森晶麿のLEVEL 100,000,000

1秒のなかに1億の虚構があり、その1億分の1のなかに1億の真実がある。
本ブログは虚構家による、虚構のための、虚構的ブログである。


テーマ:
黒猫:さて、こんばんは、活字ラジオの時間です。
夢宮:こんばんは、ミランダ・カーです。
黒猫:なんでだよ…。
夢宮:森がウケるから言ってみろって言うから。
黒猫:ぜんぜんウケてないよ、騙されたな。
夢宮:アイツめ……。
黒猫:気づけよ。
夢宮:さて、現在発売中の文庫版『偽恋愛小説家』、もう飼い主になっていただけたでしょうか。サイズは小さくなりながら、内容も表紙もパワーアップしているうえにあとがき代わりに後日談がつき、さらに特典ではこの黒スーツ男との二人旅も収録されているという豪華版。まだの方はぜひぜひ、チェックしてみてください。
黒猫:そして、来月はいよいよ続編が出るんだろ?
夢宮:そのとおり。『俗・偽恋愛小説家』が8月5日より全国発売となる。今回も装画は平沢下戸さん、装丁は川谷康久(川谷デザイン)さん!

ううむ、素晴らしい!
そこで! 今日は! 森から重要な告知を預かってきているので読み上げます。
黒猫:お、何だろう。
夢宮:私、夢宮宇多はこのたび、付き人と結婚することになりました。
黒猫:……で、本当の告知を早く読みたまえ。
夢宮:あれ、動じないな。想定外だ。
黒猫:どんなリアクションを想定していたんだ……。
夢宮:「Σ(゚д゚lll)ガーン」とか「(つд⊂)エーン」とか。
黒猫:いいから早く言いたまえ。
夢宮:ちっ(動じないってことはよほど……)。オホン、では告知読み上げます。

皆様、こんばんは、森晶麿です。
かねてより、フィクションを身近に、また新鮮に感じていただくために書物というフォルム以外に皆さんと場を共有する機会がほしいな、と思っており、過去に2回、朗読会&トークショーというものを行なってきました。一度目は吉祥寺、二度目は神戸でした。
このたび、『俗・偽恋愛小説家』の刊行を記念し、今後のトークイベントを一考する意味でも、これまでよりもう少し尖った試みを、できるだけ柔らかな主旨でやってみたいと考えました。
そこで、発売日にあわせてイベントを開催いたします。
場所は東京。これについては、悩みました。こうしたイベントがあるたびに、ご参加いただけない地方の方が出てしまうからです。前回はそこで神戸に場所を移し、昼と夜の2回行って、多くの方にご来場いただけました。そうなると今度はどこだ、となるわけで、結局また東京かよ、と思う方もいらっしゃるのは当然。
理由は二つあります。一つは個人企画ではなく、朝日新聞出版さん主宰であること。もう一つは、今回のライブが過去2回に比べて実験性がもっとも高いということです。なので、はっきり言ってどうなるか予想もつきません。今回の手ごたえをきっかけに、また各地方へとイベントを拡散していきたいと思っています。ということでどうぞご理解のほどよろしくお願い致します。
では概要です。

『俗・偽恋愛小説家』刊行記念
森晶麿トークショウ&サイン会「偽恋愛NIGHT」


◆開催日時
2016年8月5日(金)
19:10~ ご入場開始
19:30~21:30 イベント開催
22:00までに ご退場

◆場所
 Livingood café 【JR高円寺駅 徒歩5分】
 (アクセス:http://bit.ly/29XdA3k)
 (公式HP: http://www.livingood-cafe.net)
◆参加に必要なもの
 参加費/1500円と、『俗・偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)1部をご持参ください。『俗・偽恋愛小説家』は、イベント当日に販売も行いますので、会場でご購入いただくことも可能です。
◆イベント内容
 ・朗読Ⅰ
「偽と恋」をテーマに、森が事前に皆さんにメールにて送付いただいたキーワードをできるかぎり盛り込んだ断篇を用意し、朗読します。
・新作にまつわるトーク
 新作『俗・偽恋愛』についてたっぷりお話したいと思います。
・朗読Ⅱ
 「偽と恋」をテーマにした一夜だけのオリジナル断篇を朗読します。その場でいただいたキーワードを文中に追加する実験もします。
・質疑応答
・サイン会
※お一人一冊まで(基本サイン会ですが、神戸でお一人の方が撮影をしたいと仰られたらその後続々と皆さん撮影をご希望されたので、ご希望の方はお気軽に言っていただければと思います)
◆ご来場者特典
 ・トークショウ特典断篇集「偽ト恋ト」プレゼント。
※朗読したもののほかにもいくつか入れる予定です。
サイン会の際にお渡しいたします。
・ソフトドリンク(ペットボトル1本)付き

◆定員
 40名

◆応募締切 7月21日(木)から8月1日(月)23:59まで
なお、期日より前に定員に達した場合は応募を締め切らせていただきます。お早目のご応募をお待ちしております。


◆お願い事◆
 イベント会場は、閑静な住宅地の中にありますため
周辺住人・通行のご迷惑にならないよう、
ご入場開始の前に、会場入口前・周辺での行列・待機はお控えください。
ご退場の際も、会場入口前・周辺にはとどまらないように、何卒よろしくお願いいたします。

 ※会場向かい側の住人の方が厳しいそうなので、
  厳守してほしい、とのお願いがありました。

◆応募方法 
【応募先】
森晶麿のメールアドレス
kuroneko.since2011@hotmail.com
または
朝日新聞出版 担当編集者/田口のメールアドレス
taguchi-a1@asahi.com
宛てに件名を「偽恋愛NIGHT応募」として、次の4つをお忘れなくご記入ください
①お名前(ご本名)、②メールアドレス(応募いただいたアドレスで結構です)、③電話番号(緊急連絡先)④当日朗読予定の断篇に使ってほしいタイトルまたはキーワードをひとつ、平仮名で4文字以内でご記入ください。※タイトルになるか文中になるかはわかりませんが、いただいたキーワードはなるべく挿入したいと考えています。


以上です。ただいまより受付開始となります。どしどしご応募くださいませ。※ヤフアドなどでメール届くか不安な方はTwitterのDMでも構いません。
黒猫:なるほど。そういえばたしか森は昔、高円寺に住んでいたんだったな。
夢宮:あれ、そういえばおまえは……。
黒猫:僕は阿佐ヶ谷。
夢宮:ああ、そうだった。そこで付き人を家に招き入れておきながら何も手出ししなかったんだよな。
黒猫:……そういう過去をいちいちだな……。
夢宮:とにかく、森にとっても懐かしい場所での開催。これはきっと面白い話が飛び出しそうだ。黒猫の秘密なんかも暴露してもらおう。
黒猫:それでは今夜はこのへんで。
夢宮:おい、早いな。最後にひと言。『俗・偽恋愛小説家』にもQRコードがつきます。そこから何と、この黒スーツの男との二人旅京都篇がダウンロードできます。ぜひぜひゲットしてくださいねー。
黒猫:あれか……。
夢宮:最後になんと、聞き逃せない黒猫の寝言が登場するからね。お愉しみに。
黒猫:え…? 寝言? 寝言って何? そんなの言ってた?
夢宮:あはは~、それでは皆さん、さようなら。

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飼い主を捜しています。
今回、飼い主を捜していますのは、文庫版『偽恋愛小説家』です。
黒猫シリーズの飼い主の皆様はもちろん、中高生にも人気が高く幅広い層にお読みいただいた単行本版発売から2年の時を経て、大きくパワーアップし、手のりサイズになって帰ってきました。装画は平沢下戸さん、装丁は川谷デザインさん。

偽恋愛小説家 (朝日文庫)/朝日新聞出版

¥734
Amazon.co.jp

毒舌恋愛小説家、夢宮宇多がロマンティックなおとぎ話を滅多切りにしてしまう4話連作集。
はたして夢宮宇多は本物なのかニセモノなのか?

全体的にブラッシュアップしているのにくわえ、巻末に、本編の後日談的な小噺を収録しています!
けっこう甘い話なんじゃないかな、と。本編終了後のウェハース的な感じで齧っていただければ犀Y。

さらに特典が!

『ホテルモーリス~』の特典で味をしめた、というわけではないのですが、今回も帯ソデのQRコードから短篇がダウンロードできます!
事前に予告していたとおり、内容は、黒猫と夢センセの二人旅の様子を描いたものとなっております。なお、現在作成中の『俗・偽恋愛小説家』用の特典には、この二人旅の帰り道篇が収録される予定です。どちらも独立しているので、片方だけでもじゅうぶん楽しめる内容ですが、もちろん両方ゲットしていれば二倍楽しめることは間違いありません。ちなみに今回は期限がないようなので帯がついているかぎりはいつまでもダウンロードできるようです。

なお、Twitterではサイン本を作らせていただいた書店様についてアナウンスしました。

以下にもう一度掲載しておきます。※現状すべて売り切れてしまった店舗もございますので、一度書店様に在庫の確認をお問い合わせくださいませ。

紀伊國屋書店新宿本店さま
ブックファースト新宿店さま
大垣書店イオンモールKYOTO店さま
みどり書房桑野店さま
谷島屋浜松本店さま
三省堂書店池袋本店さま
精文館書店 新豊田店さま

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 金に汚く権力に固執する知事の辞意表明、アメリカでの銃乱射事件、有名女優のヒモのような旦那の薬物使用逮捕、さらにはイギリスのEU脱退……このところ世界が妙に騒がしい。落ち着かない気持ちで私は新聞を折り畳んでテーブルの上に置いた。
「まったく、嫌になるわね」
 向かいの席でココアを飲んでいる夫のポオは私の顔をみてニヤニヤと笑う。
「先日の知事の退任が遠い過去に思えるね。世間では、『申年は騒ぐ』というのが常套句になりつつあるようだ」
「まったくよ、申年のせいね」
「未年だったとしても何かこじつけたとは思うけどね」
 夫はいつもどおりシニカルな批評を加える。それから、ふとこんなことを言う。
「都知事を辞職に追い込んだのは正解だったのか不正解だったのか。それは、いまイギリス国民が抱えているEU脱退は正しいか否か、という問題と毛色が違うようで、存外似通った問題が漂っている」
「似通った問題?」
「問われているのは、国民が主観性から訣別できるのかどうか、だ。良し悪しはべつにして、都知事の金使いの問題に我慢ならなかったのも、連合の運営や決まりに耐えられなくなったのも、場当たり的であった感はどちらにもあるんじゃないだろうか」
「そうね。たしかに、それが吉と出るか凶と出るか、という結果論の前に、プロセスとしてどれほど事態を俯瞰できていたかは疑問ね。でも、世論とはそうしたものよ。たとえば、都知事のことにしても、その後の選挙で莫大な金がかかることなんか考えもしないんでしょう。権力に固執する性根が気に要らない、となれば是が非でも引きずりおろしたくなるわけね」
「結局、いまの国民はどこの国もある程度刹那的なんじゃないだろうか。アメリカ国民がトランプに賭けてみようとするのも、ある意味そういう問題な気がする。この刹那主義はどこからきているんだろう? 人間個人で考えるなら、刹那主義というのは生き急ぐ人間に現われる徴候だよ。とすれば、いま人間はどこの国の者も等しく何らかの理由で生き急いでいるんだね」
「またおかしな理屈をこねはじめたわね」
「一方で、刹那主義で、許容の狭い世の中なのに、許されている人はいる。某落語家の不倫とかね」
「ああ、あの会見は見事だったから仕方ないわ」
「見事だったから仕方ない? 面白いことを言うね。でもそうなんだよ。我々はコトガラを糾弾しているようで、じつはフンイキしか見ていない。コトガラにどう対処するか、見る者に快感情を与えるような何かがあれば許され、なければ許されない」
「対処を問題にするのは大事なことよ。さすが美しい国だわ。誰だってきれいな対処を望むものよ。誰にだって失敗はあるわけで、その後が問題でしょ?」
「たしかにね。そういう一面もある。でも、そのような世間の姿勢は、結果として『うまく取り繕える奴だけで世界を回していこうぜ』というシステムを創り出しているんだよ。その発想こそが、もっとも非寛容で、刹那的なんだ。世の中には、うまく対処できない奴がいっぱいいるよ、失言ばかりしてしまう奴だっている。そういう人間を血祭にあげ、うまく対処できた人間は悪いことをしていても仲良くしていこうとばかりに許す。もちろん、全員を許せと言っているわけではない。重要なのは──」
「我々が刹那的だってことね?」
「そういうこと。刹那的な我々はどこを目指すのか? 僕には我々が素敵な楽園を目指しているとはとても思えない。滝の下へと真っ逆さまに向かっているのに、急流に身を任せているから誰も気付かないんだ。いいかい、物事の正解、不正解を考えるのは大事だ。しかし、まずはいま動き出している事態が我々の刹那的態度からきている可能性を、そしてその根源は何なのかを考えることさ」
「朝からまったくよくしゃべるわね」
「ところで、さっきから台所にいる青年は誰だい?」
 気づいていたようだ。私は彼を手招きする。
 冷蔵庫の影に身をひそめていた彼はやってきてお辞儀をする。
「セキシビョータロウです、こんちには」
 先日、駅前のファミレスに一日中いる美青年が気になり、声をかけると帰る家がないと言うので連れ帰ることにしたのだ。
「ちょっと待て。君、なんでナイフなんか持ってるんだ……?」
 そう、青年は手にナイフを握っている。私がもたせたナイフだ。私はポオに説明する。
「あなたはいつも帰ってきてほしいのにちっとも帰ってきてくれない。私はもう寂しさが臨界点に達したんです」
 セキシ青年は私が手で合図すると、ナイフをもってポオのほうへと向かっていく。数日前、「あなたの言うことなら何でも聞きます」と青年は言ってくれた。ならば、と私は夫の心臓を私の手に、と依頼したのだ。
 セキシ青年がポオにとびかかる。一瞬だった。青年は鮮やかなナイフさばきでぐさりとポオの胸を切りつけると、皮をはぎ、まだ微かに動いている心臓を鷲掴みで取り出した。
「これであなたは私といつも一緒にいられるわね」
 ところが次に予期せぬことが起こる。
「なんて非寛容なんだ、君は」
 その声は、ポオの口からではなく、青年の口からでもなかった。しゃべっているのは心臓そのものだった。
「君のその刹那主義なところ、それこそが社会悪で……」
 私はおしゃべりな心臓をつかむと窓の外から放り投げた。
 室内は静かになった。だが、直後に混乱に襲われた。私はポオと二人で部屋のなかにいたのだ。恐ろしき錯視。一瞬にしてポオの身体に覆いかぶさった青年だったが、結果ナイフで刺されたのは青年のほうだったのだ。
「まさか君、僕が腹話術がうまいのを忘れていたのかい?」
 さっき心臓がしゃべったと思ったのはポオが喋っていたのだろう。ポオはいつものように私を抱き上げると、言った。
「さて、また死体が出てしまったな。後始末をどうするか。ゆっくりベッドで考えるとしようか」
 ああまたこうして私は夫に誤魔化されてしまうのだ。私の刹那主義を、夫はうまい対応ではぐらかす。そして、そんな夫と別れない私こそが、世界に蔓延するスキャンダルそのものなのかもしれなかった。

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