ハーフドーム登頂 | mimiのブログ

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脳梗塞から2年半。
後遺症は感覚麻痺。見た目は元気そのものです。
最近少しずつ、元気に過ごせる日が増えていると思います。
30年間続けた仕事を退職して、新しい仕事に挑戦中です。
まだまだ人生これからだ!!!

 
さて、このハーフドーム。
さっき調べてみたら
ヨセミテ渓谷の底からの高さは約1500メートル、
海抜は約2600メートルらしい。
そんなことも知らんと登ったのは、かなり無謀だったかも。





とうとうあと一歩のところまで辿り着いた。
本当に登れるのかなあ・・・と思いながらも
実はわくわくしている私。




ところがこのあと、
夫が急に気分が悪くなり一人で登ることに・・・・
ええっ!!!!うそやろ  と思ったけれど
ここまできてやめるのはもったいない。
夫婦愛よりも未知の体験をもとめて
登ることに決めたのでした。


 

真近に見る頂上。
そこには、ワイヤーが2本張ってあります
それを頼りに登って行きます。

 
 
こんな感じです。
登りも下りもこれを使います。
ですからすれ違うこともあって、
一本のワイヤーにしがみついて登ることもあります。
というより、登りは一本にしがみついて体を持ち上げていかないと
登れません。
岩面は滑りやすいし
角度は急です。
最初はまだ緩やかでしたが、
すぐに急になりました。
横木が渡してあるところで
止まって休むことができます。

 軍手を持っていてつくづくよかったと思いました。
ブツブツのあるやつです。
ほかの人は、分厚い皮製のものをしていました。
私のを見て「それで大丈夫???」と心配してくれた人もいました。

だって、これしかないもん。

 
 登っているときに下の景色はこんな具合に見えます
ほんとは写真なんて撮っている場合じゃなかったのですが、
こんなことでもして気持ちを紛らわせないと
めげてしまいそうでした。

はたして自分が最後まで登れるのか。
頼れるのは自分の力だけです。
風が強くて体がゆれます。
あまり混んでいなかったので、
まわりに誰もいなくなって
ぽつんと一人になったこともありました。
そのときの不安は
以前ダイビング中に
海の底に一人取り残されたときの不安に
似ていました。
そのときと同じように
落ち着いて・自分は大丈夫
きっとできるよ
と言い聞かせながら登りました。
力が入りにくくて
なんだかふわふわする左手と左足を励まして
一歩一歩登りました。


 
 もうすぐです。
最後らへんはこんなに急になります。
ここを超えれば大丈夫。
下りるときへの恐怖がふと頭をかすめましたが、
考えないことにしました。

そんなわけで、
とうとうやりました。
頂上です。

 

 
 山々が下に見えます。
それまでの不安がふっとび、
達成感でいっぱいになりました。
頂上はおもったより広く、
人々は思い思いにくつろいでいました。
私も持っていたパンを食べました。

「I conquer !!!」
と叫んでいる若者がいました。
「We made it !!!」
といいながら、抱き合っている家族もいました。

みんな必死だったんやろうな。


満足感と自信に満ちていた私は、
下りはちっとも怖くなく
ひょいひょいと下りることができました。
あっけなかったよ。

その時点で完結していた私にとって
帰り道はなんとも長くてしんどい道のりでした。
幸い体調を戻した夫と二人で帰りました。
美しい滝もあり、楽しかったけれど、
ふもとにたどり着いたのは午後7時ごろ。
所要時間約12時間。
フルマラソンを走ったより、しんどかったかも。
でもやりとげた自分に感激。
できるんや。

 
 
記念に買ったTシャツです。

I MADE IT TO THE TOP