北朝鮮が「ノドン」とみられるミサイルを発射し、秋田県男鹿半島の西約250キロの排他的経済水域(EEZ)に落下したということで、非常に由々しき事態です。


事前通告はなく、移動式発射台(TEL)を使用したと考えられることから兆候も察知できず、破壊措置命令が下令されていませんでした。このところ頻繁にミサイル発射があり、海自のSAー3搭載イージス艦や、空自のPAC-3部隊は気の休まる時がないと想像しますが、今回こうした形でも起こるとなると、常に迎撃態勢を取っている必要がでてきそうです。そうなるともはや消耗戦です。



また、今回の落下地点について調査を進める必要がありそうですし、今後はミサイルディフェンス(MD)体制の強化が進められると思われ、韓国に配備となったTHAADを日本も導入するといった話も持ち上がる可能性があります。



仮にそうなればまたも莫大な出費を強いられるわけで、国家の安全には替えられないとはいえ、飽和攻撃など限界もあるMDという方策で、安全保障のみならず経済的にも本当にやっていかれるのかどうかという観点からも議論すべきでしょう。



さて、一方で稲田防衛大臣が誕生しました。今朝のモーニングクロスでも提言させて頂きましたが、「落下傘ではなくおっかさん」というキャッチフレーズで初当選した稲田大臣には、ぜひ「自衛隊のおっかさん」になって頂きたいと思います。



そのために、ぜひできる限り(行く側も迎える側もかなり大変ではありますが)全国の自衛隊に足を運んでもらいたいです。そして、隊員さんたちやその家族との対話機会を設けて頂ければありがたいです。



南スーダンに派遣されている第7師団の留守家族の皆さんに直接声をかけるなども提案したいです。



そのような提案はあえて防衛省側からはしないと思いますので、大臣ご本人から希望して頂くしかありません。



また法律のプロとして、安保法も含めて、いかに建付けの悪い法の下で自衛隊が活動させられているかを探って頂きたいです。これも、誰も説明しないのではないかと思われます。自ら追求していくしかないでしょう。



昨今、喫緊の事案が多く難しいかもしれませんが、ぜひ進めて下さい!


自民党政権になってからの防衛大臣は、民主党時にひどく悪化していた日米関係の修復や安保国会への対応といったことに相当なエネルギーを費やさざるを得なかったと想像されます。



防衛大臣は外務大臣的な役割も重要になってきますが、このタイミングで着任された稲田大臣にはここで、「自衛隊そのもの」に目を向けて欲しいと切に願っています。


「モーニングクロス」にて!




先週は陸自の武器学校で2日連続講話をいたしました!

学校長と2S。写真がうまくアップできず、遅ればせながら報告!