2009年 6月 25日、ドイツ、ドレスデンとエルベ川一帯の景観が、世界遺産のリストから外されることが決定しました。
2004年に世界遺産に登録されたドレスデン。しかし、その後、市が渋滞緩和のために橋の建設を進めたため、「景観を損なう」 として、ユネスコ側は 「危機遺産」 のリストにあげていたのです。
そして、今回、残念ながらリストから除外、ということになってしまいました。
ドイツの世界遺産といえば、ケルンの大聖堂も、2004年に周囲の高層ビル建築の計画によって、同様に 「景観を損なう」 という理由で危機遺産になっていました。(ケルンのほうは、市が建築物の高さに制限を設けるなどしたため、2006年に危機遺産からは外れています)。
世界遺産のリストに登録されることは名誉なことで、観光客も増えるでしょう。でも、住んでいる人にとってみれば、街は生活の場であり、常に変化し、進化していくべき場所。住民のための橋の建設は仕方のないことなのかもしれません。
リストから外れたことは残念ですが、ドレスデンは、無残な戦争の傷跡を今も残し、歴史を語ってくれる、とても美しい街。今後も魅力的な街であることは変わりません。
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