読経は、30分ほどで終了。


お坊さんは、携帯型の祭壇等を丁寧に片づけながら「実は、今年の夏に、賃貸マンションで自殺された方の供養をその部屋でしたんです。」と話し始めた。

続けて「夏の暑い時期で、亡くなってすぐ発見され、その2日後ぐらいに供養に伺いました。人間の体には、血液・体液等の水分と油があり、暑いと腐食が非常に速いんですな。8畳ぐらいの部屋に、死臭というか、、、なんというか、、、、そういうものが充満していました。窓をあけると、賃貸マンションだから、他の住民に分かってしまうので、窓を閉め切って供養しました。確か、まだ20代前半ぐらいの方でしたよ。」と説明してくれた。

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お坊さんは「批判は甘んじてお受けしますが、全ては修行の一環です。煩悩を葬りさる。今回の(同伴の)趣旨は、そういうことです。それでは、供養を始めましょう。」と供養の準備に移る。


部屋に入ると、携帯型の焼香や祭壇、お札をセットし、お経と唱えながら塩と生米を撒く。


本格的な供養に入る前に「きれいなお部屋だな、、、。もしかしたら、あまり苦しまずに、召されたのか、、、、、。」


更に、部屋の中を見渡し「この部屋は、ご家族が荷物等を移動されたのでしょう。部屋の中に愛情が感じられる。」と言い、読経を始めた。

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お坊さん

「私のお寺は遠いから、昨日こっちに来てホテルに泊ったんだよね。それで、朝ごはんも食べたし、、、、、、」


僕「わざわざ、前泊して下さったんですね。ありがとうございます。で?」


お坊さん「いや~、やることもないし。早いけど、供養始めませんか?」


僕「マジ?? これからですか?」


お坊さん「ところで、今日の供養には何人程参加されるの?」


僕「僕一人です」


お坊さん「マジ?? あんた一人? じゃあ、もう始めましょうよ!」


僕「僕にも予定がありまして、すぐには行けませんが、、、、」


お坊さん「生産性の問題だよ。僕は昨日から、こっちに来て準備している。僕のギャラは10万。早くはじめれば、時給換算で、その分生産性が高まるでしょ?」


僕「昨日から来て欲しいとは依頼してません。そして、昨日から来て準備する必要性はありましたか?」


お坊さん「いやいや、細かい点は置いといて、すぐ始めましょう!」


結局、予定より早い時間で供養を開始することになった。


ちなみに、お坊さんは自家用車で来て、運転しているのは女性。


僕は思わず「同伴すか?」と尋ねてしまった。



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