南京虫と戦ってたはずが、ぬるぬるローションプレイになった話。 | 世界を旅するラブレター

世界を旅するラブレター

「アラサー・独身・彼氏ナシ」現代女性の三重苦を背負ったバックパッカーが、さらに「住所不定・休職」をステータスに加え、世界一周に旅立ちます。

ナマステ!(こんにちは)

 

南京虫と疥癬に同時に悩まされるという、壮絶なかゆみとの戦い以降

どこかがかゆいだけで「まさか!また南京虫か!」とビクついてしまう

ミギー(これがトラウマってやつか…)です。

 

 

前回は北インドのヒマーチャル・プラデーシュ州にある

「ハシシの名産地」プルガについてお届けしました。

 

プルガに滞在していた三日間。

脳内ではアメリカ民謡の「♪スイカの名産地」を替え歌にして

「♪ハシシの名産地」なんて、のんきに歌っていたわけですが。

 

どうにもこうにも、

カソールの宿でヤラれた南京虫(ベッドバグ)問題が解決せず。

かゆいの、なんの。

 

日本では「悪い虫がつく」というと、悪い男につきまとわれるの意ですが

今回の場合は、リアルに悪い虫にヤラれまくってました。

 

男なら多少悪いところがあっても愛せますが、

(むしろ悪いところがあったほうが愛らしいですが)

さすがにこの虫は愛せないっす。

1ミリどころか、1マイクログラムも愛せない。

 

ことの発端は9月7日。

北インドのヒマーチャル・プラデーシュ州のカソール。

やけに蚊に刺されるなーと思いました。

同じ宿に泊まっていたインドの友人も「蚊が多い」とボリボリ。

 

 

翌日、また蚊に刺されました。

手もかゆいけど、足もかゆい。

露出してる部分が容赦なく刺されてます。

んでも、持参していた虫さされ薬「ムヒ」を塗ればかゆみは治まるので

そんなに気にせず生きてました。

 

 

さらに翌日。

刺されたあとが消えないし、むしろ増えてる気がする。

31歳だから、むかしより治るのが遅くなってるんだろうか…。

なんだかおかしいなーと思うものの

飛び回る蚊の量もけっこうなものがあったので

やっぱり蚊だろうと売店で蚊取り線香を購入。

 

蚊取り線香を焚いて寝て、早朝に目がさめたら

部屋中が煙で真っ白になってて、あやうく燻製になっちゃうところでした。

 

 

そしてさらに翌日。

手足の刺され具合がハンパじゃない。

やっぱり何かがおかしい。

これ、蚊じゃないぞ。

 

もしかして、数々の旅人が悩まされたという、あの有名な南京虫か?

と疑い、宿のスタッフに部屋替えを申し出るも、満室。

 

明日には空くというし、荷物をまとめて引っ越すのも面倒だったので

場当たり的に、ベッドに直接寝るのをやめ

ベッドのうえにブランケットを敷いて、さらに持参したマットレスを敷き

寝袋をかけて寝てみることに。(無知による誤った対策)

 

 

その翌日。

刺された箇所が増えてました…。

ノイローゼになりそうなレベルに刺されてます。

もう持参した「ムヒ」もなくなってしまったので

クリニックに行って塗り薬と飲み薬を処方してもらいました。

 

「これ絶対ベッドバグ(南京虫)だろ!」と

宿のスタッフに再度の部屋替えを要求。

 

「あとでカギを渡す」と言われたのだが

この日の夜、調子にのって夜遊びをしてしまったため

帰宅が深夜になり、カギを受け取り損ねる。(自業自得)

 

露出してる部分が噛まれることがわかったので

長袖・長ズボン・靴下・手袋装着で就寝。

 

 

翌日。

今回こそ大丈夫だろうと思っていたが…

手足は無事でも、首まわりと、なんと、顔がやられました。

そりゃ顔は丸出しで寝てますから。

 

「刺したね!? まだ親父にも刺されたことないのに!」

と往年の捨て台詞を吐いて、部屋替え。

 

 

翌日。

それでも刺されてました。

首まわりが赤い斑点だらけで、遠目に見たらキスマークまみれの淫売女です。

 

「それ、宿が悪いんじゃね?」と思うじゃないですか。

でも、わたし以外は誰も被害にあってないんですよ。

(いまでは原因がわかるんですけどね…。無知は罪ですな)

 

もうカソールは嫌だー!と、

友人ケルサンと3時間かけて、前回の記事でご紹介したプルガ村にお引っ越し。

 

ナイスビューで清潔な宿にチェックイン。

きっとコレでもう大丈夫。

 

 

翌日。

刺されてました…。

 

なんでだー!と思っていたら、

ケルサンが「あ!着替えないで寝たでしょ!」と。

 

部屋をかえても、宿をかえても

ベッドバグが1匹でも寄生した服を着てたら同じことらしい。

 

なんという無知。

これを機に、どうにかしなきゃと思いネットで必死こいて検索。

 

【南京虫についてわかったこと】

・ 夜行性。二酸化炭素に反応し、寝ている人間を刺す。明るくなると隠れる。

(「電気をつけた明るい部屋だと刺されない」との情報もあったが

 検証の結果、みごとに刺されました。無駄でした)

 

・ ヒトの血をエサにしているが、エサがなくても300日は生き延びることが可能。

・ 衣服やカバンなどにも寄生してバックパッカーと旅をし、旅先でさらに繁殖する。

(つまり、わたしのような状態になってしまった場合

 撲滅しない限り、延々と悩まされ続けることになる)

 

・ 殺虫剤に耐性をもつため、効かないことが多い。

・ 殺すには、60℃以上の熱を当て続けるのが有効。

 

 

うーむ。この問題を解決するには熱が必要なのか。

 

しかし、プルガ村にはドライヤーもアイロンもなく。

大量の衣服を熱湯消毒するのも、結構な労働量です。

 

 

最後にクリニックでもらった薬があわなかったのか、肌は悪化の一途。

写真は当時の被害状況。いまはキレイに治ってます。

グロいので見たい方だけサムネをクリックしてご覧ください。

(爪が変色してるのは、ザンスカール冒険のときのケガ)

 

…これは、もうデリーまで戻るしかない。

 

都会のチカラを借りよう。

 

文明開化だ。

 

というわけで、戻ってきました。

首都デリー。

 

1~2年に1回のペースでインドに来てますが、デリーの街は7年ぶりくらいです。

 

安宿街のパハール・ガンジ。

ブーブー!チリンチリン!チャロ!ブッブー!ハロー!ジャパニ!パフパフ!

と、相変わらずの音と人の大洪水。

 

でも、むかしのようなアグレッシブな物乞いや強引な客引きは見当たりません。

まとわりついてくるインド人もいなくて、ちょっと拍子抜け。

 

 

では、文明のチカラを借りて、南京虫の息の根を止めましょう。

 

「南京虫は60℃以上の熱で死滅する」らしいので

クリーニング&アイロニングサービス屋に持ってる服をぜんぶ出し

ドライクリーニング屋に寝袋を洗ってもらい

宿にアイロンとドライヤーを借りて、バックパックや小物を熱消毒。

アクセサリーを外して、熱湯にしばらく沈め、そのあとドライヤーで乾燥。

 

この方法で、撲滅に成功しました。

 

ちなみに南京虫は、ふつうに洗濯しても死なないです(検証済)。

熱いお湯で洗うのでもOKだと思いますが、アイロンをかけるのが確実かと。

 

 

せっかくデリーまで来たので、むかしお世話になった人にごあいさつ。

日本人バックパッカーに有名な旅行会社「シゲタトラベル」のロニ、といえば

「あの人か」とわかる方も多いんじゃないでしょうか。

 

10年前に初めての海外一人旅でインドに来たとき、

普通のキャッシュカードを持ってきてしまい、お金が下ろせず(当たり前)

現金が足りなくてガチでお金がなかったわたしに

無担保・見返りナシで5万円もお金を貸してくれたインド人、ロニ。

(後日ちゃんとお金は返しました)

 

このロニ氏、女好きなのが災いして「地球の歩き方」に

「一人旅の女性にはオススメできません」との読者投稿を掲載されてから

仕事が激減したという、ちょっとかわいそうな人。

 

そんなロニに7年ぶりに会いにいったら、

ちゃんと覚えててくれました(金借りたことも)。

 

「その赤い斑点はどうしたんだ!」と心配してくれ、

そのうえ「ちゃんと病院で診てもらいなさい!」と

保険に入ってればキャッシュレスで診察してくれる病院に案内してくれました。

 

ロニ…。世話になりまくってるのに、ぜんぜん仕事頼まなくてごめん。

(10年前にデリー空港からの送迎を1回頼んだだけ)

 

ブログ読者さんで、デリーの旅行会社を探してる方。

よかったら「シゲタトラベル」を利用してあげてください。

手数料高いとか言われてるらしいですが、数百円も変わらないと思います。

 

 

そして、かゆみの正体は南京虫だけだと思っていたのに

デリーの病院での診察結果は「scabies」。

 

つまり疥癬(かいせん)でした。

 

どうりで太もも以下のかゆみが治らないはずだわ。

病院行ってよかった…。ありがとう、ロニ。

 

※ 疥癬:皮膚にヒセンダニが寄生しておこる皮膚伝染病。

じめっとした暗い場所に寝泊まりすると、この疾患になる人が多い。

日本の介護施設や病院、老人ホームとかでも稀に発生することがあります。

 

で。

この病院でこんな薬を出されました。

 

ボトルに入ってるのが「全身にくまなく塗って一晩すごす塗り薬」。

 

その日の夜、全裸になって、耳の裏から足の先まで薬を塗りたくり

ヌルヌルになって寝なきゃいけなかったんです。

 

こういうとき、犬顔男子と旅してれば

「ヌルヌルでローションプレイだ!ひゃっほう!」みたいなエロ展開とか

「あーん、ココ自分で塗れないから、塗ってほしいな☆」みたいなエロ展開も

期待できるんでしょうけど、一人旅だからそんなラブな要素ゼロですから。

 

全裸で、無表情で、ひたすら塗りまくりました。

 

泊まった宿が、騒音防止のため窓が一個もなくて、

さらに照明がブルーだったりして

まるでラブホみたいでした。

 

そんなラブホみたいな宿で、

全身ヌルヌルになりながら、

ひとりで寝ました。

 

だいじょうぶです、泣いてないです。

 

 

そんなわけで、みなさんはこんな目にあわないよう

南京虫と疥癬には、じゅうぶん気をつけてくださいね。

 

 

読んでくださり、ダンニャバード、シュバラットリ!(ありがとう、またね)

 

 

I’m still alive , and i love u.

 

 

ブログランキングに参加中。

冒険から帰ってきたあと、ものすごい食欲におそわれてます。

高地から低地に移動すると毎回こうなる、ふしぎ。

写真はカトマンズの日本食レストラン「桃太郎」でのランチ。

ラーメン、半チャーハン、餃子。430ルピー(約430円)。

 

これだけ食べても3時間半で空腹になってしまうのです。

「あんま食いすぎんなよ」的な叱咤のクリックをお願いしたいわけで。


にほんブログ村

もともと大食いなんすけどね…。いろんな欲が旺盛なんすかね…。