それから3日後の木曜日早朝、兄からの電話に起こされ、寝たまま受話器を取る。
「今朝、お父さん亡くなったから。通夜は明日、お葬式が明後日・・・」
「わかった。今日はバイトだから、明日帰る。」と僕。
思ったより早かった。
後、1ヶ月と知らされてから、わずか10日ほどの出来事だった。
その日は特に取り乱すこともなく、普通に授業に出て、夕方からアルバイトをして
「土曜日は、葬式にでなければならなくなったので休ませてください。」
とチーフに伝えて翌日、帰省した。
雲ひとつ無い晴天。
小田急ロマンスカーから、富士山がくっきりと浮かび上がって見えた。