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ウール 上 (角川文庫)/ヒュー・ハウイー
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 「ウール 上」


 ヒュー・ハウイー、著。 2013年角川文庫


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内容(「BOOK」データベースより)

世界が終末を迎え、人類は地下144階建てのサイロで、限りある資源を再利用しながら暮らしていた。カフェテリアのスクリーンに映る、荒涼とした外の世界。出られるのは、レンズを磨く「清掃」の時のみ。だが「清掃」に出された者が、生きて戻ることはなかった。機械工のジュリエットが、外の世界に足を踏み出すまでは―。世界を熱狂させたネット発の超大作、崩壊後の世界を生き抜く闘いをヴィヴィッドに描く!


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 地下144階建てのサイロに暮らす人類。

サイロの外は致死性のガスの充満する地上。

サイロでの最高刑は一種の追放刑。

これは死刑と同等の刑。


 崩壊後の世界を描く作品。

サイロは階層社会であり、階級社会でもある。

表面上の平等の裏には、何やら陰謀が渦巻いている様子だ。


 陰鬱でありながらもアクティヴな作品。

支配階級の陰謀と言うあたりは、いかにもアメリカ的だ。


 地下に暮らす滅亡後の人類。

階層世界。

アイデア自体は物珍しいものではない。


 だが、この著者は謎の演出が上手い。

出古したアイデアで、実にスリリングなドラマを演出している。

読ませる作家だ。


 上巻は次々と謎が提示されると言う展開。

期待感が膨らむ。

読友さんたちの感想だと、後半も期待出来そうだ。

ただシリーズ三部作の、これ以降の作品の評価があまり高くないのが不安材料だが……。


 『ウール 上』。

上巻はスリリングでミステリアス。

かなりのめり込める作品でした。

面白かったです♪♪♪

いざ下巻へ!