ユメウツツ

@ Tagawa Mimei


テーマ:
$ユメウツツ-富士

2010年。
明けましておめでとうございます。

などと書いてみたけれど、もう11日。
成人の日。そして鏡開きの日。


で。通常モードに戻り、新たな気持ちで書きはじめるにあたり、
こうしてネットのあちこちを点検(?)しているわけですが。
このブログはもうずいぶん前に引っ越しているのだけれど、
カキモノなどが置いてあるため、閉鎖せずにいたのでした。
つまり保管庫のような存在。

が、しかし。
最近よくgoogleアラートが、我がプロフィールを拾ってくる。
アクセスしてみれば、様々なサイトにあるブログ・リンク集。
どうやらその作家カテゴリーに加えて下さっているようで。
ありがたい。
ありがたいのだけれども。

いかんせん情報が古すぎて。
どうやらネタ元はひとつらしく、どのリンク集にも、
とうに凍結したブログがリンクされているのでした。
ううむ。
これではせっかく訪れて下さった方々に申し訳ない。
といって、その都度、修正をお願いするのもどうかと思うし。
(中にはどうやって連絡をとればいいのか分からないサイトもある)
なので、あらためて、ここに新しいリンクを「書き置き」しておこうかと。

田川未明OfficialWebsite mi:media
http://www.mimei.info/
各ブログへのリンクや更新情報は、
この公式サイトのTOP頁にて分かるようになっています。

メインで使っているブログは、トルニタリナイコト(通称・トルタリ)
その他にも、
撮ルニタリナイコト(写真ブログ)
ユメウツツ(縦書きテキストブログ)
等々ありますので、よろしかったら覗いてみてくださいね。
とはいえ昨年は心身共に少々不調で、あまり更新できなかったり。
でも今年はなんとかもう少し踏ん張って、更新していくつもりです。

あ。あと、Twitterでは日々つぶやいておりますので、こちらもどうぞ。
@TagMimei http://twitter.com/TagMimei
よしなしごと(Twitterから抜粋したまとめブログ)

というわけで。
今年もどうぞご贔屓に。
よろしくお願い致します。



写真は正月7日、我が家から見た富士山。
この冬は富士山がとてもきれいです。
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テーマ:
ユメウツツ

カキモノ置き場となってから長い月日の経つアメブロですが。
他の場所ではあれこれ書き続けております(更新情報はofficialWebsiteにて)
が、最近はついったーで呟くことのほうが多いような。
ということで、よろしければ。

Twitter アカウント @TagMimei
http://twitter.com/TagMimei

で、そろそろここを削除するか、あるいは一新するかしよう、と考えていたら、
12月に「アメーバーなう」とかいうものができるというニュースが。
むむむ。
今現在、ライブドアブログは更新情報が自動的にTwitterに送られるようになっていて、
ライブドアの管理頁にはそのログが表示されている。
で、Twitterの呟きはmixiのボイスに自動的に送ることが可能。
そんな中「アメーバーなう」は独自の路線をいくんでしょうか。
もし「アメーバーなう」の呟きをTwitterに送れる(あるいはその反対)ようになるのなら、
ここは又別の活用もできるかも、と思ったり。
でもそうなると、最初にどこで呟けばいいのだか、
なんだかもう訳がわからなくなるような。
ま、とにかく12月まで、しばしこのまま、ということにいたしますあせる

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hanabi




縁側で、花火を見た。

夏を送る花火である。


こいびとが来ると、いつもは姿を現わさない獏が、

――といって隠れているわけではなく、どこかの物陰(豚の蚊遣りの中とか、

文箱の後ろとか、竹ぼうきの透き間とか)でひっそりと眠っているだけなのだが――

珍しく、今夜は縁側の端に腰掛けている。

こいびとは、その獏の姿を注視するでもなく無視するわけでもなく、

ごく自然に並んで腰をおろしている。

いったいいつのまに、ふたりは互いを受け入れたのか。

訊きたいような気もしたが、それは野暮というものです、と、

こいびとに言われそうだったので、やめておいた。


こいびととあたしは顎を高くあげて夜空を眺め、

獏はうつむいて、睡蓮鉢を見おろしている。

どうやら獏は、水面に映る花火を楽しんでいるらしい。

夜色の水の中では、赤い金魚がひらりと尾を揺らしながら、

さかんに顎(どこが顎なのかさだかではないが)をあげている。

金魚が見ているのは、夜空に咲く花火なのか。

それとも水面に揺れる花火なのか。

水の中から眺める花火は、いったいどんなものだろう。

ちょっと見てみたいような気がして、わずかばかり金魚を羨む。


いよいよ最後の2尺玉。

今か今かと息をとめて待っていると、

ふいに火の玉が天に向かって飛び立った。

あ、と、こいびととあたしが思わず声をあげるそばで、

獏が、えっ、と、声にならぬ声をあげる。

え? 

そう思いつつも火の玉を追う目の端に、ちらりと赤い金魚が見えた。

火の玉を追うかのように、まっすぐに天にのぼっていく。

高く高くのぼりつめ、どこまでのぼるつもりなのかと案じたとたん、

玉は弾けて花になり、夜空いっぱいに広がった。


あんぐりと口をあけるこいびととあたしと獏の顔が、

夕焼けのような色に染まっている。

どーん、と、遅れて音がやってくる。

音と共に、大輪の菊の花びらが、しゅわしゅわと夜空に溶けていく。


花火の消えた夜空に、ひとつふたつと星が戻り、

庭の草むらには虫の声が戻ったが、

赤い金魚は戻らなかった。


夏の終りの花火は、さみしい。



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otona40




【おとなのコラム】

http://www.otona-column.com/
『恋愛ショートストーリーから社会派コラムまで、
【おとな】が書いた【おとな】の読み物を金曜日更新。
《ほっと一息》《くつろぎの時間》にご覧ください。』

という上記サイトにて、連載が始まりました。
9月7日から、隔週金曜日の連載。
が、書けるときはその間の週にも書くかも。
内容は、エッセイ。

テーマは「ノスタルジア」。
が、そのうち、なんてことのない超掌編も。

と、かなりアバウトですが、
でも中身はけっこう真面目に書いていますので、
時々のぞいてみてくださいね。

どうぞよろしく。




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sora



獏が、睡蓮鉢をのぞいている。

睡蓮鉢といっても、睡蓮は数年前に枯れ絶えてしまったので、

ただの水を張った鉢である。

いい具合に水藻が繁っているので、そこに先日の金魚を放ったところ、

獏は日がな一日、その縁に腰掛けて、水面をのぞいているのだった。

どうやら、惚れてしまったらしい。


獏の思いを知ってか知らずか、金魚は青い藻のあいだを、すんすんと泳いでいる。

時には長く沈み込み、時には水面にぽかりと口を出したりもする。

獏は、なにもせず、なにも言わず、ただただその様を見つめている。


獏と金魚の恋は、成就しうるのか否か。

明日こいびとが来たら、聞いてみようと思う。


午後遅く、文机に向かうと、

立てかけてあった温度計が、真っ赤な顔をして倒れていた。

あまりの暑さに、へたばってしまったようである。

気の毒に思って冷凍庫に横たえると、今度はかたかた震え出す。

温度計にとっての適温とは、と、しばし思い悩む。


日暮れても、空が蒼い。



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nagagutu


七月三十日  はれ のち かみなり


午後遅く、盛大な夕立がやってくる。
ざあざあと降る雨の音に、昼寝する獏のいびきも聞こえぬほど。
雷神さまに何かあったのだろうか。
何かよほど、気持がくさくさとするようなことがあったのか。

それにしても、このままではいたるところ洪水、ということになりかねない。
にわかに不安になり、うろたえたとたん、雨はやんだ。
蛇口をきゅっと締めたように、ぴたりとやんだのだった。
呆気にとられ、玄関の引き戸をあけて、空を見あげると、
もう気が済んだとばかりに、悠々と引き上げていく黒雲が見えた。
くさくさとした想いは晴れたのだろうか。
雲の透き間から、薄青い空が、困惑気味に広がっていく。

ふと、家の前に並べた植木の影に見慣れぬものを見たような気がして、
思わず目を懲らす。
と、黒いゴム長靴が一足。
しまった、と思う。
今朝の薄日に油断して、日だまりに干しておいたのである。
長靴はこいびとが置いていったものなので、日頃長靴など履かないあたしは、
その存在をつい失念してしまったのだった。

ゴム草履をつっかけて駆け寄ると、長靴の中にはたっぷりと雨水が溜まっていた。
青空を映すその水たまりの中に、金魚が一匹泳いでいる。
赤くすらりとした金魚である。
はて。いつのまに。
雨と共に降ってきたのだろうか。
雷神さまからの贈り物であろうか。

ふくらはぎに跳ね返った雨水が、ぽつんと冷たい。

 

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tuyu




夜明けに目が覚める。

あまりにきっぱり目覚めてしまったので、観念して起き上がり、

茶の間に行って雨戸をあけた。

と、庭に靄(もや)が立ちこめている。

朝顔と露草の青が、時折見え隠れするだけで、

あとはただ真白いだけの、うやむやな朝である。


そういえば目覚める間際まで夢を見ていたような気がするが、

いったいどんな夢だったのか。

思い出せそうで、思い出せない。

どうやら頭の中にまで、靄が立ちこめているらしい。


頭を前後左右に振り、ついでに手足も動かして、

でたらめなラヂオ体操をしていると、いつのまにか足もとに獏がいた。

驚いて、揚げた足の下ろし場所に迷い、思わずよろけて文句を言う。


獏は少しも動ぜず、大きな欠伸をしながら庭を指さし、

「もや」と言う。

そう。靄だ。見れば分かる。

憤然とするあたしを指さし、獏は更に「ゆめ」と言う。

夢?


そうか。そうだ。そうだった。

これは夢。

朝靄がたちこめる庭を、漠とふたりで見ている夢。

ただ白いだけの、うやむやな夢。


そう思ったとたん、目が覚めた。


ぼんやりとしたまま茶の間に行き、雨戸をあけると、

夜が明けたところだった。

庭のそこかしこから、白いもやもやとしたものがのぼっていく。

薄灰色の空の彼方に、すうと吸いこまれていく。

豚の蚊遣りの中で寝ていた獏が薄目をあけ、大きな欠伸をひとつして、

また静かに目をとじた。


朝顔とつゆ草の青が濡れている。


 

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buta




七月十八日 曇り、ときどき、内緒

こいびとと、買い物に行く。
傘は1本しかないので、相合い傘である。
しばらくして、傘が濡れていないことに気づき、
やんだのかと思ってたたんで歩きはじめると、やはり肌に雨の気配がする。
目を懲らしても、しずくのようなものは見えないのだが、
髪やうなじや腕や頬が、しっとりと冷たい。
雨はぴちゃぴちゃともしとしととも言わぬまま、少しずつからだを濡らしていくのである。

降っているのか、やんでいるのか、いったいどっちなんだ、え、はっきりしろぃ、
と、空を見あげながら胸の中で毒づくと、こいびとが再び傘をひらいて、そっと言う。
内緒。
え?
内緒で降っているんですよ、この雨は。

そういえば時折、耳の奥がこそばゆいような感じがある。
どうやら雨は、ひそひそと内緒話をするように、こっそり降っているらしい。
得心して、それ以上雨を責めるのはやめにした。

煙ったような一本道を歩きながら、買うべきものを復唱する。
ひそやかな雨に遠慮して、こそこそと小声で言ってみる。
ほたるいかの一夜干し、ニッキ飴、三色そうめん、四川風麻婆茄子の素、
五色豆、六花亭バターサンド、七色唐辛子。
ニッキ飴は、獏の好物である。
ひとつ復唱するたびに、相合い傘の中にかすかに霧がたちこめる。
こいびとの顔が、もやもやと揺らいで見える。

どこからかフルートの音色のような、か細い祭り囃子が聞こえてくる。
市場はまだ遠い。

 

 

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kumo



七月十五日 嵐


嵐がくるという。


雨戸をたて、家中のそこかしこに蝋燭を置き、

念のため風呂桶に水をためる。

準備万端整ったところで、茶の間に腰をおろすが、する事がない。

暗いし、蒸し暑いし、退屈である。


なんだか息苦しくなってきて、たまらずに縁側の硝子戸をあけ、

少しだけ雨戸をあけてみた。

薄めた水色と鼠色を混ぜ合わせたような雲が、

押し合いへし合いしながら、やってくる。

突風が吹くたびに、雲は一斉に渦をまき、くるりくるりとまわりはじめる。

まるで風ぐるまのようで、見ていると目がまわる。


竹に絡んだ朝顔も、さすがに今日はつぼんでいる。

天気や気分によって、閉じたり開いたりするらしい。

賢いのか、横着なのか、よく分からない花である。

そういえば、今朝から獏を見ていない。

どこかに隠れているのだろうか。

嵐が苦手なのだろうか。


なんだか寂しくなってきて、こいびとの声を聞こうと受話器を握る。

が、呼び出し音もしないうちに、女の声が聞こえてくる。

只今電話がつながりにくくなっています。

音声テープかと思って、黙って耳を傾けていると、

もしもし?と、女が問いかけてくる。

あ、あの。電話は。

「只今、つながりにくくなっています」


同じことを繰りかえすだけの女に、ほんの少し腹が立ち、

つっけんどんに聞きかえす。

じゃあ、いつになったら、つながりますか。

さぁ。

さぁ?

やけに遅いのよねぇ、この嵐。

急に物憂い声になって、女が答える。

さっさと行ってくれないと、こっちも商売あがったりよ。


あがったりよ、の「よ」が、やけに色っぽい。

つい聞き惚れていると、大きな溜息とともに、受話器から生温い風が洩れてきた。

驚いて、受話器の穴を見つめるうちに、ぷつりと音がして電話が切れる。

それっきり、じー、とも、つー、とも言わないで、ただ押し黙るばかりである。


細く開いた雨戸の向う、縦長の空をからすが一羽飛んでいく。

風に流されながらも懸命に、どこかを目指しているらしい。

きっと家に帰るのだろう。

七つの子が待っているから。


よるべない嵐の日は、暗くて、蒸し暑くて、すうすうと寂しい。




---------------- 8×キリトリセン ----------------


旅のあいだの、うそ日記。

さかのぼって、ぽつぽつ更新いたしました。

さかのぼって、読んでいただければ幸いです。





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tanabata





七月七日 雨のち曇り

旅から戻ると、朝顔が咲いていた。
さみどりの蔓は、鉢に挿した竹ひごでは飽きたらず、
かたわらに繁る丈高い笹を這いあがり、ぽつぽつと青い花を咲かせている。
じきに日暮れという時刻であるのに、いっこうに萎む気配もない。

しばし茫然と眺めていると、裏木戸からこいびとがやってきて、
咲きましたね、と、しごく満足そうに言う。
よかった、七夕に間に合って。


そういえば、笹に咲く青い花は、どこか七夕飾りのようでもある。
あいにくの空模様ではあるけれど、これはこれでなかなかのもの。
そう思い、花のひとつひとつに目を懲らすと、
ひときわ大きな花の中で、獏が寝ていた。
筒のような窪みにすっぽりと収まって、さやさやと風に揺れている。

縁側でこいびととふたり、素麺をすする。
彼の地で太うどんを買ったはずなのだが、
帰ってきたら極細の素麺になっていたのだった。
あちらとこちらでは、何かが違っているらしい。

きっと彼の地は、今宵も晴れているのだろう。



---------------- 8×キリトリセン ----------------


んー。

旅のあいだの「うそ日記」をアップしてから、と思ったのだけど、

日付がどんどんずれていくので、

先に「七夕」を(汗)

旅うそ日記、は、また後からアップするかも、です。


写真は、旅先の琴平で撮ったもの。

いや、しかし。

せかいせいふく、って。


 

 



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