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2007-01-31 23:28:21

「第二十一回 東西落語研鑽会」

テーマ:落語

1/31 有楽町よみうりホールにて


過剰に期待する私と演者とのギャップ。


出演者・演目は下記の通り


 桂 かい枝 「堪忍袋」
 春風亭 昇太「お見立て」
 笑福亭 鶴光「袈裟御前」


     仲入り


 春風亭 小朝「七段目」
 桂 三枝  「誕生日」


奇数月恒例の「東西落語研鑽会」
今回も仕事をごまかしごまかし、何とか始めから見ることができました。
ホント、会場のよみうりホールが会社から近いからいいものの、
新宿あたりでやられてたらもうギブアップだったでしょうね。


平日の18:30開演という公演ながら今回も満員御礼
みんなどうやって時間のやりくりして来てるんでしょ。
公務員でも多いのかなぁ。


さてこの落語会、チケットを取るのも大変になってきたからか
自分の中でも【期待度】の高い公演になってしまってまして
「こんなチケット取るの大変なんだから、さぞかし凄いのが見られるのでは…」
という過剰なまでの期待感を知らぬ間に持ってしまってるんですね。
主催者にとっては余計なお世話かもしれませんけど…。


だから仲入り前の笑福亭鶴光師「袈裟御前」を口演するのがマクラからわかると
ちょっとガッカリしてしまうんですよ。
寄席にホール落語に鶴光の「袈裟御前」はもう何回聞いたことやら
せっかくの「東西落語研鑽会」初登場なんだから、
もうちょっと【挑戦】してくれよ!と言いたくなります。
もっとも鶴光師にとっては初登場の場こそ得意演目で勝負といったところなんでしょうけど。
この落語会に対する【過剰な期待感】の私と、
実際の演者の考え方にギャップが生じてるんでしょうね。


このギャップ
実際のところ鶴光師だけに感じたことではありませんでした。
今回の落語会の演者全体に、このギャップは感じてしまったんですね。


例えば開口一番の桂かい枝「堪忍袋」が意外なまでに面白かったのも
始めて見る人で期待してなかった分、面白かったのは意外性のギャップ
これはまぁ良い方でのギャップですけど。


次が春風亭昇太「お見立て」
古今亭志ん朝師の口演でも聞いた廓噺の傑作ですが、
昇太師だからこそ、さぞかし大胆に現代風にアレンジするかと思いきや
結構オーソドックスに口演したのも、これまたギャップ。
昇太師は以前、前座噺「時そば」をあれほどの爆笑編にしたのだから
古典をそれ並かそれ以上にと、ついつい期待しちゃうんですよね。


仲入り前の鶴光師の「袈裟御前」は先程書きました。


仲入り後は春風亭小朝「七段目」
「大銀座落語祭」でも聞いた演目で「またか」と思いましたけど
豊富な歌舞伎の知識で二度目の鑑賞ながらこれが全く飽きさせない
「またか」と思ったけど、見終わって充分満足したのも、これギャップ。


で、トリが桂三枝「誕生日」
トリでの出演は一昨年「妻の旅行」で満員のよみうりホールを
爆笑の渦に巻き込んだ実績がありますから、さぞかしこの「誕生日」も
…と笑う準備をしてたら、これが意外にも地味な噺で小笑いの連続のような内容。
過剰なまでに【笑う準備】をしていた私には、この噺は悪い出来ではないんですけど、
やっぱりギャップを感じましたね。
「トリ根多じゃないよなぁ」という不満というかギャップというか


ま、といったわけで今回は出演者全員にギャップを感じてしまったわけです。
じゃあもう2度とこの会には行かないのか、というと
3月の公演も先行予約でしっかり取ってしまいました。
悪口言いながらも次回チケットを買ってしまう
この矛盾した行動もギャップなんだろか?


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2007-01-28 23:32:35

「それでもボクはやってない」

テーマ:映画(映画館 2007年)

それでもボクはやってない

2007年の邦画ベスト1!(予定)


1/27 Tジョイ大泉 にて


監督・脚本:周防正行
音楽:周防義和
出演:加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、もたいまさこ、田中哲司、光石研、尾美としのり、大森南朋、
   北見敏之、田口浩正、本田博太郎、小日向文世、高橋長英、役所広司、他


 フリーターの金子徹平(加瀬亮)は、就職試験の面接会場に向かう通勤ラッシュの電車で
 女子中学生から「痴漢したでしょ」と訴えられてしまう。
 まったく身に覚えのない金子は、話せば分かってもらえると思い、大人しく駅の事務室に行った。
 しかし、「ボクはやってない!」という訴えもむなしく、そのまま警察に連行されてしまう。
 その日から、留置所暮らしを余儀なくされた金子の無実を訴える戦いが始まった。


傑作です!素晴らしい!
まだ2007年は1ヶ月しか経ってませんけど、
2007年の私の邦画ベスト1はこの作品でまず決定でしょう。
あとは人生を変えてしまうほどの大傑作が
今後登場したならば、話は別ですけど(笑)。

この作品はナイトショーで見ました。
0:45の上映開始、上映終了はなんと3:15!
映画好きの私もさすがに寝てしまうか?と危惧していた。
…ところが見てみてびっくり。
寝てしまうどころか作品に釘付け状態。
もう目を、そして耳を全開にして食い入るように見てしまった。


小説に映画とついこの間まで、あれだけ「魂萌え!」 に入れあげてたのに
この作品を見終わった途端に、頭の中が全てこの作品にスイッチしてしまいました。


周防正行監督作品「それでもボクはやってない」

新作は「Shall we ダンス?」以来11年ぶりという。
随分待たされたもんだが、しかし待ったかいはあった。
その手腕はちっとも鈍ってません。
いや前作までがコメディ色が強い【How toもの】だったことを考えると、
今回これだけのシリアスな題材をコ難しい法律用語を羅列する事なく
一気に見せ切るという手腕は昔より一層研ぎ澄まされたのではないでしょうか。
恐るべし周防正行監督!


観客によってはこの作品を見て
「この主人公が本当に【痴漢】をやったのではないか?」
と疑問に思った人がいるそうですね。
私は見ていて、そんな事は露にも思いませんでしたね。
完全に彼は「冤罪を証明できるか」の一点で見ておりました。
自分が男ということもありますし、
やっぱりこういうトラブルに巻き込まれてしまったら「かなわないなぁ」と思って見てましたから。
証言で【痴漢された方】の女子中学生が証言に立ちますが、
彼女が痴漢を告発したその勇気は買いますけど、やっぱり冤罪なんだから証言も無力だろう
ぐらいしか思えなかったですね。


逆に見ていて「たかが痴漢じゃない」と思ってしまう、
男としての自分の【身勝手さ】すらも浮き彫りになってしまって
そんなことを思ってしまう自分に思わずゾッとします。
パンフレットにも書いてあったように【痴漢】は、被害者の精神的な被害を考えてもやっぱり【悪】。
作者は決して【痴漢】の善悪を描いたのではなく
描こうとしたのは長期間の拘束で、してなくても思わず「そう思わされてしまう」
現在の裁判制度への怒りであると思います。


「実は【痴漢】をしたのでは?」という疑問は
女性側の意見に多いようですが、この作品は見る人によっていくらでも解釈できる
本当、奥深い作品だなぁと思いましたね。
それは作者がこの主人公に思い入れすることなく
クールに、極めて客観的に裁判の事を描いているため
見る方は陪審員にでもなったかのような感じだからでしょう。
劇中で台詞ひとつでも「冤罪」という言葉が出てこなかったこと一つとっても
いかにこの作品が極めて客観的に描いていると言う事がわかります。


でも、この作品を彼は【有罪】か【無罪】かという単純な図式で解釈するのはどうかと思います。
【有罪】か【無罪】かよりも、長期間の拘束でそれすらも全く不明な不条理な状態になってしまう
現在の裁判制度の【不条理さ】、そして作者のそれに対する怒りの方に
私たちはもっと眼をむけるべきでしょう。


なんだか「頭のいい監督」による「頭のいい」作品には
やたらと硬い文章になってしまって、
なんだかまとめてるんだか、まとまってないのやら…
しかし、こう硬い文章にはなってしまいましたが、
実際の作品はとにかく「面白い!」の一言に尽きます。
なんか硬そうな作品だなと思われている人がいたら、とにかくダマされたと思って見て下さい。
きっと周防正行監督の見事な演出に2時間半、
瞬きするのも勿体無いほど興奮させられますから!


先日、仕事で某フリーペーパーの営業さんとのちょっとした雑談で
この作品の話になりまして、
その人曰く
 「周防監督作品はほとんど見ている」そうなんですが、
 「この作品は見る気がしない」と。
なぜなら
 「周防監督はコメディの監督」だから、
 「今回のようなシリアスな作品はお門違いでダメなんじゃないか」と。
だから私はその人にいいました。
 「周防監督はコメディが得意なんじゃない」と。
 「周防監督は頭がいい監督なんだ」と。
 「頭のいい監督は何を撮ってもうまいんだ」と。
 「必ず見てください!」と。


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2007-01-27 23:26:08

「魂萌え!」

テーマ:映画(映画館 2007年)

魂萌え!

小説と映画の微妙な関係…


1/27 Tジョイ大泉 にて


監督・脚本:阪本順治
原作:桐野夏生
出演:風吹ジュン、田中哲司、常盤貴子、加藤治子、豊川悦司、寺尾聰、藤田弓子、
    由紀さおり、今陽子、左右田一平、なぎら健壱、林隆三、三田佳子、他


 定年を迎えた夫と平穏に暮らしていた敏子(風吹ジュン)の日常は、
 夫が心臓マヒで急死したことで一変する。
 葬儀の後、夫の携帯電話にかかってきた見知らぬ女性からの電話で明らかになる
 10年以上にわたる夫の浮気。
 8年ぶりに現れ強引に遺産相続と同居を迫る長男…。
 生まれて初めて深い喪失感を味わう敏子を、次々に人生の荒波が襲う…。


先日、小説「魂萌え!」 を一気に読み終わった私は、
もう心は阪本順治監督、映画「魂萌え!」へ。

小説でのあのシーンはどう映像化されているのだろう…
あの登場人物は映画では誰が演じているのだろう…
考え始めたらもういても経ってもいられず、公開初日にいそいそと見に行ったのであります。
本当、初日に見に行くなんて「カーズ」以来。
しかも「カーズ」は仕事の関係だったから、仕事以外の純粋な目的で初日に見に行ったのは珍しい事。


主役の敏子役の風吹じゅんは、想像したのよりも若いかなぁとは思いましたが
専業主婦が突然世間の荒波にもまれるという
この物語の主人公としては【線の細さ】が実に適役!
対する昭子役の三田佳子がいい味でした。
もっと地味な女優さんでもとも思いましたが(市原悦子あたり)、
あのちょっと見せる意地悪な雰囲気がぴったり(笑)。
あとあの東北弁が役柄のいいアクセントでしたね。


阪本順治監督は後半の変わっていく敏子さんを
あまり人々と絡ませずに、彼女が一人電車に乗っているシーンや
彼女が一人街中を歩いているシーンなどを、長回しでズーッと撮って行く事で
風吹じゅんの表情ひとつで表現していたのが
映画にしかできない【オリジナル】な部分で新鮮でした。


特に小説では敏子さんは
状況の変化に常に【心の中】で叫び続けていたようなものですから
到底ここらへんは映像化できないわけで
それならいっそのこと表情ひとつで表現しちゃえ!
という大胆な省略法といいますか
このへんなんかは、さすが「顔」で実績済みな、
阪本順治監督一流の【女性の演出法】でありましたね。


と、この映画をこのままベタ誉めで終わりたいのですが、
やはり小説を前に読んでしまった身にとりましては
どうしても残念でならない部分が多々ありまして…

確かに映画のオリジナルな部分は素晴らしい。
しかしこのオリジナルな部分が、【小説の魅力的な部分】をもカットしてしまったという結果は
なんとも皮肉なところであります。


あ、言っときますとこれからは、ストーリーにどんどん踏み込んじゃいますので
これから見ようという方は読まないほうがいいですよ。


小説、特に【下巻】の魅力は、敏子さんが変わっていくところと
敏子さんが色々な人たちと接していき、
その人たちを通じて同じ年代の人間たちが抱えている様々な問題
浮き彫りになってくるとこなんですよね。


例えば…愛人・昭子さんのこと。
小説ではラスト近く昭子さん(映画では三田佳子)と敏子さんは
「和解のような別れ」をするのですが、これがいい場面だったのに
映画ではなぜかバッサリカットされてたのが不満。
あれじゃ昭子さんと敏子さんは映画では【本妻】と【愛人】の関係のまま終わってしまったようで…。


その他にも小説で非常に魅力的だったパート(特に後半)が
映画版では敏子さん個人の描写にこだわるがあまり
どれもこれもカットされちゃってるんです。


例えば…
蕎麦打ちの会の今井さん(映画では左右田一平。ちょっと地味すぎ)が
あんな真面目な人なのに結婚詐欺にあってしまうところとか。
敏子さんの友人・栄子さん(映画では今陽子。懐かしい!)が
あんなに活発なのに実は【ボケ】てるのではと友人たちに言われるところとか。
敏子さんには直接関係ないけれど現在【その年齢層】の人たちが直面してる
様々な問題が、小説では彼女の周りの人間たちを通じて描かれているのです。
なにもバッサリカットまでは至らなくても、小説での作者からの重要なメッセージでもあったのですから
「サラリと」ぐらいは触れて欲しかったですね。
だからえらく後半の展開が駆け足になってしまった印象も受けました。


それなのにトヨエツ扮する野田のシーンは
小説以上のボリュームがあって(小説ではもっと地味な人なのに…)
この辺のアンバランスさも気になりました。
やっぱトヨエツをキャスティングしてしまった以上、出演させないといけないのかなぁ(笑)。


あと敏子さんの最後の決断が【映写技師】っていうのも、
これは映画のオリジナルなのですが、なんか現実離れしちゃってて
小説が持っていた【リアルさ】が、映画では【ファンタジー】にすりかわってしまってて、
やっぱり小説を読んでから映画を見ると、実に【微妙】でありますよ。


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2007-01-26 23:57:27

桐野夏生「魂萌え!」

テーマ:
魂萌え !/桐野 夏生
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ベストセラーの映画化って、いつも悩みます。
小説を先に読むか、映画を先に見てしまうか。

長編小説なんかは、どう考えても
2時間の映画の枠には収まり切れませんから、
小説を先に読んでしまうと、どうしても映画は物足りなくなってしまう。

なんであのエピソードをカットしてしまうんだよ!とか
なんであの人がこの役者なんだよ!とか

見終わったら、もう不満ばっかり。
…そんなら最初っから小説なんか読まなければいいのに!

まぁ小説の内容をほぼ完璧に描き切ったのって最近では
「理由」(原作:宮部みゆき、監督:大林宣彦) ぐらいかなぁ。
だからなるべく私は先:映画→後:小説の流れにしてるのですが、
この作品ばかりは、わかってはいるけど
自分の決めている方程式を崩してしまいました。


桐野夏生の「魂萌え!」
桐野夏生は前に「OUT」を読んでまして(これも映画化されました)。
ごく普通の日常から主婦たちがあれよあれよというまに
トラブルの渦中に巻き込まれて行く、
その不条理さや怖さが非常におもしろかったのですね。
だからこの小説が阪本順治監督、風吹ジュン主演
映画化される事は知っていましたし、
もう間もなく公開っていうのも重々承知してたのですが、
映画が公開される前に小説での桐野ワールドを再び体験してみたい、と
今回は中高年を題材に、老体がドロドロした桐野ワールドの世界に巻き込まれるのかと、
ちょっとグロテスクな内容まで想像してしまっていたのですが、
結果は、さにあらず。


主人公の59歳・敏子さんは
定年退職後の夫は急死するは、その夫に10年以上付き合っていた愛人はいるわ、で
確かに【ドロドロの渦中】に巻き込まれます。
しかし決して小説はそれをグロテスクには描いていない。
あくまでも今まで夫に頼り切った専業主婦の敏子さんが、
夫の急死などのトラブルの数々を経て、
いかに新しい【自我】【生きがい】を見付けていくか
この点を様々な同年代の人たちを登場させ、絡ませながら
じっくりと読ませます。


そして何より作品の根底にあるのは
敏子さんを通じて中高年の女性たちへ送る
作者からの熱い【エール】のようなもの
爽やかで大胆で、しかも軽やかな敏子さんの決断の数々。
それがちっとも【ワガママ】にうつらないのは
作者が心から敏子さんに「がんばれ!」のエールを行間から送ってるからに他なりません。


ここまで楽しんで小説を読んでしまうと
映画を見るのが本当怖くなってしまいましたが、
…小説「魂萌え!」おすすめです。


読後、実家の母親にこの小説を読んだかどうか、ちょっと聞いてみたくなりましたよ。


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2007-01-24 23:40:36

「武士の一分」

テーマ:映画(映画館 2007年)

武士の一分

うまいなぁ!


1/21 ユナイテッドシネマとしまえん にて


監督・脚本:山田洋次
原作:藤沢周平
脚本:平松恵美子、山本一郎
出演:木村拓哉、檀れい、笹野高史、綾田俊樹、桃井かおり、緒形拳、
    赤塚真人、大地康雄、小林稔侍、坂東三津五郎、他


 下級武士の三村新之丞(木村拓哉)は、妻の加世(檀れい)とともに幸せに暮らしていた。
 しかし、藩主の毒見役を務め、新之丞が失明してしまったことから人生の歯車が狂い始める。
 妻は夫の職を守るために幼い頃から知っていた番頭の島田(坂東三津五郎)に相談するが、
 島田の横恋慕により加世は関係を持ってしまう。
 やがて加世と島田の関係に新之丞は気付き、絶望のなか離縁を決意。
 愛する妻を奪われた悲しみと怒りを胸に、新之丞は島田に“武士の一分”を賭けた果し合いを挑む。


とにかくいろいろな面で「うまいなぁ」と思いました。


「たそがれ清兵衛」「隠し剣、鬼の爪」 藤沢周平原作の映画化にて秀作を放ち、
その質の高さは保証済みの山田洋次監督
そして満を持しての三部作の最後としてこの作品を発表。
主役に起用したのがなんと飛ぶ鳥を落とす勢いの木村拓哉
山田洋次に木村拓哉。
まずはこの意外なコラボレーションによる【話題作り】に「うまいなぁ」と思いました。
しかも人気俳優・木村拓哉を起用しておきながらも俳優の人気、キャラには一切頼らずに
演出の要所要所で【山田節】を効かせて作品全体の印象では
しっかり【山田洋次作品】にまとめあげている…
キムタクに負けない山田監督の、そのアピール度も「うまいなぁ」(笑)。


作品自体も極めてオーソドックスな展開で、
時代劇として安定したストーリー運びながらも
観客が見ながら「次にこういう展開になるだろう」という予測を
時に裏切ることで「意外」と思わせておきながら、
それでいてしっかり予測通りの展開もさせることで、
山田監督は観客のツボを見事におさえる。
とにかく【ハズす】ことないその緩急自在な演出に
見る者は画面にグイグイ引きこまれる。


木村拓哉以外にも新人の檀れいを始め、
坂東三津五郎など山田洋次作品初登場のキャストの起用により
意外なコラボレーションを味わいさせながらも、
山田作品を数本見たならば思わずニヤリとさせられる
桃井かおり(懐かしいなァ「幸福の黄色いハンカチ」(注1)!)や
緒形拳(「隠し剣、鬼の爪」では悪役)、
笹野高史(もう「男はつらいよ」からの常連!)らがしっかり脇を固め、
幅広いキャスティングがより一層この作品を見応えあるものにしていて
改めて映画はキャスティングも重要を思わされる。


時に笑わせ、時にハラハラし、最後にはしっかりホロリとさせられ
もう山田マジックにはまりっぱなしの2時間。
見ながらもう「うまいなぁ」と終始うなりっぱなし。
これぞ映画のお手本のような出来ばえ。
心地良く山田マジックに酔わさせていただきました。


蛇足ですが、ラストの壇れいと復縁する一連のシーンを見ながら
私は「遥かなる山の呼び声」(注2)のラストシーン
高倉健と倍賞千恵子の列車のシーンを思い出してしまいました。
山田洋次はどうもああいう展開がお好きなようで(笑)。
あの作品でのハナ肇の役回りは、この作品では笹野高史ってとこなんでしょうね。

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