2007-03-08 00:58:30
安堵
テーマ:ひとひらの写真
夢を見ていた。
深い海の底に横たわり、眠っている夢だった。
柔らかな水を肌に感じながら、夢の中で眠るあたしは夢を見ていた。
深い深い海の底で、眠っている夢だった。
ひっそりとしたその夢の中で、あたしはやはり眠っていた。
もはや光も届かないほど、
深い深い深い海の底で眠りながら、夢を見ていた。
その夢の中で、ふいに目覚めた。
とろりとした水を瞳に感じながら、あたしはあたりを見回した。
だが、そこには闇があるばかりだった。
目を開けているのか閉じているのか分からないほどの、果てしのない闇だった。
しかたなくまぶたを閉じると、すぐに眠りが訪れた。
昏々と眠り続けるあたしのまぶたは、
静かにそよぐ海の水に洗われて溶けはじめ、
やがて跡形もなく消えてしまった。
まぶたをなくしたあたしは、たゆたうように眠り続けた。
もう目覚めなくていいのだと安堵しながら、夢を見ていた。
深い深い深い深い海の底で、眠る、夢を。












