バズがお散歩に出てしまってから3ヶ月が経とうとしています。
たった3ヶ月、もう3ヶ月・・・濃厚な3ヶ月だったと思います。
ずっとバズの面影を追って、バズを探して、いつ帰ってきてくれるかひたすら願って。
ウッディを抱きしめながら毎日泣いて過ごしました。
バズがお散歩に出てから1ヶ月後。
ウッディと遊ぶための猫じゃらしを買いに、いつもは行かないペットショップへ行きました。
扉を入って真正面の動物たちのショーウィンドウの中の一匹の猫にすぐに目がいきました。
・・・バズ?
背中を向いていたその猫さん。耳と尻尾が黒くて、背中が茶色。
くるっと振り向いたお顔は真っ黒でした。
泣き崩れました。バズだ。バズの色にそっくりだ。
帰ろう、お家に帰ろう。
お店に入って10秒経たずにその猫さんを連れて帰ることを決めました。
(トンキニーズが店頭に並ぶのは珍しく、今回も2年以上前に居た以来のトンキニーズだそうです。)
猫じゃらしを買うのを忘れてしまい、ウッディに謝りました。
急いで帰ってきて、ウッディに紹介しました。
おかん「ウッディ、みて!バズかもしれない!帰ってきたかもしれない!ウッディとオカンが寂しがってるから、バズが帰ってきたかもしれない!」
ウッディ 「オカン落ち着くにゃ。よく見るにゃ。この猫さんはバズじゃないにゃ。」
・・・確かによく見るとお顔がぜんぜん違う。
バズではない。でもかわいいから弟にしよう!
名前はバズに似てるから「ビズ」にしよう!
ということで、ビズはうちの家族になりました。
警戒心の強いウッディはビズになれるのに半月ぐらいかかりました。
ビズはウッディにいつか受け入れてもらえることを夢見て、過ごしました。
ビズは毎日ウッディに話しかけ、怒られ、遠くから覗き、寝ているウッディにそっと寄り添い、怒られたらまた一からやり直し。
そうこうしているうちに、一緒にご飯をたべれるようになりました。
一緒に走って遊べるようになりました。
一緒に猫ベッドで過ごせるようになりました。
ビズの願いは叶い、ウッディと一緒に過ごせるようになりました。
オカンは毎日ウッディとビズの距離が近づいていくのがとても嬉しかったです。
仲良くなってよかったよかったと思っていた9月半ば。
私はバズがお散歩に出てから、どうしてもバズのことが忘れられず、
ブリーダーさんのお家に残っていると思われるバズと同腹の女の子を譲っていただけないか、とビズが家族になる前に声をかけていました。
ブリーダーさんはもうトンキニーズのブリードはしていないということで、あたしの心の拠り所はバズの同腹の兄弟姉妹に向いていました。
しかし、同腹の女の子はブリーダーさんのお母様が可愛がっていらっしゃるということで、幸せを願ってあきらめました。
うちにはビズもきて、ウッディとビズと一緒にバズを探しながら暮らしていくはずでした。
そんな中、9月なかばにブリーダーさんからご連絡をいただきました。
ブリーダーさんも知らない間にバズの血縁が産まれていたというのです。
しかも・・・バズの命日の四日後の7月17日に男の子一人で産まれていたというお知らせでした。
バズの同腹の女の子の子供の子。つまり、バズの姪の子。
わたしはこの子を引き取らない選択肢はないと思いました。
この子はわたしが育てる子だと思いました。
10月8日、バズの姪の子は庄内空港に一匹でやってきました。
名前は「うに」にしました。
理由は、食べ物の名前は長生きできる、雲丹が好き、赤雲丹は200年以上生きることができる、という長寿を願って「うに」にしました。
ウッディもビズもいるし、うにはケージか別な部屋でしばらく過ごすことになるかなぁと思っていました。
うにはうちに来た時には怯えてトイレの隅っこに数時間潜んでいました。
しかし、夜にはケージからヒャーヒャーと鳴き声を上げ、ケージから出したら部屋を駆け回り始めました・・・。
なんという度胸。
はしゃぎすぎてウッディに怒られていました。
うにの度胸にも驚きましたが、もう一つ驚いたのはビズです。
ビズはすぐにうにのことを受け入れ、初日は近くで眺め続け、
翌日にはうにの子守をするようになりました。
ビズは自分の尻尾を使ってうにをあやし、うにが走りたい時は一緒に走っています。
うにが眠りたい時は、頭を舐めてあげ、一緒に寝てあげています。
ウッディは幼い頃から警戒心の強い子なので、うにを受け入れるには時間がかかると思いますが、
ビズがいい潤滑剤になってくれると思います。
そんなわけでうちはいま、3ニャンの男子で賑やかになりました。
バズ以外の猫さんがうちに来ることは考えられずにいたのに、
こんなに早くまた猫さんに囲まれた毎日が訪れることは予想外でした。
ウッディとあたしの心にぽっかり空いた穴を埋めてくれるためにビズが現れ、
バズの血を引いたうにがやってきて、さらに嬉しくなっています。
ウッディとうにだけだったら、ウッディは受け入れるのに時間がかかり、うにもウッディに怒られながら寂しい思いをしばらくの間していたかもしれません。
でもそこにはビズがいる。
ビズのおかげでうちの猫たちはうまくいく予感がしています。
バズもウッディも、ビズもうにも、うちに来るにはみんな必然なんだな、と実感せざるを得ません。
バズはずっとあたしの可愛い息子です。
バズにたくさんの弟ができました。
これからもよろしくお願い致します。
最後に、ウッディと悲しみに暮れて過ごしていたとき、
ウッディと同腹の「さくらこ」ちゃんと暮らしているママさんからご連絡をいただきました。
ウッディは一人じゃないよ。
兄弟姉妹がいるよ。
・・・といってくださいました。
さくらこちゃんがいてくれること、ブリーダーさんのお母さんがバズの兄弟姉妹を元気に育ててくださっていること、
バズとウッディには兄弟がいて、みんなが幸せに暮らしている、という知らせは
本当に嬉しいお知らせでした。
本当に感謝しています。ありがとうございました。
ウッディも6歳になりますが、これからも大切に育てます。
バズを看取った翌日から、私は仕事でした。
バズを部屋に連れて帰ってきて、遺体を冷やすように言われましたが、
寒いのが嫌いなバズの体に氷をあてることがどうしてもできませんでした。
ウッディは動かないバズの体に、シャー!っとするし、バズはそれに何の反応もしないし・・・
あんなに仲が良かったB&Wが一緒にいられないことが本当に辛くて、
シャーっとするウッディも、シャーっとされるバズもかわいそうで・・・。
バズを看取った日、獣医さんが
「私の猫が亡くなった時にお世話になったところ(火葬)があります。箱に入れてくれて、本当にきれいにしてくれます。飼い主さんとバズのお別れが終わったら、私が手配をしましょうか」
と言ってくださいました。
動物病院で普通火葬の手配ってしてくれませんよね?(初めてのことでわからないのですが)
バズを火葬場に連れて行く自信のなかった私には、本当にありがたいお言葉でした。
獣医さんも7/5(バズの2回目の手術の前日)に長年連れ添った愛猫を亡くしたばかりだそうです。
辛い中で獣医さんも昼夜バズを診ていてくれたかと思うと、心が痛みます。
実際バズを失った後の勤務はなかなか辛かったです。
少しでも関連のあることがあると、すぐに心が崩れ落ちそうになりました。
バズと少しでも長く家で過ごそうと思いましたが、
そんなバズとウッディを見ているのが辛かったこと、
ウッディの緊張で食欲が落ちてきたこと、
私がバズをどうしても冷やすことができなかったこと、
から、家で2日間しかバズと過ごすことができませんでしたが、獣医さんに火葬の手配をお願いすることにしました。
バズを動物病院に連れて行く車中で、運転しながらバズとずっと手をつないで行きました。
バズの肉球は相変わらず柔らかくて、可愛くて、できることならずっと握っていたかった。
2日後、バズを迎えに動物病院に行きました。
バズはきれいな白い箱に入り、小さくなってしまいました。
獣医さんが出てきてくださって、
「バズ、頑張ったな」
って箱を撫でてくれて、本当に獣医さんもバズも頑張ってくれて感謝の気持ちでいっぱいになりました。
動物病院を車で出るとき、スタッフの皆さんが外に出てくださり、私たちの車が見えなくなるまでバズにお別れをしてくださいました。
家に帰ってきてウッディにバズを見せると、ウッディが駆け寄ってきて、バズにスリスリっと何度もほっぺを擦り付けていました。
ウッディもバズだってわかってくれてるといいな。
ブリーダーさんとこごママさんからはいち早くきれいなお花が届きました。
バズのそばできれいに咲いてくれてました。
本当にありがとうございました。
ソラパパさんは私がお返事できない中でもLINEをくださったり、
こごママさんはブログにもバズのことを書いてくださったり、
instagramやブログの皆様にはいつも励ましのメッセージをいただき、
友人たちもバズのことで泣いてくれます。
バズが本当にみんなに可愛いと思っていただけていたんだ、と実感した日々でした。
私以外にもバズのことで泣いてくれる人、悲しんでくれる人がたくさんいる、それが唯一の心の支えでした。
今でも家や車の中、生活の隅々にバズがいるときの環境がそのままで、
ふとした瞬間にバズが見えるような気がします。
扉を楽々開けるバズのための扉の重石、
ウッディは扉を開けれないので重石が必要なくなったけど、つい5年間の癖で重石をしてしまったり、
寝ているとき、バズがいつも私のそばにいたな・・・
と思うと、今は同じ位置にウッディがいたり。
今はウッディと思い出を共有しながら一緒に過ごしています。
ウッディは私が不意に涙が出てしまうとき、
いつもそばに来て、私の顔を見て声をかけてくれます。
ふと見ると、バズのそばで遊んでいたりもします。
姿は見えないけど、バズとウッディと私にはたくさんの思い出がありました。
それを支えに頑張っていこうと思います。
バズのことがあって、ウッディにも何かあったら困ると思い、急遽健康診断に行きました。
その時にかかりつけのS獣医さんが
(いつ対応していたらバズを助けられたか、について)
「私もそのことをずっと考えていました」
と言ってくださいました。加えて、
「A獣医さんも本当に落ち込んでいましたよ」
と教えてくださいました。
バズの治療に全力で関わってくださった獣医さん方々に、改めて感謝いたします。
「こんなに愛されている子、絶対に助けたい」
と言ってくれたA獣医さんの言葉に今でも救われています。