今回の参院選、改憲勢力が2/3を超えそうな勢いだと報じられています。自民、公明、お維、元気、こころなどの改憲勢力が2/3議席を超えたら即座に遂行するであろう憲法の「改悪」は以下のようなものです。

(安倍晋三氏の政策シンクタンク「日本政策研究センター」の改憲アジェンダ)

1・非常事態に際し、「三権分立」「基本的人権」等の原則を一時無効化、内閣総理大臣に一種の独裁権限を与える

→緊急事態条項というやつです。国が緊急事態だと認めたら「人権」を無効化するそうです。わかりやすい例えで言えば、職務質問が「任意」じゃなくなり正々堂々「強制」になるってことですかね。

2・13条、24条「個人の尊厳」を削除し「家族保護条項※1」を追加

→「福祉から医療から国に頼らず、家族の面倒は自分たちで見れ」と言っています。「個人の尊厳」も憲法からなくなるんだそうです。

3・9条2項を見直し自衛隊の国軍化

→自衛隊のまま「専守防衛」の鉄則を強化する3項を加えるべきです(「集団的自衛権の行使は認めない」)。米軍の先兵として日本人が死ぬ必要はないし、テロの可能性を自ら広げるのは愚かです。




憲法の「改正」ならいざ知らず。
「改悪」は止めなければなりません。





【憲法の「改悪」を止めるには】

・これまで選挙に行っていない人たちがとにかく今回は投票に行って改憲勢力(自民、公明、お維、元気、こころ、改憲無所属)以外に投票すること

つまり、都道府県の「選挙区」と全国の「比例区」で一人づつ、護憲勢力(民進、共産、社民、生活、怒り、護憲無所属)から言い分が気に入った人、あるいは勝てそうな人に投票すること※2

これしかありません。

※2
比例は政党名でもOKだが個人名を書いたほうが、特定の候補を当選名簿の上位に送り込めるので、個人まで絞り込むことをオススメします。個人名でも所属政党の政党票としてカウントされます。


【全然わかってなかった今さらなあなたへ】

上の改憲アジェンダの3項を読んで「ええ!?」と驚いた「いまさら」なあなた。そう、かなり気づくのがおそかった、そんなあなたこそが、主役なんです。

組織票、固定票で築かれる改憲与党の勢力図に打撃を与えられるのは、これまで選挙に行っていない人たちがたくさん投票に行って「分母」を変えてしまうことしかありません。

いつも選挙に行ってる人たちはどこに投票するかもう決まっている場合が多い。行き先のヨメナイ、あなたの票がこの国を動かすのです。

投票率50%台における2/3勢力は、
60%台になるだけで2/3じゃなくなります。
70%になると、それそのものがもはや革命です。

選挙の告示は6月22日
投票は7月10日(日)

しっかり悩んで、とにかく投票しましょう。





参考文献
『日本会議の研究』 菅野完(著)

安倍晋三のブレーン閣僚たちによる憲法集会での発言ビデオ(2分30秒)


参考サイト
はるのしっぽ選挙分析ノート Posted on 2015/12/04
http://harunosippo.blog.fc2.com/blog-entry-61.html


※1
【家族保護条項第一項】
「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。」

→つまり家族に助け合う義務を課している。年寄りの介護も生活保障も、病人や障害者の看護も生涯に渡る世話も、教育も、失業した者の世話も、すべて家族の責任。これで、生活保護も介護保険も健康保険も失業保険も公教育も国家は撤退できる。TPPとも結びついてそうですね。