08.04.12ブラックサイト

満 足 度:★★★★★★★
   (★×10=満点)
 
監  督:グレゴリー・ホブリット
キャスト:ダイアン・レイン
      ビリー・バーク
      コリン・ハンクス
      ジョセフ・クロス
      メアリー・ベス・ハート、他






■ストーリー■

 FBIネット犯罪捜査官のジェニファー(ダイアン・レイン)は、
インターネット上の犯罪を調査し、取り締まっている。

 あるとき、ウェブサイト「Kill with me」に動物虐待の映像が流された。
やがてそこに、縛り付けられ薬物を投与されている男が映った。
そこには、アクセス数の増加に伴い
薬物の投与量も増加する仕掛けがしてあり、
アクセス数の増加により男は死に、
その一部始終がライブ中継されたのである・・・。


■感想■

 普段、スリラー・ホラー・スプラッター・サイコなどなど
わりと平気なほうなんですが、
やり口が残酷かつ、動機と手段が物理的にリアルだったので
嫌悪感に満ちた気持ちで観ておりました。

 FBI捜査官達は、ネット犯罪を取り締まってるわりに
あっけなく自分の携帯、PCをハッキングされてますが
これも実際に有り得なくない話。
車のハッキングは、ちょっとやりすぎ的な感じでしたが、
近い将来そうなってしまうかも。。。ですね。

 でもこれは、残虐的な殺害映像と
犯人の狂気にビビるだけの映画ではない気がします。
一般市民が、
・罪悪感を全く持たずに犯罪の一部を担ってしまうことがある、
・自分が誰かを大きく傷つけていることに全く気付いていない、
・匿名やハンドルネームにより身元が特定されないことで
 普段言えないこと、出来ないこともネット上では出来てしまう、
・バーチャルとリアルな出来事の区別がつきにくくなってしまう、

こんな問題を取り上げているような気がしました。

 インターネットの普及は世の中のかなりのことを便利にしたけど、
それを使用するにあたっての、モラルを説いてる感じかな。
私自身ネットのを使いながら「モラル」を深く考えたこと無い。。。ですし
お手軽に使用している一人なので、
まさに、この無意識感が自分で怖くなったよ。

 犯人の「いずれ、死刑も中継される時代がくる・・・」的なセリフがあったけど、
ラストでビデオに映ったのは、ジェニファーの姿だったので
人が死んでいく姿が映されなかったラストにちょっと救わた感があり、
ホッとしました。