$記事クリップ

横浜M:俊輔「宝刀」キラリ、タイトル奪還を追い求めて/鳥栖戦から(神奈川新聞)

 役者が違った。均衡を破ったのは前半23分、中村の左足だ。

 ゴール右斜め約20メートルの位置から、いともあっさり直接FKを右隅にたたき込んだ。「ファー(遠い)サイドに速いボールを蹴(け)るか迷ったけど、ぬれてるし、上から降らそうかなと」

 8月14日のリーグ戦以来となる今季公式戦2得点目の伝家の宝刀だったが、喜びはピッチで両手を突き上げた一瞬だけ。「それより、後半に2回いい場面で決められなかった」と、表情は不満たっぷりだった。

 この日はリーグ戦で慣れ親しんだジャブラニではなく、天皇杯だけで使われる公式球。「重さが違う。練習で何回か蹴って、感触はつかんでいた」。世界も認める技術は、まったく衰えていない。

 前日、ザッケローニ・ジャパンがアルゼンチンから大金星を挙げる劇的初陣を飾ったが、「(試合は)見てないっす」とひと言。ワールドカップ後の代表引退表明が、あらためて惜しまれる。

 だが本人は「(天皇杯で)優勝すればACL。モチベーションを高く持って、やっている。それがチームにも浸透すればいい」。その黄金の左足で、愛するチームのタイトル”奪冠”を、ひたすら追い求めている。


俊輔“宝刀”健在!アルゼンチン戦は「見てない」(スポニチ)

 第90回天皇杯全日本サッカー選手権大会は9日、各地で3回戦の8試合を行い、横浜はMF中村俊輔(32)の直接FK弾などでJ2鳥栖に2―1と競り勝った。鹿島、G大阪、C大阪、新潟のJ1勢も順当勝ち。山形は湘南とのJ1対決で3―1の勝利を飾ったが、リーグ戦でJ1残留争い中の京都はJ2千葉に0―4で完敗した。3回戦の残り8試合は11日と13日に行われる。

 元日本代表MF中村がニッパ球(三ツ沢)では01年11月17日のG大阪戦以来9年ぶりとなる直接FK弾を決め、横浜を4回戦進出に導いた。

 0―0で迎えた前半23分、17歳FW小野が約20メートルの位置で得た右FKを得意の左足でゴール右隅に決めた。「(最初は)ファーに速いのを考えてたけど、ボールが濡れてたから…」。経験に裏打ちされたひらめきでニアに落ちるボールを選択した中村の判断と技術の勝利だった。

 6日には元日本代表MFラモス瑠偉氏が電撃訪問。「日本代表の10番は俊輔しかいない!」と熱く代表引退撤回を迫られた。歴史的1勝となった前日のアルゼンチン戦は「見てない」としたが、「ラモス氏のゲキは効いたか?」との問いには「ハハッ」と声を上げ苦笑い。その顔はまさに永遠のサッカー少年だった。


横浜 俊輔直接FKで先制(スポニチ)

 【天皇杯3回戦 横浜2―1鳥栖】横浜は前半23分に中村がゴール右斜めの位置からFKを直接けり込んで先制。後半14分にはパスカットした小野が切れ込んで加点した。鳥栖は後半の終盤に攻勢に出て40分に早坂のヘディングで1点差に詰め寄ったが、及ばなかった。


俊輔25メートルFK弾で16強…横浜M(スポーツ報知)

 ◆第90回天皇杯全日本選手権 ▽3回戦 横浜M2―1鳥栖(9日・ニッパツ三ツ沢球技場) 南アW杯を最後に日本代表から引退したMF中村俊輔(32)=横浜M=が鳥栖戦で、約25メートルの左足FK弾を決め、2―1での勝利に貢献。72回大会(92年度)以来の優勝に全力を尽くすつもりだ。G大阪、名古屋、鹿島も順当に4回戦に駒を進めた。11、13日に4試合ずつが行われ16強進出チームが出そろう。

 俊輔が鮮やかなFK弾を決めた。前半23分、ゴール中央右寄りの約25メートルの距離で直接FKの機会を得る。体を「くの字」に曲げ、思いっきり左足を蹴り上げた。ボールは鳥栖DFの4枚の壁の頭上を越え、右側へ巻くようにしてゴールへと吸い込まれた。「ファー(サイド)に長いボールも考えていたが、雨でぬれていたので上から(ニアサイドへ)落とした」。代表引退を決めたファンタジスタが、3949人の観衆を魅了した。

 ボールに適応した。今大会で使われるのは南アW杯やJ公式戦、国際試合などで使われ、ボールの変化が大きいことで有名なアディダス社の「ジャブラニ」ではなく同社製の天皇杯試合球。「あまり触ったことがなかったから、感触をつかんでから試合に臨んだ」と俊輔。「軽さとかが違った。後半にも2回いい場面でのFKがあったのに、ゴールを決められなかったのはまずいかな」と11月17日の4回戦に向けた反省も忘れなかった。

 日本代表の活動と同時期に行われる国内クラブの公式戦に出場するのは98年6月のナビスコ杯予選・柏戦以来約12年4か月ぶり。前日(8日)のアルゼンチン戦については「見てないよ」。8年間代表で「背番号10」を背負った男は、鳥栖戦の勝利に向けてすべてをささげた。

 横浜Mで、世界と戦う夢を口にした。「木村監督にも言われたけれど、天皇杯を優勝したらACLに行ける。そのための高いモチベーションをチームに浸透させたい」。日本を引っ張り続けた男が、今度はチームを世界の舞台へと導く。


俊輔、未練なし!?代表戦「見ていない」(サンスポ)

 天皇杯全日本選手権3回戦(9日、ニッパツ、横浜M2-1鳥栖)横浜Mが2-1で鳥栖に勝利。MF中村俊輔(32)は直接FKを決めたが、アルゼンチンに勝利した日本代表に無関心を装うなど、“代表引退”の決意は固いようだ。J1勢は史上初の3連覇を狙うG大阪、J1首位の名古屋などが4回戦に進出。J2勢は千葉がJ1京都を破った。JFLのソニー仙台(宮城)と町田ゼルビア(JFLシード)は敗れ、Jリーグ勢以外は姿を消した。3回戦の残りは11、13日に4試合ずつ行う。

 W杯2度優勝の強国に歴史的勝利。だがMF中村俊輔は、この快挙にも表情を変えず口にした。

 「アルゼンチン戦は見ていません…」

 南アW杯後、「代表はもういい」と、自ら身を引く決意を語った。6日には横浜Mのクラブハウスを、ビーチサッカー日本代表のラモス瑠偉監督が訪問。かつて代表の10番を背負った男から、代表復帰を後押しされた。現在、その10番は欠番となっている。それでも日本代表への無関心を装うほど、決意は固かった。

 しかし、FKは代表級だ。鳥栖戦の前半23分。ゴール右約20メートルから直接左足で狙うと、ボールは大きく弧を描きゴール右に突き刺さった。「天皇杯で使うボールを何回かけって感触をつかんだんだ」と笑顔を見せた。

 若手が育っているのは確かだ。しかし、ザック・ジャパンに俊輔の左足が加われば、強力な武器になることは間違いない。あまりに、もったいない。


メッシから刺激!17歳・小野、天皇杯2連発(スポニチ)

 【天皇杯 横浜2-1鳥栖】横浜の17歳FW小野が天皇杯2連発で勝利に貢献した。

 9月5日の2回戦(対JFL長崎)で決めた得点がプロ初ゴールだったが、この日は後半14分に相手のボールをかっさらうとドリブルで持ち込み、右足で押し込んだ。「味方から出るパス以外にもああいうのをどん欲に狙わないといけない」。前夜テレビ観戦したメッシのプレーにも刺激され「いいところを盗んでいけたら」と話した。


小野2戦連続ゴール…横浜M(スポーツ報知)

 ◆第90回天皇杯全日本選手権 ▽3回戦 横浜M2―1鳥栖(9日・ニッパツ三ツ沢球技場) 17歳の横浜M・FW小野が、2回戦のVファーレン長崎戦に続き、2試合連続ゴール。後半14分にパスカットから、ドリブルで自らゴール左へ持ち込み、強烈な右足シュートを放った。「自分が出て、結果が出て良かった。次はしっかりリーグ戦でも決めたい」と、Jでの初ゴールを誓っていた。


17歳のFW小野が2戦連発/天皇杯(日刊スポーツ)

<天皇杯:横浜2-1鳥栖>◇3回戦◇9日◇ニッパ球

 17歳の横浜FW小野裕二が、天皇杯2戦連続ゴールを決めた。後半30分に相手のパスをカットし、そのままドリブルで持ち込んで角度のないところから右足でゴール。「試合に出たらゴールしようと思っているので、結果が出せてよかったです」と話した。ゴール前ではフリーのMF中村がパスを要求していたが「全然気が付きませんでした」と平然。木村監督は「普通なら俊輔に出すところ。大したものよのう」と目を細めた。天皇杯では2回戦のV・ファーレン長崎戦に続いて2戦2発だが、リーグ戦では8試合出場で0得点。「リーグ戦でも決められるように頑張ります」と話していた。


弟は「楽しみ」も兄は「別に」山瀬兄弟が初対決(スポニチ)

 【天皇杯 横浜2-1鳥栖】初の山瀬兄弟対決が実現した。

 横浜に所属する兄・功治(29)と鳥栖所属の弟・幸宏(26)はともに本職ではないFWで先発。功治は「別に意識はしていない。天皇杯の1試合としか考えていなかった」と素っ気なかったが、08年まで横浜で兄とともにプレーした幸宏は「凄く楽しみにしていた」とうれしそうだった。


山瀬兄弟対決は横浜の兄に軍配/天皇杯(日刊スポーツ)

<天皇杯:横浜2-1鳥栖>◇3回戦◇9日◇ニッパ球

 鳥栖FW山瀬幸宏(26)は不発に終わった。相手は昨季途中まで所属していた古巣。兄功治(29)とも初対戦で「みんな知っている人ばかりだし、結構、楽しかった」と振り返った。試合前には、松本監督から「多くの人がアルゼンチンに負けると思っていた日本代表のように、格上の横浜に勝ってやろう」とハッパをかけられたが「どれだけ守れるかという感じだったけれど(中村に)FKで決められたのが大きかった。やっぱり、相手は個々の技術が高い」。大物食いは逃したものの、満足そうな表情で話していた。


横浜 32歳と17歳がゴール(スポニチ)

 【天皇杯3回戦 横浜2―1鳥栖】横浜はベテランと若手のゴールで快勝。32歳の中村と17歳の小野が得点した。

 「練習で何回かけって感触はつかんでいた」という中村は得意の左足で鮮やかにFKを直接決めた。それでも「後半にいい場面で2回も(FKが)あったのに決められなくて残念」と不満そう。

 パスカットを追加点につなげた小野は「取った時はゴールしか見ていなかった。試合に出たらゴールしようといつも心掛けている」とうれしそうだった。


横浜M、ベテランと若手の活躍で快勝/天皇杯(サンスポ)

 サッカー第90回天皇杯全日本選手権(3回戦、横浜M2-1鳥栖)横浜Mはベテランと若手のゴールで快勝。32歳の中村と17歳の小野が得点した。

 「練習で何回かけって感触はつかんでいた」という中村は得意の左足で鮮やかにFKを直接決めた。それでも「後半にいい場面で2回も(FKが)あったのに決められなくて残念」と不満そう。

 パスカットを追加点につなげた小野は「取った時はゴールしか見ていなかった。試合に出たらゴールしようといつも心掛けている」とうれしそうだった。


横浜M:木村監督「ちゃぶるような動きがしたかった」/鳥栖戦から(神奈川新聞)

 木村監督 1点取ってからの、2点目、3点目をぐいぐい狙っていくのが出てくればよかった。もうちょっとシュートが枠にいくとか、シュートと見せかけてのパスとか、ちゃぶるような動きがしたかった。

 MF松本 (後半37分に公式戦初出場)短い時間だったけど楽しめた。あまりボールに触れなかったので、そこは後悔。もっともっと自分を出していきたい。やっとマリノスの一員としてスタートできた。