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2006-07-17 11:26:10

「迷蝶の島」 泡坂妻夫

テーマ:国内ミステリー

週末は家庭の事情(?)で、一泊二日の強行日程で北海道に帰省しておりましたBです。


東京の強い日差しと満員電車で汗だくになって羽田に到着し、飛行機で一時間半…外に出ると涼しい!というより半袖だと寒い!!


慌しい日程ながらも、大通り公園を散歩したり羊を見たりジンギスカンと生ビールに舌鼓を打ったりと(悪魔的並列・・・)カラッとした快適な夏を楽しんで参りました。


そんなプチ旅行の往復の飛行機で、一気に読んでしまった作品がこちらです。



泡坂 妻夫
迷蝶の島


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思わぬゆき違いから結びついて、たがいに激しく憎悪しあうようになった男女が、太平洋にただよう小さなヨットの中で殺意をむき出しにして対決した。…そして絶海の孤島の松の木に、吊された死体が一つ。2人の間にいったい何が起きたのか?極限の状況で巧妙に仕組まれたトリックの謎。異色ミステリー。

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このblogでは感想を書く機会を逃しておりましたが、大好きな作家泡坂妻夫さん。

「好きな作家を三人挙げよ」と言われると、大抵その時の自分内流行でメンバーが変わってしまう私ですが、泡坂妻夫さんだけは十代の頃から常に不動、私の中では「ミステリの神」的存在の作家さんです。


泡坂さんの作品の大きな特徴として、マジシャンとしての顔を持つ泡坂さんならではの奇想のトリック・ロジック、もう一つの顔である章上絵師としての知識や経験が生かされた「文芸」と呼ぶに相応しい情緒溢れる時代・人間描写、そして一人の成熟した男性が描く幻想的・幻惑的なめくるめく性愛、の三つがあるのではないかと個人的に思っています。

そしてこの作品は「湖底のまつり」「妖女のねむり」「斜光」等に見られる幻想的・幻惑的なめくるめく性愛系の一つでしょうか。



海での遭難から救出される一人の女性…

そして一人の男の手記から物語は始まります。


人生に挫折し屈折した想いを抱える青年山菅達夫は趣味のヨットでクルージング中、モモコとトキコという二人の女性に出会う。モモコに一目惚れをした達夫は、ラブレターでモモコへの告白を試みるが、それが思わぬ愛憎劇を引き起こすきっかけとなった…!

太平洋の暴風雨下のヨットの上で交錯する二人の男女の殺意と策略。

女を殺したものの、ヨットは漂流し、達夫は絶海の孤島に閉じ込められてしまう。極限状態で助けを待つ達夫だったが、そこに現れたのは死者である女の姿だった…



暗く静かに語られているのにサスペンスフルかつ幻想的という独特の雰囲気
が良いです!


登場人物二人の心理がじっくりと丁寧に描かれた二つの手記の間に警察の捜査記録が挟まれる、一つの事件が三つの視点で全く異なる様相を示すという不可思議、そして死者復活の謎

その幻惑的な謎めいた事件を蝶という妖しいモチーフが彩り、なんとも魅力的なめくるめく世界に導かれました。


読み終わると単純とも思える事件なのに、泡坂さんの巧みな文章でここまで惑わされてしまうとは…


「湖底のまつり」という傑作を先に読んでしまっているので、比較してしまうと薄味であったり気になる箇所はありますが、構成の面白さや結末の美しさは流石でした!



この作品は絶版になっており、オークションで手に入れたのですが、書店に並ばないのはあまりに惜しすぎる作品。

是非とも復刊して欲しいものです。

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2006-07-15 15:50:33

『戯言シリーズ限定コンプリートBOX』発売決定

テーマ:西尾維新

講談社『ミステリーの館』号外きました!!!!


*・゜★.・☆『戯言シリーズ限定コンプリートBOX』発売決定☆.・★・*・

http://shop.kodansha.jp/bc/yoyaku/books/zaregotobox/


●予約方法について
書店店頭、もしくは上記ページでお申し込み下さい。受付期間は2006年8月9日(水)10日(木)11日(金)の3日間限定です。講談社での書店からの予約受付は先着順となっているため、8月9日以降早めに書店にご注文ください。


限定商品のため限定数に達し次第、11日より前に受付を終了させていただく場合がございます。また、シリアルナンバーの事前指定はお受けできません。ご了承ください。

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2006-07-12 16:18:20

「遺品」 若竹七海

テーマ:国内ミステリー

新刊発売予定情報&サイン会開催も決定、とますます若竹さん熱が高まってしまう今日この頃。

先日の「クール・キャンデー」に続き、暑い夏にピッタリのホラー作品を読んでみました。



若竹 七海
遺品

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金沢市郊外、銀鱗荘ホテルに眠っていた今は亡き女優・曾根繭子にまつわるコレクション。その公開作業が進められる中、明らかになったのは、コレクションを収集した大林一郎の繭子への異様なまでの執着。繭子の使った割り箸、繭子の下着、繭子の…狂気的な品々に誘われ、やがてホテルには、繭子が書き残した戯曲を実演するかのような奇怪な出来事が次々と起こる。それは確実に終幕に向かって―。書き下ろし本格長編ホラー。
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ホラー小説や映画の類はあまり読まない&観ないので、あまり語れないジャンルなのですが、今迄私が「怖い!」と思った作品に共通するのは、幽霊やらゾンビやらの存在が怖いのでは無く、「人間が一番怖い」ということ

で、人間の恐ろしさを描かせたら日本一(B社比)の若竹さんが書く「ホラー」なのですから、怖くないワケがありません!

葉崎市市立美術館の学芸員の職を失い、別れた恋人の友人から金沢の銀鱗荘ホテルでの仕事を紹介された「わたし」。
銀鱗荘ホテルの今は亡き創設者・大林一郎が遺した、今は亡き女優・曽根繭子にまつわるコレクションで展示室を開く計画があり、「わたし」は展示室の学芸員として呼ばれたのだ。

長年封印されていたコレクションを整理していく内に明らかになる、大林一郎の繭子に対する狂気とも言える異常な執着心。


そして「わたし」の周りで不可思議な事件が起こり始める…


今はもういない人間の遺したモノが語る遺志が、「わたし」の意志を超えていく恐怖


物語前半の「なんとなく怖い」が徐々に具体性を帯び、それと共に生まれる数々の謎。
この作品はホラーでありながら「死んだ人間の遺した想い」を巡る上質のミステリでありました。


登場人物も、例の如く何かを抱えた人や手に負えない迷惑な人を見事に描き切ってます。


また、若竹さんの作品はいつも主人公の女性が魅力的過ぎて、男性キャラが霞んで見えてしまう事が多いのですが、この作品では18歳のタケル君が輝きまくっておりまして。
生意気でぶっきらぼうだけど、実は素直でシャイな性格。そして力持ちの肉体派!特に年下趣味の無い私でも、すっかり惚れてしまいましたw

そして舞台となる銀鱗荘ホテルがまた素敵!!

ある意味「館モノ」と言ってしまって良いのではないかという位、濃密な雰囲気を持っています。


と、ここまで絶賛していながらも問題が一つ。
ラストが個人的に好みでは無いのです…


(以下反転)

葉村晶と同じく、弱さを持ちながらもそれを乗り越え、強く逞しく人生を自分の足で歩んでいたように見えた「わたし」が、最後に「こっちの世界」に安住してしまうとは…

確かにこれでハッピーエンドになってしまうと、あまりに予定調和的ですしホラーでは無くなってしまうのは分っているのですが、やっぱり最後まで強く生きて欲しかった!です(p_q)
(反転終了)


とはいえ、これはあくまで私の我侭なので、この作品が素晴らしかった事には間違いありません。

若竹さんは長編より短編!と言いまくっていた私ですが、今回見事その認識を改めさせられました!

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2006-07-12 04:21:15

「LENS」見ました

テーマ:映画
ラーメンズも好きだしお芝居を見るのも好きというのもあるんですが、なによりジャケットデザインの美しさGood Design Company さんの作品らしい)が気になりまくっていた、ラーメンズの小林賢太郎がプロデュースした舞台「LENS」。

丁度、椎名林檎ファンの友人に以前見せて貰った「百色眼鏡 」にリンクしたストーリー&推理モノとのことで、レンタルで借りてきました!



ポニーキャニオン
小林賢太郎プロデュース公演 「LENS」

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ラーメンズの小林賢太郎がプロデュース、椎名林檎が音楽を担当した2004年の舞台「LENS」をDVD化。舞台は昭和初期、幽霊が出ると噂される図書館で書籍の盗難事件が発生する。推理作家志望の青年は、たまたま出会った刑事らと共に謎解きに挑むが…。
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百色眼鏡
」で探偵として登場した天城は、如何にして探偵となったか?

椎名林檎の3rdアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』の世界観を映像として表現した短編映画「百色眼鏡 」。
その
「エピソード0」的作品でありながら、椎名林檎の強烈な色を感じさせない、完全に「小林賢太郎」の世界が構築された舞台でした。

大正浪漫的雰囲気満点の喫茶店で、偶然出会った超常現象専門の警部と、探偵小説家を目指す書生・天城。

ひょんなことから蔵書250冊盗難事件&幽霊騒ぎが起こった図書館で再会した二人は、図書館司書、筋肉馬鹿の巡査、警部を乗せて帰る予定の落語家みたいな人力車夫の5人で事件の真相を推理する・・・!


こう書くと純粋なミステリ劇のようですが、脱線しまくりのトンデモ推理を繰り広げる5人の絡みが一番の見所です。

役者さんの演技力と個性(特に大森南朋さんが抜きん出て凄いですねー!)、アドリブの応酬という「これぞ舞台の醍醐味」的な魅力に溢れてました!

脚本自体も、「延々とトンデモ推理合戦」という、役者さんの魅力が無かったら中弛みする事間違いなしな、役者さんの力量を完全に信頼しているからこその構成、といった印象を受けました。



実はそんなに期待していなかったミステリ部分に関してもちゃんと本格してまして、ミステリ好きでなくともある程度読めてしまいそうなトリックではありますが、伏線が凄く丁寧に張られた素直な作りが好印象です。

「百色眼鏡 」の世界でも無い、ミステリ劇でも無い、お笑いでも無い、全ての狭間を漂うような作品で、誰が見ても楽しめると思います!
(あと、なんか腐女子の方が萌えそうな気がするw)

どうやらこの「小林賢太郎プロデュース公演」シリーズは年に一回行われているようなので、是非一度生で拝見したい!チケット取るの大変なのかな…?_?

ところでクレジットで音楽が椎名林檎となっていますが、「茎(STEM)」が流れる程度なので、ソコに期待するとがっかりするかもしれません。


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2006-07-10 21:35:19

若竹七海さんサイン会!!!!

テーマ:ニュース

若竹七海さんサイン会です!!!!

7月末光文社より刊行予定の「猫島ハウスの騒動」刊行記念サイン会inTRICK+TRAP
8月5日土曜、午後4時~とのこと。
詳しくはこちら

なんか仕事がデスマーチな時期な気がしないでもないんですが、なにがなんでも行きます!!
あああああ楽しみいいいい&緊張ずるーーーーーー(・∀・)

参加される方、見掛けたら声掛けて下さいね!

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