くに置いておきたくなるくらい疲れた。大学に戻ったらしばらくは論文のことだけ考えたい。そう思った渉だった。

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  • 26 Mar
    • 夢の中

      ヲトメちゃんとランチしたとき。じゃがくんへの想いをさんざん聞かされて私としてはかなり複雑な気持ちにさせられたんだけれど。「私にとってはもう現場にいるあの時間はねまるで夢の中で過ごしてるみたいなの」大好きな人と一緒にいる空間がもう夢の中みたいなの。と語るヲトメちゃんに私は度胆抜かれてしまったのでした。決して綺麗な仕事じゃなくて。作業衣に手袋で始終汚いものを拭いたり運んだりして処理する体力も使う仕事で。分刻みな時間勝負なところもあるわりとキツい仕事なのに。じゃがくんがいるだけでそこを夢の中と言い切るヲトメちゃんが眩しいというかただただ驚愕というか私からしてみたらマジでか!スッゲ!!自分無理っス!の一言で恋するヲトメはスゴいなあと思います。じゃがくん。お願いだからヲトメちゃんの聞こえるところで同僚くんたちと風俗のお気に入り嬢の話をするのやめてあげてください。確かにあたしは笑って流したけども。彼女はヲトメだから。

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  • 21 Mar
    • ヲトメちゃんこぼれ話

      私は27日でパートを辞める。それは責任者のAさんや現場のリーダー社員さんには一ヶ月以上前に意思表示していた決定事項であり、半年毎の契約更新をしないことで了承を得たものだった。社員さんの間では情報を共有していて然るべしと勝手に考えていたので親しいパートさんにちょっとづつカムアウトしていたくらいだった。ヲトメちゃんにも話してある。まあ、なんで辞めるのかは複数の理由があるのだが、特に人間関係のトラブルなどはない(笑)体がキツいので机仕事に戻りたいのとその為の資格を取りたいのである。「えーっ?マジで辞めちゃうんすか?」じゃがくんは知らなかった。辞める三週間ほど前のことだ。勤務日数で言えば12日くらいしか残ってなかったが、彼は確かに知らないようだった。聞いてないの?俺、本当に知らなかったよ。他の社員さんとも二人きりのときに話を聞くと皆一様に驚きの顔を見せてえ?辞めちゃうんですか?と全く事情を知らなかったような反応を見せる。残り勤務7日にして初めて私の退職を耳にした様子の女子社員さんは私が辞めること自体は知っていたようだったが、いつ辞めるのか把握できていなかったらしい。私が担当していた雑用を新しいパートくんに引き継ぎしたのも残り勤務5日のことだった。この雑用の引き継ぎ、真っ先にリーダーさんに進言してくれたのがじゃがくんであった。彼はパートをとても大事にしてくれて色々と考えてくれているのだ。ヲトメちゃん事件のことは本当に残念であり、お互いの思いが完全にすれ違っていて手のつけようがないのである。「たくさん!ヲトメさんのこと何とかしてってくださいよ!」私は何とかしてやりたいのは山々なんだが、ただこれだけは言えるだろうと思う。「そしたら君が私に言ってたことそのままヲトメちゃんに伝えるしかないけども?無理だろ?」そうだ。人としてかなり勇気のいることだ。仕事が出来ないと叱責するなんて序の口だ。彼はこう言いたいのを我慢しているのだから。キモいからそばに来んな!じゃがくんは頭を抱えて突っ伏したようにその場にしばしうずくまった。「言えないだろ?」「言えません。」分かってる。でも、ヲトメちゃんからの熱い視線を絶ちきるにはここまではっきり言うしかないのかも知れなくて、そこまで言わなくても何とかならないかとも思うわけで。二人の間には気まずいほどの距離感か以前と同じくらいのイチャイチャモードの近すぎる距離感の二択しかない。どうしてだ?なんで間が取れない?お互いが歩み寄るという意味ではそれしかないと思うが二人ともその頭はないようだ。ヲトメちゃんが色んな人に相談するので回りもイチャイチャモードに戻してやらないといけないように思うようで、あの二人をなんとかしてあげなきゃね、という雰囲気が職場内に流れているのも事実だ。それはじゃがくんに問題があって怒られて泣かされても仲良くしたいと言うヲトメちゃんは健気だとそんな印象で見られている節もある。一向に態度を軟化させないじゃがくんに回りの評価はシビアなものになりつつある。来週じゃがくんは早番だ。ヲトメちゃんのシフトに丸かぶり。そしてついに年長組のおじさんノザワさんが立ち上がる。「俺が何とかしてやるよぉ。」任せとけ!と胸を叩いた。らしい。私は現在シフトがずれてノザワさんとは会わなくなったんでわからない(笑)ヲトメちゃんから相談されて放って置けないと思っちゃったんだろう。60代のおじいちゃんがこんなとき双方の意見を聞いて妥協点を探りだして落としどころを上手いこと案配してやるそんな器用なことが出来るとも思えない。全くもって思えなさすぎて逆に楽しみである((ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャおじいちゃんに免じてじゃがくんはヲトメちゃんと距離を縮めるのか?それが日々のストレスにはならないか?明日からの動向を見守る態勢に入った私なのだ。旦那は言う。「お前、こんな目が離せない面白い展開になってんのになんで辞めちゃうんだよ。」んー。それは私も思うな(笑)

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      テーマ:
  • 19 Mar
    • ヲトメちゃん4

      「ヲトメさんのこと、聞いてますか?」じゃがくんは私と二人になったときに話し始めた。「私が彼女にメールして聞き出した。」私は事の顛末や、ヲトメちゃんの思いを分かっているアピールをした。彼女は仕事上の不安でつい泣いてしまった日頃のじゃがくんの接し方になんの不満もない今回のことは彼女も泣いたことをとても後悔しているし、早くいつも通りにじゃがくんに接してほしいと、こう代弁するもじゃがくんの態度は意外にも頑なだった。「もう俺どうして良いかわかんないすよ」いや、君は悪くないよ。私がやんわり受け止める準備を始めたものの、彼は思ったより苛々を募らせていたのだった。「いつまでたっても仕事は覚えないしあのときだって俺かなり強く怒りましたよ?もう苛々しちゃって。あれから仕事のことで注意したくても何にも言えないし!」ヲトメちゃんはそんなに使えないパートだったかな?そこはわからないが、私にとっては先輩パートなので深くは追及しない。「それにね。こんなこと言っていいのかな内緒ですよ。」じゃがくんは急に声を落とす。「俺、ヲトメさん好きとかないから!」私は単刀直入と言えばあまりに直入すぎる発言に目が点になる。「えー。いつもあんな仲良さそうにイチャイチャしてるじゃん。」他の人からもそう見えてるよ?と。「パートさんてすぐ辞めちゃうし辞めてほしくなかったから優しくしてたけど。」ヲトメちゃんはじゃがくんと話すとき寄り添うように近づくしボディタッチも頻繁だ。じゃがくんはそれがどうにも気持ち悪いと本音を暴露し始めたのだ。「甘えたような目で見てきて話しかけても良いですかぁとか言うからダメ!って突っぱねちゃった。」ヲトメちゃんはかなり自分の株が暴落していることに気づいているのかいないのか、とにかく関係修復に躍起になっている。全体の現場責任者であるAさんや同じ現場の年長組のおじさんにまでじゃがくんと今までみたいに話したいとどうしたらいいですかと相談して回っているらしい。年長組のおじさんからじゃがくんは半ばたしなめられしゃべってやれよぉ。と言われたらしい。まあ、今回の騒ぎを冷静に分析すると単にじゃがくんが我慢の限界に達しただけなのだと分かる。だから解決なんてできないしヲトメちゃんの望む解決の道とじゃがくんの望む解決の道とは本当に真逆のものになってしまっているのだから。いや、ここまでとは思わなかった。ヲトメちゃんは「仕事のこともしゃべってくれない」的な内容でメールをくれるがじゃがくんに確認すると「訊ねられたことにはちゃんと答えてますよ!仕事の話はしてます!」と主張する。どうにもならんな。二人が仕事中にどんだけ気まずくどちらが大人げないのか実際に見たわけではないのだが両者歩み寄る必要はありそうだ。「このまま関係修復出来なければ私も辞めようかな。悲しすぎるもの。」こんな風にメールで弱音を吐いてくるヲトメちゃん。私は、しばらく仕事を頑張ってそっちからアピールしていく方が良いんじゃないかと暗に、今までみたいにくっついていったらもっと拗れるよと言ったのだが。仕事のことでもとりつく島がないとの一点張りなのである。で、彼女はチョコを渡すどころではなくなったので。買い直したものと合わせて二つのチョコを私にくれると言い出した。某有名ブランドのチョコだと話はきいていたので貰うに吝かではなかったがすると、近々またヲトメちゃんに会わなくてはならない。ちょっぴり面倒だった(笑)せっかく良いチョコなんだしちょうどホワイトデーの時期になっていたので「友チョコのお返しでもらったの」とか適当に言い繕って息子さんと食べたら?なんて軽く断ってしまった。「そうだよね、他の人にあげようとしたチョコもらってなんて失礼だよね。」なんて謝られてしまったのだが面倒だったんで特に反論もしなかった。3月19日現在。話はここまででございます。私はこの職場を27日をもって退職するのですがヲトメちゃんとのやり取りは多分続くと思うので展開が変わればまた書いていきたい。最後に。恋は人を壊していきます。幾つになっても。

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  • 18 Mar
    • ヲトメちゃん3

      私がヲトメちゃんのカミングアウトに衝撃を受けてから程なく。職場では大変な事態になっていた。ヲトメちゃんは仕事上ちょっとしたミスをした。回りの人から話を聞くに私もやらかしそうなミスである。そのミスをじゃがくんは厳しい口調で叱責したというのだ。三月から勤務時間も変わるのにこんなことで平気なんすか?!じゃがくんは熱くなるとかなりな勢いで捲し立てるのだが私はその時間帯にはその場にいなかった。どの程度のテンションかも他の人も捉え方がまちまちでまあ、かなり強めにというアバウトなことしか聞き出せなかった。普段から年上のパートさんたちに口が悪すぎだという印象を皆持っていたところにこの叱責事件だ。そしてその後、ヲトメちゃんは思わず涙を流してしまうのである。彼女とて不安だったのだ。うちの現場は一日の流れで時間帯が違うと仕事の内容も違ってくる。ヲトメちゃんは今まで自分があまりやりなれていない仕事も飲み込めないまま臨む形になる。そんなときにミスをして愛しのじゃがくんに叱られた。悲しくなってつい、泣いてしまった。さて。ここである1つの分かりやすい構図が出来上がってしまったのだが想像して頂きたい。泣かした方と泣かされた方。どんな経緯であろうが大体の一般的な日本人というのは泣かされた弱きものに味方をする。泣かした方は四割増し五割増しでほぼ悪役決定である。パートさんがすぐやめてしまうこの職場にあって、勤務時間を増やして仕事を続けてくれるような人はもう無条件で大事にしたいのだ。私たちの現場のリーダー社員さんとじゃがくんがかなり激しい言い争いをして事態は最悪のものになってしまった。もうパートさんとは仕事のことも最低限しか話さない。そんな捨て台詞とともにじゃがくんは口を閉ざす。あんなに仲の良かったじゃがくんとヲトメちゃんの間には長くて深い溝が出来てしまったのである。まあ、リーダー社員さんの反応ももっともではある。普段からじゃがくんは口が悪すぎた。しばらくは私もじゃがくんに口をきいて貰えなかった。それはいいとして。やり過ぎたかなと落ち込むリーダー社員さん(25歳男子)を慰めヲトメちゃんにはメールでしばらく距離を置いて時間が解決してくれるのを待とうね、と焦らぬよう忠告した。これだけでもかなり疲れたのだが数日たつとじゃがくんがヲトメちゃん事件について貝のように閉ざした口を開き始めたのである。

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      テーマ:
  • 17 Mar
    • ヲトメちゃん2

      バレンタインチョコ渡したい人がいたのに渡せなくて落ち込んでるのこれはヲトメちゃんから来た2月14日夜のメールの一文だ。ヲトメちゃんは一家の主婦だ。息子さんは高校生だという。税金対策にと旦那さんの扶養内での勤務をしている。でも、扶養から外れてもいいから勤務時間を増やそうかなと最近契約を変更したらしい。三月から彼女はフルタイムで働くようになる。チョコ?渡したい、人?渡せなくて落ち込む??いや、違うよね違うよ。違うって。だから先入観を排除してかからないと。私は脳内で軽く格闘しながら職場では会えなくなったヲトメちゃんに思いを馳せる。ヲトメちゃん、旦那さんとはとっくに終わってる息子がいるから離婚しないだけなんて言ってたな。でも。それにしたって。久々に会ったヲトメちゃんは元気そうであった。職場で話題になったアイスクリームのお店に入っておしゃべりが始まる。しばらくは普通に職場での話。「相談に乗ってもらおうかと思ったけど解決なんて出来ない問題だから。やっぱりお話するのやめとこうかなあ。」ヲトメは急に弱気になったのだ。私はどっちでも良かった。それはあなたの意思に任せるよ。でも話して楽になることもあるかも知れないし、よかったら聞くよ?そんなスタンスで臨んだ。ヲトメちゃんはようやく口を開く。「チョコ渡したい人がいるって言ったじゃない?」バレンタインデーから二週間が経過していた。私は、職場には関係のない地元の人間関係の中の話であってくれと願う反面、もう確実だなとも思った。案の定、彼女はバレンタインデー以来自宅を出るとき冷蔵庫からチョコを鞄に入れて出勤し、ロッカーで作業衣のポケットにチョコを移動させ現場で終日渡せないまま仕事を上がりまたチョコを鞄にいれて帰宅し自宅の冷蔵庫に収納するそれを毎日繰り返しているのだと言う。しかも初めに買ったチョコは箱が大きく作業衣のポケットギリギリだった。わざわざ、一回り小さなチョコを買い直した。その代わり厚みが出てしまい上からポケットの中身が見えるように膨らんでしまうために彼女はその上からハンカチで蓋をする。かなり、不自然だ。そんなことを彼女は二週間以上繰り返すことになるのだ。「かなり、重症だね。」人は恋をすると多少なりとも壊れていく。彼女は確実に、壊れている。現場でヲトメちゃんと彼が二人きりになる可能性はざっと見積もってもせいぜい10%くらいだ。しかも作業中は無理。作業の合間に控室に二人きり、そんなチャンスはそうそう巡ってはこない。「でね。カードも三種類書いていつも一緒にポケットに入れてるの。」カード。宛名も自分の名前も書かないで気持ちを伝えるだけのカードだそうだ。ひとつは好きとかじゃなくて日頃の感謝の気持ちを綴ったもの。ひとつはそんな中にも恋心を匂わせたもの。ひとつは完全に告白。「もう、スゲー重症だね。」ヲトメちゃんは顔を両の手のひらで覆い隠し、体を少し左右に揺すった。「誰だか、わかる?」出た。当ててみて。的な。私は悩んだ。ここは知らない振りで受け狙いの冗談を言うべきか。でもここまで重症な人に受けを狙ってみたところで始まらない。私は正直に答えた。「じゃがまるくん?」ここで注釈を加えると彼の容姿はじゃがでもまるでもない。これで、彼を連想できる人はきっと世の中にはひとりもいない。だからこそ彼をここでそう呼ぶ。私たちパートを口汚くイジる本当は心優しき男子社員じゃがまるくん。ヲトメちゃんは目を伏せるように微かにしかししっかりと頷いた。確かにヲトメちゃんはじゃがくんと話すとき、他の人より距離が近い。イジられると彼の二の腕あたりを軽く叩く。じゃがくんもことあるごとに彼女を気にかけ、話しかけてはキャッキャと二人ではしゃいでいる。私もたまにイチャイチャしてんな。なんて思いながら見ていた。私とじゃがくんは母ちゃんと息子だ。だが、ヲトメちゃんとじゃがくんはなんか違うのだ。でもじゃがくんは26歳である。ヲトメちゃんは40代、いやもしかして30代終わりかな。でも15歳くらいの年の差って男子はどう思うんだろ。でも、私個人の感想としてはもしヲトメちゃんから告白バージョンのカードと共にチョコを貰ったりしたらかなり引くと思った。旦那さんと上手く行ってないとは言え主婦だし、高校生の息子さんもいる。引くよ。でもヲトメちゃんは止まらないのだ。鈍感な私さえ二人を見てイチャイチャしてるなと思ったのだから回りにもそう思った人はたくさんいた。「AさんBさんから言われたの。じゃがくんはヲトメさんのこと好きだよね~って。」AさんBさんは20代後半の女子だ。現場の責任者で偉いけど気さくなお姉さんたち。私はそんな風にいわれないし確かに私とじゃがくんが絡んでもイチャイチャしていると見る人はひとりもいないだろう。ヲトメちゃんは完全にこの恋、可能性はゼロじゃない!と思っている。じゃがくんが以前、ヲトメちゃんのちょっとしたミスを慰めるように話の合間に頭を撫でるように手を挙げ、やはりやめたようなしぐさをしてくれたこともあったという。可能性、か。もちろんお互いがいいなら私は止めないし、応援するつもりだ。だが、今本気の告白チョコはあまりに性急だとも思う。正直、告白は絶対やめた方がいい。とさえ思うのだがヲトメちゃんの勢いに押されそれだけは口にできなかった。「それに、彼はこっちの気持ちにはとっくに気づいてると思うのよね。」恋するヲトメは壊れている。これは別の話で聞いたのだがヲトメちゃんはわたしより1つ年上だった。

      14
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  • 16 Mar
    • ヲトメちゃん

      私はパートのおばちゃんだ。息子は二十歳になった。一緒に酒も飲めるようになって人生の目標がひとつ達成できたなと思う今日この頃なのだ。半年前に入った職場でも私は母ちゃんキャラとして定着している。社員さんは20代の男子が多くパートの先輩も30代の男性だ。こんな環境で母ちゃん以外の何になれようか。私より一ヶ月先輩のパートさんがいる。年齢は聞いたことがなかったが見た目40代前半、息子さんがひとりいるらしく、同じ母ちゃんキャラだなと安心していたのだが。見ているとちょっと様子が違う。私より若いからかなと思う。彼女は母ちゃんというよりお姉さん、んーやっぱり女子だ。のちのち発覚する出来事から私は秘かに彼女のことをこう呼ぶようになる。「ヲトメパート」社員さんの中に口は悪いが優しい男の子がいる。気さくに話しかけてくれて仕事のこともちゃんと分かりやすく教えてくれる。雑談も程よく楽しい。20代半ばの彼は自分の母親とも仲が良い。良い息子だなと思う。ただ、口が悪すぎなのとキレると押さえがきかなくなるところがある。毒をひとしきり吐き出すと落ち着くので放っておくのだが、回りもキャラとして受け流しているようだった。彼はパートさんはイジることにしているらしく、私やヲトメちゃんにもチョッカイ出したり、口汚く絡んでくれたりする。私は楽しくやり取り出来ていたのだが。ヲトメちゃんは、私とは少し違う感情をもって受け止めていたらしい。ヲトメちゃんとはもともとシフトが一時間しか重なってなかったのだがしばらくして私が勤務時間を短くしたために彼女とは会えなくなった。私たちはメールをやり取りしてそこそこ仲良くやっていた。彼女からは仕事場であったことを報告しあったり、誰々さん辞めるってマジでー?なんて噂をしあったりしていたのだがある日、彼女からいつもと違う文面のメールが届いたのである。相談したいことがあって。お休みの日に時間もらえないかなあ?私は大体の内容がわかっていて少し気が重くなったがそう決めつけてしまうのも失礼かと思い、なるべく先入観を排除して彼女の話を聞かなければそう思った。

      16
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  • 09 Mar
    • 渉と美月(教育実習編8)

      「実習生の授業に個性も何もないだろう?何を言っているんだ君は。」「うちは私立校ですし、公立にはない特色を打ち出すのに人材育成も大事だと思うんです。」中等部の校長は目を閉じて話を吟味しているんだが寝ているんだか背もたれがフカフカな社長椅子に呑気に体を預けている。中等部三学年学年主任の提案を教頭が切って捨てる。始めは只の教育実習に関する報告だったが教頭の態度は始終剣呑で長内教諭の報告をことごとく未熟であると弱点をあげつらう。「この際はっきり言っておこう。どの面下げて母校に帰ってきたのかわからんが、教師としての適性なんぞあるわけなかろう!この前もあんな問題を起こして。問題児は大人になったところで問題児のままだ!」「あのような問題は逆に生徒とのコミュニケーションが取れ始めた証明でもあると考えます。片付け方も経験から学べばいい。」美月も後には引かない。これは息子のことだからではなくどんな実習生に対しても一人一人の持ち味、大事にすべきところを大人の都合で潰したくはなかった。「君も教師には向かないな。そもそも生徒との馴れ合いでしか教師としての道を見出だせないのはすでに失格だよ。」「子供たちとの距離感の問題です。なあなあになっているわけではない!」「息子の教育もろくに出来ないのだから仕方がないかな。麻生校長に取り入って上手く世渡りしているじゃないか。」もう、すでに実習報告でもなんでもないただの口喧嘩である。中等部の校長、最上は静かに目を開ける。「教頭は美月先生に対してはどうもムキになりすぎるところありますよ?」「私は事実を申し上げているだけです!」「美月先生も落ち着いてね。」「………はい。すみません。」最上はまるで裁判長のように大きな机をトントンと拳で叩いた。「美月先生の提案は良いと思うんだけど日程的に無理があるね。もう少し工夫。」「はい。」「教頭はもっと冷静になるように。」「校長!」美月が退室したあと最上は教頭に静かに話しかける。「好きな子苛めんの、いい加減にしとけよ。もう。」「は?何いってんだよ!」「お前、美月ちゃんが生娘の頃から好きだろ?知ってるよ。だから未だに独身なんだろ?」「ちっがうっ!」中等部の校長、最上と教頭の長滝は同期生である。高校から久田に通い、共に中等部の教師として久田に帰ってきた。「美月ちゃんが入学してきてすぐにビックリするようなお転婆が入って来たって中等部でも話題になったろ。」木登りする女子高生なんて当時から滅多にお目にかかれない代物だった。気にかからないわけはない。「彼女は登るだけじゃなく降りるのも大好きだったな。」美月は階段の上から踊り場にダイレクトに飛び降りるのも好きであった。「亮くんとつき合い始めたときは驚いたよね。」長滝はそっぽをむいてだんまりを決め込む。「でも、お前亮くんには意地悪しないじゃん?やっぱかなわないの?」最上はにやにやして長滝を覗き込む。「……あいつはお見通しって面するから嫌いなんだ。」美月が教師になり、土曜日には彼女を迎えに来る名目で校内を闊歩する亮は確かに目障りであった。「OBとは言え、部外者はあまり校内をうろうろしないでもらいたいな。」「長滝先生。」「中学生は色々と難しい年頃だ。教師の恋人なんかを目にする複雑な気持ちは察してやってほしいが?」「それは失礼。」「食堂ででも待ってたらどうかね。」「そうですね。目障りでしょう?」「そうだな。正直、そうだ。」長滝は、その時初めて亮と一対一で話をしたのだが、気に入らなかった。美月の彼氏なのももちろんだがあいつはきっとこう言いたいのを押さえている。『申し訳ないけど、美月は俺のだから』上からの余裕と、確かに敵対心をもった態度を薄く透けるようにわざと隠している。「今や月に一度は現れて、生徒から悩み相談なんかされてる名物おじさんだもんな。昔から不審者を捕まえたりしてくれてたから。ありがたいよ?」「だからうちの学校はユルいって言うんだ。」教頭は立ち上がると荒っぽく校長室のドアを開けた。「おいおい。壊すなよ?」「そう簡単に壊れるかっ!」後ろ手に閉めた勢いで蝶番が歪んだ気もした。最上は思わずドアに駆け寄り細部を点検する。「あ。ネジ飛んでるじゃねえか!」「何でかな。あっちがあたしを嫌ってんのはわかってんだけど。こっちまであんなに感情的になるつもり一つもないのになあ。」亮は風呂上がりにビールを飲みながら妻の愚痴を聞いている。息子のことが心配で、少し水を向けると実は妻の方がストレスを溜め込んでいた様子であり、亮は一通り話を聞こうとイカの燻製も出してきて腰を落ち着けた。「やっぱり渉への当たりも厳しいし。まあ、長滝さんは大体の人には厳しいんだけどさ。」「あの人か。」亮は思い出していた。渉と美瑛の妊娠騒ぎの後に美月が過労で倒れた時のことだ。『女房があんなになるまで何にもしてやらなかったなんて。夫失格だな。』長滝は本当に心配していた。だったらもう少し柔らかい言葉で本人に言ってやってくださいと言うと『日頃から上司である私が甘やかしたら成長はない。あいつにはもっと良い教師になってもらわないといかん。』俺のようなやつからすればこの人の愛は歪んでいるように思えるがこの人はきっと純粋すぎるんだろう。亮はそんな風に思っていた。年と共に偏屈と思えるようなことも増えては来たが。「でも、最低限のことをキチンとして礼儀を忘れなかったら責められることなんてひとつもないだろ?」「渉には型にはまって欲しくないから。」「ん。」「型破りとまでは行かなくてもね。」亮は考え込んだ。型破りか。自分の今までの人生、はみ出したりあちこち破ったりなんてことは一度もなかった。と、思う。美月は型破りというか割と規格外なとこが昔からあって、それをギリギリのあたりで軌道修正するのが亮の役目だった。今や職場にはこいつの歯止め役に親しい教師仲間が何人も協力してくれているのだったが。「お前はいつだってスリリングな女だ」「渉の話をしてんだよ。」さて、二人の間に生まれた二人の息子は双児のくせに性格は全く違う。亮は、次男の卓は自分に近い性質を持つように思う。大学も同じ経済学部で将来の目指すところも同じような感じ。同じB型だからだろうか。世間で色々と言われるB型だが自分達は普通の一常識人だと思う。渉は美月と同じO型。かといって美月のように何をするにも人のナナメ上を行くような奴ではない。ただ、意識せぬうちに回りの人間を振り回すようなところはある。亮は世の中には二通りの人間がいると思っている。そう。「振り回す」奴と「振り回される」奴である。「渉はお前に似たとこがある。確かに型破りな先生になるかもな。」「あたしはちっとも型破りなんかじゃないよ?」え?自覚、なし?亮は笑いを堪えるのに必死だった。

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