2011-01-26 04:06:48

近藤氏「抗がん剤は効かない」への反論II-④近藤氏のデマ

テーマ:近藤誠氏への反論
前回の説明が難しかったかもしれませんので極力簡単に説明します。
手術不能、再発大腸がんの患者さんで二次三次治療まで行って効かなくなった患者さんを本人の意志とは無関係にベクティビックスを投与するかしないかの二つのグループに分けられました。
投与された患者群ではPFS(無増悪生存期間)の曲線を見ると腫瘍増大が多少抑制されたけどOS(全生存割合曲線)のグラフは両グループともほぼ一致しているのでベクティビックスは延命には効果なかったと文藝春秋2月号の近藤誠氏は主張しています。
しかし資料をよく読むと最初投与されなかった患者さん達も腫瘍増大後に7割以上がベクティビックスを投与されているので、近藤誠氏はまるっきり嘘を言っていたという意味でした。
図で説明すると
がん治療の虚実-125ベクティビックス


この両群のPFS(無増悪生存期間: この場合の生存と言う言葉は腫瘍増大を防げることを指す)の二つの曲線間が腫瘍増大を先送りできた期間と言えますが、その患者総数は時間とともに減っていきます。

次の図では

がん治療の虚実-OSベクティビックス


両群とも生き残っている患者さんの割合つまりOS(全生存期間)を曲線に示したところほぼ重なっているのがわかりますが、ベクティビックスを投与されなかった患者さんの76%は腫瘍増大後ベクティビックスを投与されているのです。
そのことに全く言及されていないどころか、投与してもしなくても延命と関係無しと言っているのがいかにひどい嘘がわかるでしょう。

この重なる曲線でわかるのは腫瘍が増大してからベクティビックスを投与しても効果発現には間に合うかもしれないということぐらいでしょう。

同様な機序の分子標的薬アービタックス(一般名セツキシマブ)で効果有りと判定されているので、最初ベクティビックスを投与されなかった患者さん達の腫瘍増大後にベクティビックスを使用しないのは倫理的に問題有りとされたほどなのです。
おそらく効果があるのだろうと(実はこの大規模試験の前に第二相試験という効果を示した試験がいくつかある)されていたからこのようなクロスオーバー試験の形式になったのです。

ここまで事実をねじ曲げると近藤誠氏の主張はデマだったと言うことで、実際今ベクティビックスで治療中あるいは治療前の患者さんの不安を考えると訂正記事を載せるべきだと思います。

図はベクティビックス審議結果報告書
http://www.info.pmda.go.jp/shinyaku/P201000024/400256000_22200AMX00307_A100_2.
P.50、51の図を改変して引用
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