[works/Report] 5/29 たらちねライブペインティング! | mizdeskDesigns

[works/Report] 5/29 たらちねライブペインティング!

昨日、いわき放射能市民測定室「たらちね」さんで開催された、ライブペインティング! 無事に完成フィニッシュとなりました! 本日は制作の模様と最終作品の状況などをご報告!
いつも通りにちょいと長文になっておりますが、作画にあたっての想いなども感じていただけたらと思っています。

今回、「からまり 」作家 4名(ユアサミズキ、KOOL、遠藤晴香、chuwa) + 測定に来ていたちびっ子達でペイントをさせていただきました。キャンバスとなったのはホールボディカウンターを囲むペットボトルの入ったダンボール(カウンターの周囲にコレを置く事で外的な放射線による測定誤差を軽減するそうです)。

13時半頃からスタートしたペイティングでは、IWJ(Independent Web Journal)さんのUSTREAM生中継も入っていただきました! こちらはアーカイブにも残していただけるとの事で、当日の模様など以下のURLの「過去の動画」のトコロからご覧いただければと思います! 「たらちね」さんのご紹介も収録されています。
http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1

今回、ライブペイントを行うにあたって、テーマコンセプトが実は2つありました。
1つは、測定に来る子ども達がハッピーになれる作品を描く事。そしてもう1つは4者によるコラボペインティングを行う上で、全体の統一感を出す…という事(こちらは制作側の裏テーマですね(笑))。

そんな中で、大きなテーマとして掲げたのが「四季/春夏秋冬」でした。
既に震災後から2年と2ヶ月あまり、四季が2周以上している中で、たらちねさん自体の活動は震災の直後からスタートされていると伺いました。
震災後の冬終わりから春をスタート地点として、四角く囲まれたダンボール3辺に春夏秋冬をそしてそれぞれの季節に参加作家4名による独自もチーフを描いています。

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(↑クリックで大きな画像が開きます)

ペインティングの前半はそれぞれの四季を、春:ピンク(桜)、夏:グリーン(新緑)、秋:イエロー/オレンジ(紅葉)、冬:ホワイト/ブルー(雪)のカラーリングで、下地を作画。それぞれの季節を単独で考えるワケではなく、ひと繋がりに捉えるため
グラデーションで徐々に色合いが変化するようにペイントしています。

ペイント後半の各作家のテーマ作品は、写真に基づきながら。

●上段左:ペイント場所の全景。かなりトコロ狭しとダンボールを並べてるので全作品を一同に写真撮る事が難しかったのですが、ガッツリブルーシートを敷いていただいてワチャワチャと描いていました。写真はちょうど季節グラデーションの下地ペイントが完了したくらいのタイミング。

●上段中央:夏ゾーンのchuwa氏が作家もチーフを描き始めた頃。写真内右はユアサによる秋。

●上段右:ここからは完成形の写真。冬から春にかけてのエリアで、KOOL氏によるペイント。たらちねさんからのリクエストもあり、同測定室に多大なるサポートをしていただいている、「DAYS JAPAN」さんと、「未来の福島こども基金」さんのロゴをあしらっています。こども基金さんのロゴが円形だった事から、太陽のイメージも混めて。

●中段左:春~初夏ゾーンの遠藤晴香氏の作品。事前のミーティングで「森」を描きたい…との事で、木々やお花畑の中にウサギと熊を描いてくれました! 遠藤ワールド全開! 春シーズンの自然の息吹を感じさせながらもかわいらしくまとめてくれました!!

●中段中央:夏ゾーンのchuwa氏の作品。夏の木々の中を泳ぐ、クジラを描いてくれました!ちょっと写真では見づらいかもですが、クジラの中には星空が輝いています。壮大な宇宙、そして七夕天の川をモチーフに。クジラの周囲には小さい魚や亀も泳いでいるのです。

●中段右:ユアサによる秋ゾーンの作品。紅葉イメージでイエロー~オレンジ~レッドをペイントしながら、あ~、これ、朝日の登る海岸線だな…と想いつつ、太平洋沿いの町 いわき市の水平線から登る太陽とカモメを。実はこの写真の後もう1ステップあり、chuwa氏の描く魚達が追加されています。全体の繋がり感と、あたかも海からクジラが飛び出てきたかの様なイメージにまとめてくれました!

●下段左:ユアサによる冬ゾーンの一部。秋ゾーンの海から繋がるホワイトとブルーを、今度は空に見立てて、冬晴れの青空とそこに飛ぶ飛行機を。ライブペイントで飛行機を描くのは初めてだったのですが、「世界の空は繋がっている」みたいなトコロを表現したい気持ちでした。写真内の左側、ここも続きの冬ゾーンの空なのですが、こちらにはモーターパラグライダーを♪

●下段中央:測定がてら参加してくれたちびっこ達(と大人数名)による作品。クレヨンで描いてくれています!全体で6-7人くらいのちびっ子たちが入れ替わり立ち替わりで描いてくれました。楽しそうにそして真剣に絵を描くちびっこ達の様子がとても印象的でした。ここのゾーンは実際に設置されてからも追加しながら描いていって欲しいな…と想っています。

●下段右:このダンボールはちょうどホールボディーカウンターのふもと両サイドと、足下にくる部分。全ペイント完成後に、参加作家全員でサインを。写真内の右上に見えるのがちょうど足下にくる部分で、こちらはユアサが描かせてもらいました。最後、どうまとめるかな?と悩みながら描き始めたのですが、今回の大テーマ、四季/春夏秋冬…という中で、あ、地球だわ!の想いに至り、作画しています。

そんな感じで色んな想いが詰まってて、レポ書き始めるとついつい長くなっちゃいますね。。。今回トータル5時間弱の時間でのペイントだったのですが、ホンマ愛の詰まったステキな作品群になったな~と自負しています。本日木曜日は「たらちね」さんお休みなのですが、明日金曜からは、このダンボールたちも本来のホールボディーカウンター周辺に設置されているとの事。作家達自身も最終形がどういう風に見えるのか?まだ見れていないトコロなのですが、一連の作品、常設していただけますので、測定などでお伺いの際にはぜひご覧いただければと思います。

恐らく、本当は、…理想的には放射線測定をする必要がなくなり、震災前の日常に早く戻れるのがベストなのだとは思います。果たしてまたそいう時がくるまでに季節がどのくらい巡るのかは何とも難しいトコロですが、今回描いた作品達が、少しでも測定に来た子供達をハッピーな気持ちになれる事にお役に立てれればな…と想う次第です。