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2005-03-30 19:54:22

「セッション9」

テーマ:映画(ビデオ他)

セッション9


「マシニスト」 を見て、監督のブラッド・アンダーソンの旧作である本作品を急に見たくなり鑑賞しました。
大分前にWOWOWでの放送分をビデオ録画してあったもの。
この作品公開当時は、あまり話題になりませんでしたが、
観る者の神経をジリジリと刺激する結構怖い作品です。
まぁ、見ていてちょっと不快になってきますので、積極的に鑑賞をお奨めはしませ んけどね…。

2002年劇場公開作品
監督:ブラッド・アンダーソン
出演:デヴィッド・カルーソー、スティーヴン・ジェヴェドン、ポール・ギルフォイル、ジョシュ・ルーカス、ピーター・ミュラン、他

「マシニスト」は何かと主役のクリスチャン・ベールばかりが話題になってしまいましたが、
この「セッション9」を見ると、監督のブラッド・アンダーソンが非常に雰囲気作りのうまい監督で、
「マシニスト」も監督の作り出す雰囲気があってこそクリスチャン・ベールの怪演が引き立っていた、
ということがよーくわかります。

19世紀に建てられ、1985年に閉鎖されて以来、廃墟と化していたダンバース州立精神病院が舞台。
今回、この建物が公共施設として改修されることになり、アスベスト除去のために5人の男がやって来る。
通常は2週間かかる作業ながら、彼らに与えられた時間は1週間。
さっそく作業を始める彼らだったが、一人がかつてこの病院の患者で多重人格者の診察テープを発見してから次第に各人の精神が追いつめられていく……。

【廃墟】【精神病院】【多重人格者】【重労働】…
もうこれだけの要素が揃えばサイコスリラーとしてのお膳立ては全て整ったようなもの。
あとはブラッド・アンダーソンの演出が、観る者を不快にさせるほどの冷たいタッチをみせることで、
観る者の神経を逆なでさせていきます。
特に、作業員の一人が発見する【多重人格者の診察テープ】が異様なまでに効果をあげています。
診察は数回に分けられて行われ、その度に「セッション1」「セッション2」(ここから題名がとられています)と問診テープは分けられ、作業員がテープを次々に発見していき、次第にその診察の全容が明らかになってくるのであります。

考えて見れば映画としては安く上がってますよね、何せ出てきたのは録音テープなのですから!
決して回想シーンなどで“場面”としては出てきません。
しかしこのテープというのがクセもので、テープから発せられる不気味な問診風景と、廃墟の壁一面に張られた患者のスチール写真とが合わさって異様なまでの雰囲気をかもしだし、観る者のイマジネーションを不気味に刺激するんですね。
それに舞台が【廃墟】ですから「壊れた壁」や「あちこちに出来た水溜り」「散らかった診察器具」などが
異様な雰囲気を作りあげ、
そして改修作業のためあちこちに張られた「白いビニールシート」などは、シュールなまでの空間を作りだして、もう作品の不気味な雰囲気作りは最高潮!
不気味さが全編に漂い、これといったショッキングなシーンなどなくとも見ていてジリジリと不快に、
そして怖くなってくるのであります。

これはもう、作品の雰囲気をガッチリ作り上げた監督の勝利。
そして低予算を逆手にとって“観る者のイマジネーション”で【恐怖】を作り上げた
制作者たちのアイデア勝利でありましょう。

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2005-03-28 02:39:38

「マシニスト」

テーマ:映画(映画館 2005年)
3/26 シネクイントにて

このストーリーを映画化しようというのもすごいことだが
それを実際に演じてしまうクリスチャン・ベールはもっとすごい!

監督:ブラッド・アンダーソン
出演:クリスチャン・ベール、ジェニファー・ジェイソン・リー、アイタナ・サンチェス=ギヨン、ジョン・シャリアン、マイケル・アイアンサイド、他

噂にたがわずクリスチャン・ベールがとにかくすごい
1年間365日寝ていないという設定の男を体当たりで熱演。
なにせストーリーを考えた脚本家ですら「この主人公はCGか着ぐるみで描くと思っていた」というほどの役を、クリスチャン・ベールは実際に30㎏減量して、骨と皮だけのグロテスクなまでの姿となって演じてしまったのだから!
そこまで体を張るほどの作品か?といってはモトもコウもないが、しかしクリスチャン・ベールが実際にガリガリの姿で演じたからこそ作品に一層のリアリティが出て、高いクオリティになったのも事実。
一人の役者の力で作品がここまでレベルアップしてしまうのだから、役者冥利に尽きるってなモンです。

映画は、ガリガリに痩せ顔が傷だらけの男(クリスチャン・ベール)が誰だかわからぬ“死体”を捨てに行く所から始まる。
マットでグルグル巻きにされた死体は、足だけしか見えない。
男は意識朦朧の中、港へ死体を捨てようとする。
そこへ「おまえは誰だ!」の呼び声。
振り向く男。今にもマットから飛び出ようとする死体。
男はなぜこれほどガリガリに痩せ、傷だらけなのか?
死体はいったい誰なのか?
呼びかけた声の主はだれなのか?
ここで映画は一気に過去に遡り、男の数奇な運命をたどりながら状況の謎解きを徐々におこなって行く…。

監督のブラッド・アンダーソンはクリスチャン・ベールという格好の素材を得て、作品全体を【色褪せた】といっていいほどの映像で描いていく。そのタッチは男の「寝ていない」という意識を映像化したかのように、夢かうつつか、といった幻想的な効果をあげていく。
非常にモヤモヤした部分が多く、作品がはじまってすぐは展開が回りくどく正直「とんでもないモンを見ちゃったな」と面食らってしまったが、男の働いている工場のベテラン(マイケル・アイアンサイド、懐かしい!)が男のミスで片腕を切断してしまうショッキングなシーンあたりから徐々におもしろくなってきて、そこからラストまではモヤモヤな描写ながらも一気におもしろく見ることができた。

ラストの謎解きもなかなかショッキングでありますが、途中で何となく底が割れてしまうのがご愛嬌。
しかしこの男。1年間寝ていないということで、意識は常に朦朧としているようだが、完全な“記憶喪失”ではないのですよね。
【あの出来事】から職場も変わってないようですし、同僚の顔も覚えているし、それなのに肝心の【あの出来事】の記憶が抜けている…
【あの出来事】があまりにもショックな出来事で「忘れよう…」という意識が、不眠症を導いて記憶すらもなくしてしまう、ということなのだろうか。

んー、書きながらこの作品の矛盾点を発見してしまいましたが、
まあ、どれもこれもそれも全て
クリスチャン・ベールの体を張った熱演で許してしまいましょう!
なぜならば…今書いている私がいちばん眠いから!

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2005-03-27 13:31:43

「イッセー尾形のとまらない生活2005年のベルリン版」(下)

テーマ:演劇
3/26 原宿・クエストホールにて

演出:森田雄三
出演:イッセー尾形

今年は主演映画「トニー滝谷」 も公開され
新たな一面も見せたイッセー尾形
しかし彼の本領は今も昔も「ひとり芝居」で発揮されてると思います。

昨日 からの続きです)

三つ目は田舎のキャバレーホステス「ひとみちゃん」
年はとっても瀬に腹はかえられずキャバレーのホステスをやってるが、やることなすこと若いホステスとのギャップを感じるばかり。
体も思うように動かず、席の立ち座りには「…どっこいしょ」が自然と口から出てしまう。
全身から悲哀がにじみ出ているイッセー氏の女性モノの傑作。
「あたし指名した~」の一声からもう爆笑につぐ爆笑でした。

四つ目の「ゴースケ」は久々の再演モノ。
息子が就職して一週間で退社したがっていることを知った父親が、会社帰りに息子を飲み屋に呼び出し「腹割って話そう!」と意気込んでは見たものの…。世代間のどうしようも埋められない“溝”を鋭く描いた作品。

五つ目の引越し手伝い「ミッドナイトムービング」
これは三年前くらいに初演を見たの演目の再演。
深夜に引っ越しをすると一人だけ呼び出された若い引越作業員。
訪れた先は母親と息子の二人暮らしの家庭。しかしよくよく見てみると奥さんが旦那を殺し布団で丸め“それを”運んで欲しいという依頼だったことがわかる。平凡な若者があれよあれよとブラックな世界に引き込まれるシュールな内容であります。

そして六つ目が前述の「駐車場」
主人公の“山中”はこれまたシリーズ物で、
前年(1988)の「ヘイ!タクシー」で衝撃的に初登場。
バブルの時代を浮かれて生きるダメサラリーマンを扱ったシリーズ。
深夜まで飲んで遊んで「ヘイ!タクシー」で、タクシーが拾えずビルの隙間に挟まれて、この「駐車場」で接待をポカして印刷屋を退社、翌年「コンピューター再就職」でコンピュター会社に再就職しこれまたダメ人間ぶりを発揮する。
この“山中”シリーズも最近は新作を発表しなくなってしまいました。
バブルもはじけてしまい、あの“山中”さんは現在どうなっているのか。
16年前の演目も新鮮さを失わずに楽しめたからこそ、
新作発表の場では是非山中氏“今の姿”を見てみたいものです。

ラストはアンコールで「チェロを弾く女」
世界各国の童話が大量にしかもメチャクチャな絡み方をして展開していく珍品でした。

総体的に今回の公演は、ベルリンからの凱旋公演ということで再演モノを中心とした構成で、当時の作品を脚本にはそれほど手を加えず、逆に生演奏(日本公演は録音)で展開させるなど演出面で凝ったところをみせております。
今までのイッセー氏の一人芝居は「装置なし、音楽なし」のシンプルなものでしたから、凝った演出は一人芝居を見ている観客のイマジネーションを壊すこととなり、失敗する例が多いのですが、今回は生演奏というアイテムが不思議な雰囲気を醸し出していて効果的でした。
特に「駐車場」の後に、生演奏に合わせて日本のサラリーマンの満員電車での通勤風景をパントマイムで演じた、あの“おまけ”が非常におもしろかったですね。
イッセー氏には「地下鉄」という満員電車を扱った傑作がありますが、その別バージョンのような作品でありました。

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2005-03-26 23:17:53

「イッセー尾形のとまらない生活2005年のベルリン版」(上)

テーマ:演劇
3/26 原宿・クエストホールにて

演出:森田雄三
出演:イッセー尾形

今年は主演映画「トニー滝谷」も公開され
新たな一面も見せたイッセー尾形
しかし彼の本領は今も昔も「ひとり芝居」で発揮されてると思います。

イッセー尾形氏のひとり芝居をライブではじめて見たのが1989年ですから、もう16年前!
今はルノアールになってしまった渋谷のジャンジャンで見ました。
もう人気が出ていた頃でしたから、冬の寒い中をチケットを買いに、そして当日は開場を待って渋谷の街を、今は【GAP】になっているところが昔は駐車場で、壁面が毎回デザインが変わる、その壁面にへばり付いて長時間、ただひたすら待ったのが今はいい想い出です。
まあ16年も見ていると想い出話は尽きません。
そのへんは次回、何かの時に書いていきましょう。

でも何故当時を思い出してしまったかというと、今回のクエストホール公演で、その年(1989年)紀伊国屋ホールで見た演目「駐車場」を今回久々に復活上演してくれたんですね。
当時大笑いして見た演目に、16年後相変わらず大笑いさせられて、イッセー尾形氏のひとり芝居の持つ“不変なるもの”を今回は痛感した公演でもありました。

当日は全部で7演目。
演目名は発表されませんので、私が知っているもののみ
(「」)にて記入しています。

一つ目はイッセー氏の定番シリーズ「津山ひろし」
地方のキャバレーをドサ回りしている“かつてヒットした”ムード歌謡歌手「津山ひろし」シリーズはここ10年ほどのイッセー氏の定番。
またこの演目を機に“歌ネタ”なるシリーズものが出来たくらいですから、まさに記念碑的なシリーズでもあります。
今回はリハーサル中にキャバレーの支配人との会話のスケッチ。
さかんに「引退する」を口にする津山氏だが、やめて「坊主」になるだの「沖縄に永住する」など、その考えはリアリティのないユルユルのものばかり。
こりゃたぶん引退はしばらくできないでしょう。

二つ目は今は世話役となった会社の組合員であるお父さんが、組合の集まりで挨拶をするもの。
「私はもう現在の執行部に引き継いだから」と挨拶に遠慮すれど、しぶしぶ挨拶すると口から出るのは現在の組合員に対するグチばかり。
グチを一つ二つ言っているうちに、事態は若い組合員たちとの口論にまで発展していく。
中高年の“ホンネとタテマエ”を描かせたらイッセー氏は天下一品。
たぶんこの演目は再演ものでしょう。
最近この中高年の悲哀モノがどうも少ないように思います。
新しい挑戦もいいですが、是非十八番の【中高年もの】は
毎年新作が見たいものです。

久々のイッセー尾形の公演に、
ついつい書く事が多くなってしまいました。
本日はこれくらいにして、明日三つ目の演目から書いていきましょう。

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2005-03-24 22:04:01

「ビヨンド the シー 夢見るように歌えば」

テーマ:映画(映画館 2005年)
3/21 シネスイッチ銀座にて

It's a Kevin Spacey show time!

監督・出演:ケヴィン・スペイシー
出演:ケイト・ボスワース、ジョン・グッドマン、ボブ・ホスキンス、ブレンダ・ブレシン、他

今年はミュージシャンの映画を立て続けに鑑賞しています。
「五線譜のラブレター DE-LOVELY」
コール・ポーター
「Ray レイ」レイ・チャールズ
この「ビヨンド the シー 夢見るように歌えば」も1950年代~60年代のエンターテイメント界を全力疾走していったエンターテイナー、ボビー・ダーリンの半生の映画化です。
主人公ボビー・ダーリンに扮するのは監督も兼ねたケビン・スペイシー。
自ら歌って踊って八面六臂の大活躍。
この活躍ぶりならばアカデミー賞にノミネートされてもおかしくないのですが、蓋を開ければなぜか候補すらならず。
制作会社が小さなプロダクションでロビー活動ができなかった事もあるでしょうし、今年はなにせ「Ray レイ」でのレイ・チャールズ役、ジェイミー・フォックスがあまりにも強烈すぎました。
ボビー・ダーリンという“過去の人”というのも、つい最近まで第一線で活躍していたレイ・チャールズと比べるとインパクトも弱く、ケビン・スペイシー10年来の入魂の一作であったろうに、何とも不幸な星まわりといかいえませんね。

お恥ずかしい話ですが、私、この作品を見るまでボビー・ダーリンという方、全く知りませんでした。
当時のショウビズ界ではかなり名の売れた方で、本人もフランク・シナトラに追いつけ追い越せでがむしゃらにがんばってたようで、俳優業にも進出し1963年の「ニューマンという男」でアカデミー賞にノミネートされたくらいですから相当な方なのでしょう。
小林信彦氏や川本三郎氏のコラムを読むと「あのボビー・ダーリンの…」といった言い回しでこの作品が書かれていて、“その世代”の方々には印象深い方なのでしょうが、私にとっては完全に“過去の人”といった感じです。
ですからケビン・スペイシーがボビー・ダーリンそっくりに熱演していても本人を知らないから、どうにもピンとこないんですね。
小林信彦氏などケビン・スペイシーを「本人そっくり」と絶賛(週刊文春のコラムにて)していたんですけどね。
その絶賛を私がが見ていてわからなかったのが、何とも残念。

ではこの作品はつまらなかったのか…おもしろかったです
もうボビー・ダーリンを知らないですから、私は終始この作品を「出ているのはケビン・スペイシー本人」として見ていました。
そういう風に見ても本当、彼は大熱演であります。
自ら数々のボビー・ダーリンのナンバーを歌いまくり、ライブショーのシーンでは踊りまくる。
あこがれのコパカバーナでのライブシーンなどゴージャスな演出で純粋に“ケビン・スペイシーライブショー”として楽しめます。
そしてボビーが自分の容姿を気にしてカツラをつけ始めるシーンなんて…私はケビン・スペイシーの自伝かと思ったくらいですよ。

脇役陣もいいです。
マネージャー役のジョン・グッドマンに、義兄役のボブ・ホスキンズ、母親役のブレンダ・ブレシンと、それぞれが出しゃばることなく印象的にケビン・スペイシーの熱演をサポートしています。
特にボビーの姉役のキャロライン・アーロンが、やたらボビーにまとわりつく不気味な役で怪演。
なぜまとわりつくのかは…これは見てのお楽しみ!
準主役サンドラ・ディ役のケイト・ボスワースは残念ながら、ベテラン脇役陣に圧倒されて印象がどうも薄いです。
もっとも熱演につぐ熱演のケビン・スペイシーの前では、これはどうする事もできないでしょうし、実際にサンドラ・ディはボビー・ダーリンと結婚したものの、ボビーは奥さんに目もくれずショウビズ界に没頭していたようですから、実生活でも印象薄い役回りだったのでしょう。
いっそのことケイト・ボスワースも開き直ったかのように歌って踊っていたらまた違ったでしょうけど、そこまでしたら映画自体が無茶苦茶になりますワね。

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