月経は卵巣機能の現れです。月経不順を放っておくと内分泌系の病気に気づかなかったり、将来的に不妊の原因となったりします。月経周期の乱れが3周期以上続いている場合は、月経不順と考えて婦人科の受診や専門家への相談をおすすめします。
では、正常な月経とは何でしょうか?
月経とは、月に一度、受精卵が着床しなかった子宮の内膜がはがれる現象のことです。
月経周期は25~38日、
出血期間は3~7日、
出血量は20~140mL、
が正常範囲とされています。
そして、周期が25日未満と正常より短い場合…頻発月経、
39日以上~3カ月未満と正常より長い場合…稀発月経、
3カ月以上月経がない場合…続発無月経、と分類します。
(「病気がみえるvol.9婦人科乳腺外科」より)
女性の身体のなかでは、月経周期に伴って、卵巣と子宮内膜が周期的に変化します。そしてその変化には、エストロゲン・プロゲステロンといった卵巣ホルモンや脳からのホルモンが関与しています。
しかし、
・ストレス
・体重の増減
・加齢
・内分泌疾患、など
により、脳~卵巣系のホルモンの分泌が障害されると、卵胞の発育や排卵が乱れ、その結果として月経周期が短くなったり長くなったりします。
月経不順の治療は、年代(思春期、成熟期、更年期)、挙児の希望によっても異なりますが、排卵を誘発するホルモン剤やエストロゲン・プロゲステロンといった卵巣ホルモンを補充することが中心になります。
一方、中医学では、
・五臓のうち肝・腎の機能低下
・気血の不足
・気血の流れの滞り
を月経周期の乱れの主な原因と考えます。
五臓のうち肝の働きは、身体の血を貯蔵し、血流を調節するとともに、気の巡りを調節することです。また、腎は生命エネルギーの根源であり、生殖機能を主るところです。
「女子は血を以って本と為す」(女性の健康の基本には血の充実が大切である)
という言葉にあるように、正常な月経には血の充実が必要不可欠です。血を補うとともに、肝・腎の働きを助ける漢方薬を使うことで、月経を整えます。
蒲谷漢方研究所 東急田園都市線溝の口駅徒歩5分
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