2007-01-31 17:28:41
長い散歩
テーマ:映画 な-の
満 足 度:★★★★★★★★
(★×10=満点)
監 督:奥田瑛二
キャスト:緒形拳
高岡早紀
杉浦花菜
松田翔太
大橋智和
原田貴和子 、他
■ストーリー■
定年まで高校の校長を務めた松太郎(緒形拳)は、
妻をアルコール依存症で亡くし、ひとり娘とも絶縁状態。
家庭を顧みなかった過去の自分を後悔しながら
安アパートでひっそりと暮らし始めた松太郎は、
隣室の女(高岡早紀)が
幼い娘・サチ(杉浦花菜)を虐待していることに気がつく。
それ以来、何かと少女を気にかけていたが、
ある日ついに惨状を見かね、彼女をアパートから連れ出してしまう。
旅に出た二人の間に、少しずつ生まれていく絆。
しかし世間は“誘拐”と見なし…。
(CINEMA COMIN'SOON より)
■感想■
親子のありかたを考えさせられる映画でした。
子供を虐待から守る
のって、一体どうしたらいいんだろうね。ニュース見てると、児童相談所の力って限界がありそうだし。
親に暴力
をふるう逆のパターンもあるし。上手な親子関係を築くのには、どうすればいいんだろう。。。
と、考えてしまったよ。
母親役の高岡早紀、この人、
いつの間にかこういう役が似合うようになってました。
キレイなのに不幸顔。
不幸オーラが
メラメラ
してましたから・・・・。ヒモの男
にいいように利用されて、それでも男とは別れない女。ゴミ
のあふれた部屋で、サチを叩いたり、蹴ったり、あげく首締めたり恐ろしい虐待母なの

サチは、服は着たきり
、髪もボサボサ
、爪も足も泥だらけで
ほっとかれてる。
それなのに、こんなお母さん以外に頼れる人がいないわけよね。
というか、
他の人に頼ろうとか、助けてもらおうという考えが及ばないほど、幼いわけよ。
サチを名前ではなく「ガキ」と呼ぶ母親、
そして育児放棄を責められた時、
「自分が育てられたようにしてるだけ」という母親に、
怖さと同時に哀しさを感じたわ。
こんな親と毎日一緒にいて、大人を怖がる
のは勿論だけど、子供には相当なストレスがかかってると思うんだよね。
大家サンの栽培してる野菜
を引っこ抜いたり、スーパーで売り物の果物
をメチャクチャに潰したり、ファミレスの料理の皿
を、どついたり、お祭りで焼きそば
をひっくり返したり、サチのこういう行動を観て、物にストレスが向かっちゃってるんだと思った。
変なところで爆発しちゃうんだよね、きっと。
前に、施設で暮らしてる子供達のドキュメント番組を観たんだけど、
親や大人から虐待されて育つと、
協調性に欠けて、乱暴的になってしまう子がいるんだって。
そういう子には、
無償の愛
を注ぐ事が一番の薬なんです。。。って言ってたよ。それで少しずつ色んな事を教えていくんだって。
そうすると、その子自身も誰かに(人でも物でも)
愛情を注げる
ようになるんだろうね。虐待親も、無償の愛を受けないとダメなのかも

「本当の犯罪者は誰なのか・・・」っていう松太郎の言葉を聞いて、
どういう意味なのかわかっていても何もできない刑事。
色んな経緯は全て無視されて、
松太郎が子供を誘拐したという事だけが事実となるわけね。
でも、松太郎自身も、娘と上手な親子関係を気付けなかった一人。
サチを救う事で、亡き妻と娘への罪滅ぼしをしているの。
サチは松太郎に救われ、同時に、松太郎もサチに救われてるのね。
みんなどこか行き詰ってて、
誰か手
を差し伸べてくれる人が必要なんだってことを奥田瑛二監督は言いたかったのかも。
エンドロールで流れるUAの歌で、
どーしようもない哀しさが増してきて、更に涙がドッパーーーッでした。









1 ■静かなメッセージ~
michiさん、こんにちは^^
人は年齢を重ねるに連れ、触れられたくないために分厚い仮面を被るものなんですねぇ。
それが幼い子供の何気ない一言や仕草にその仮面を取ることができることもあります。
奥田監督の静かだけど、強い現代へのメッセージがヒシヒシと感じられる映画でした。
でも高岡早紀、これで終わって欲しくない女優さんです^^