13階段 (講談社文庫)/講談社
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「13階段」
高野和明、著。 2001年
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第47回(2001年) 江戸川乱歩賞受賞
不幸な事故で殺人を犯した三上純一は、刑務官・南郷と無実の罪に苦しむ男を救うために立ち上がった。反町隆史主演で映画化、記憶にも新しい感動のベストセラー!
(内容紹介より)
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刑務官と殺人罪で収監され仮釈放された青年のコンビが、執行間近の死刑囚の冤罪を証明すべく、事件の謎に迫る。
罪を犯したものが、同じような境遇の人間を救う仕事につくというパターンは『幽霊人命救助隊』と同じ。
単純な正義感や同情心だけが動機ではなく、金銭的報酬を必要とするという、彼の背景にもリアリティがある。
自分の犯した罪の補償のため、両親は7000万円の借金を背負い破滅寸前なのだ。
彼は成功報酬1000万円を切実に必要としている。
犯行時の記憶を失った死刑囚。
その空白の数時間に、実際は何が起こったのか?
本人からの情報は一切期待出来ない。
警察による組織捜査ですら見つけられなかった“真実”を、捜査権も持たない二人の素人が見つけ出す事は出来るのか?
タイムリミットは約3カ月。
二人の地味な捜査が実にスリリングに感じられます。
タイムリミット、主人公が仮出所中なのでどんな細かな法律違反も命取りになること、しかも捜査する地域が主人公が殺した青年の父親が住む町であること等、様々な事象がスリルを演出する。
本当に高野和明氏らしい作品。
綺麗事だけでは終わらない。
苦いものが残る作品。
なのに胸に沁みる。
後味の悪さがない。
この爽やかさは高野和明氏独自の持ち味でしょうね。
ある程度の予想はついてしまう作品。
しかし、その事が興味を削ぐ事はない。
それでもなお胸に沁みるものがある作品。
本当に面白かったです♪