皆川恵比寿法律事務所のブログ

皆川恵比寿法律事務の弁護士・スタッフが不定期に情報発信していきます。


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弁護士の上田です。 前回のブログで、私が40代後半になってから弁護士を志した理由は、ニューヨーク大学ロースクール派遣留学時代に米国の弁護士が市民の身近な存在で役に立っていて頼りにされていることに感銘したから、と書きました。今回は、米国の司法制度がなぜ国民から真に頼りにされていて実際にも役に立っているのか、日本と何が違うのかについて説明致します。

 

米国で、司法が国民から頼りにされている理由として、まず、国民が概ね司法的救済の結果や有効性に満足していることにあると考えます。特に、裁判で勝つと「裁判をやって良かった」と思えるほどのリターン(賠償金等)がとれることが重要です。これに反して、勝訴してもリターンが不十分だと、裁判にかけた有形無形のコストや時間、精神的負担が経済的に報われないことになって「裁判などするのではなかった、弁護士に頼むべきではなかった」となりかねません。

 

米国の裁判でのリターン(賠償金等)が大きい理由の一つが陪審(Jury)の存在です。日本でも、司法改革の一環として、平成21年(2009年)から刑事裁判において一般国民が裁判官と共に裁判審理に参加する裁判員制度が開始されました。刑事事件の裁判員裁判では、被告人が有罪・無罪のどちらであるかの判断に加えて量刑(刑罰の重さ、懲役期間など)についても一般人から選ばれた裁判員が参加して決めています。しかし、民事裁判には裁判員制度は導入されていません。米国では、昔から刑事裁判だけでなく民事裁判においても陪審(Jury)が存在し、陪審(Jury)が事実認定を行い損害賠償額等も決定します。陪審(Jury)は、一般的に、司法救済を求める側の言い分が正しいと判断したときは、裁判の負担(弁護士費用を始めとするもろもろの負担)を上乗せした判決を下す傾向があるといわれています。例えば、陪審(Jury)が原告は一千万円を獲得するのが公平な判断であると考えたときは、被告に対して、弁護士費用等を上乗せした、千数百万円の支払いを命じる傾向があるということです。もっとも、米国でも陪審(Jury)が理不尽な賠償金額等を決める問題も大きいことも認識されています。1992年に、マクドナルドのドライブスルーで、ホットコーヒーを自分で膝にこぼして火傷を負った老婦人が、マクドナルドに対して熱すぎるコーヒーを警告もなしに提供したとして訴えて、陪審(Jury)から懲罰的賠償(懲罰的賠償については別途お話します)を含めて3億円近い賠償金の判決(後に大きく減額して和解で決着)を得たと、米国だけでなく日本でも大きな話題になりました。この事件は陪審(Jury)のマイナスの側面を語る際の例としてよく引用されます。それでも米国では陪審制度に対する国民の信頼は高いようです。

 

日本では民事裁判の慰謝料(離婚、パワハラ、セクハラなど)の金額などについて、これまでの判例の蓄積による「相場」があり、だいたいその相場に近い判決がでます。 しかし、なぜその金額が慰謝料の「相場」になっているのかについては、何か法的な理論や根拠があるわけでもなく、判決でも計算根拠について詳しい説明はありません。そこで判決のリターン(賠償金等)について不満をもつ依頼者も存在しています。もし、日本でも、刑事裁判に加えて民事裁判にも裁判員制度が導入されたら、裁判のリターン(賠償金等)は、一般的国民の感覚に合った金額近くまで引き上げられる可能性が非常に大きいと考えます。そして民事裁判へも裁判員制度を導入すべきだと主張する法曹関係者も存在します。もっとも、民事裁判は刑事裁判よりはるかに数が多いので、実務的にハードルが高そうです。いまのところ民事裁判への裁判員制度の導入を検討する動きは聞きません。

 

ちなみに、日本の裁判員裁判では、原則、一般人から選抜された裁判員6名と裁判官3名の合計9名で(裁判員法22項)話し合いながら審理します。裁判のプロである裁判官は、審理の方法や手順を6名の裁判員に丁寧に教え、議論のファシリテーター(進行役)としても活動しますが、自分の意見を裁判員に押し付けたりはしません。9人の意見が割れると、多数決で結論を出しています(同法671項)。多数決では一般人の裁判員とプロの裁判官は平等に各自1票ずつ行使します。私は司法修習生時代に裁判員裁判の審理の一部始終に陪席した経験があるのですが、プロの裁判官の知識・経験と一般国民の感覚・意見が程よくミックスされた、よくできた制度だと感心しました。一方米国の陪審(Jury)制度では、裁判官は陪審の審理には加わらず、一般人から選抜された陪審(Jury)だけの話合いで決定してします。日本の裁判員裁判制度からみると、陪審(Jury)だけで審理して大丈夫なのかとも思ってしまいます。私は、仮に、日本の民事裁判に裁判員制度が導入されても、米国の陪審(Jury)と違いプロの裁判官も参加しているので極端な判決になる危険性は極めて少なく、前述の1992年のマクドナルド事件のような高額すぎる判決が出てくることは考えにくいと思います。

 

次回は、米国の司法制度の利点の続きを掲載します。

 

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弁護士の上田です。このたび皆川恵比寿法律事務所に入所しましたので、簡単に自己紹介を致します。

 

私は、大学卒業後メガバンクで10年勤務したのち、外資系経営コンサルのマッキンゼーや外資系保険会社の執行役員本部長と副社長を経て、40代後半になってから一念発起してロースクールに入りなおして司法試験に合格し弁護士となりました。大学学部は法学部でしたが、当時はまじめに勉強していなかったので法的素養の蓄積はなく、年とってから一から司法試験にチャレンジするのはなかなかキツかったです。司法研修所(司法試験合格後、弁護士や裁判官・検事になるまで全員1年間研修します)でも私のような経歴の方は見当たらず、相当珍しがられました。

 

ここまでお話しすると、必ず、「なぜ、今更弁護士になろうと思ったのですか?」と聞かれます。そこで、これから、私が弁護士になろうと思った理由を説明します。

 

弁護士を志した大きな理由は、メガバンク勤務中のニューヨーク大学ロースクール派遣留学時代の経験にあります。留学前、私は、米国の司法制度について相当懐疑的な見方をしていました。訴訟社会で濫訴になっているし、弁護士が多すぎて、司法関係者を支える社会経済的コストが大きすぎることで国益を損なっているのではないか、と。 ところが、米国で、友人やロースクール関係者と話をするうちに、米国では弁護士や司法制度が国民から真に頼りにされていて、実際にも役に立っている事実に非常に感銘したのです。確かに濫訴の側面はありますが、それだけ司法的救済が身近な存在で効果的だからこそ、国民が困ったときに躊躇なしに司法を頼ることができるのだと思います。米国の濫訴の部分は反面教師としながらも、司法的救済が身近である部分は日本も学ぶべきと強く思いました。そのときから、いつかは弁護士として、人の役にたってみたいという思いを抱いていました。これが弁護士になろうと思った大きな理由です。

 

その後、日本でも司法改革が唱えられ「市民に身近で利用しやすい司法」を実現しようという機運が高まっているという報道に触れて、日本も米国の良い点に近づけるのではないかと大いに期待したのです。もっとも、司法改革の始まりの時期は、当時の仕事が非常に面白かったせいもあって、実際の勉強の開始はのびのびとなり、私がロースクールに入学した時点では、既に司法改革の負の側面ばかりが目立っていて、司法改革の機運も盛り下がっていました。

 

しかし、それでも私は「市民に身近で利用しやすい司法を実現する」という司法改革の理念自体は正しいと考えていますし、現在起きている種々の問題の要因は、必要な改革の実践が不十分で、司法改革が目指している理念が実現できていないことが大きいと思っています。だからこそ、私は、自分自身で弁護士として「市民に身近で利用しやすい司法を実現する」ことに貢献したいと考えています。是非宜しくお願いします。

 

次回から、米国の司法制度がなぜ国民から真に頼りにされていて実際にも役に立っているのか、日本と何が違うのかについて説明致します。

 

 

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こんにちは
事務員のIです。

先日 久しぶりにディズニーランドに行ってまいりました。

やはり夢の国はすごいですね!
子供はもちろんですが 大人になっても楽しめる場所を作る
そして開業30周年・・・ どこにも劣化がみられませんでした。
あの時子供だった私は 随分と大人になってしまいましたが。

人気のHalloweenイベント中だったのもあり 
賑わっており、断念したアトラクションもありましたが
夢の国を存分に楽しめました。

夢の国であり続ける、

老若男女に愛され続けるパワーの強さを感じました。

皆川恵比寿法律事務所は まだまだ4年目ですが
多くの方々に愛され
多くの方々をサポートできるよう 頑張らねばと

再認識できる休日でした。

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