みづゑ編集部
ディック・ブルーナさんの絵本のつくりかた―ミッフィーはどうやって生まれたの?

はぁ~ドキドキ

ディック・ブルーナさんが、ミッフィーの絵本をどうやって作っているのか、
その制作過程と、

ブルーナさんが今までどんな仕事をしてきたのか、
ブルーナさんが生まれた街、オランダ・ユトレヒトの街案内などなど、

写真やインタビューで詰まった一冊。

特に目を引いたのが、

ミッフィーの50回目のお誕生日を記念して、
日本のクリエイターたちがミッフィーをテーマにした作品づくりに挑戦したページ。

切っても切ってもミッフィーが出てくる金太郎飴ッ!(夢のよう!!)に

ミッフィーの顔の形のクッキーがいっぱいついた
三段のバースデイ・ケーキッ!(すんごいキュート!!)

しかも、一段目が黄色で、二段目が青、三段目が赤と
ブルーナカラーになってます。

欲し~~ッ! と思ったけれど、これらは非売品。
でも、あまりにかわいくって、何度も何度もページを眺めてしまいました。

そして、この本では、ブルーナさんの制作過程も見所。

ミッフィーの黒い輪郭線、よーく見てみてください。

かすかにふるえているでしょう?

これは一気に線を描くんじゃなくって、点をひとつひとつ重ねるように線を描いているから。

1シーンを描くために、100枚以上スケッチしたり、
にんじんひとつにしたって、葉っぱは何枚がもっともらしく見えるか、どの大きさがいいのか・・・

シンプルを追求するブルーナさんは、
芸術家でもあり、職人でもあると思いました。

そして、その人柄も素敵。
笑顔なんて本当に優しくて、温かです。

ページをめくるだけで、温かで安心できて、
ミッフィーも、ブルーナさんも、そしてオランダの街も大好きになる一冊です。
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ディック・ブルーナのすべて

講談社 (1999.2)
通常2-3日以内に発送します。









Amazon では→ディック・ブルーナのすべて

ブルーナ絵本の秘密が解明!

ディック・ブルーナのことを知るのに最適な本であり、
ディック・ブルーナのことが大好きになってしまう1冊です。

この本にはたっぷりの写真とぎっしり情報が詰まっていて、
本当はどれも取り上げたいのですが、長くなってしまうので
少しだけ。

「ブルーナ世界の秘密」はとってもおもしろいです。

ブルーナが絵本で使うオリジナルカラーはとっても印象的ですが
これにはちゃんとメッセージが込められています。

ブルーナ絵本の背景を見てみてください。

赤いときは、幸せなとき。
黄色いときは、家の中。
青いときは、不安なときや、雪のとき。
緑色のときは、戸外。

を、表しています。

これ以外にも、ブルーナ絵本にはたくさんの秘密が隠されています。
(それは読んでみてのお楽しみです)

そして、絵本はどんな風に作られているか。
ブルーナは、時には納得のいくまで100枚もの下絵を描くことがあります。

そして、線を筆で描くのですが、
これも半日かかることもあります。

そして、それを透明なフィルムに焼き付けて、
絵の形に切った色紙を、フィルムの下に配色していくのです。

筆で色を塗っているのではないんですよ!

「ブルーナ絵本の心理学」も興味深いです。

正面を向いているキャラクターがどんな影響を与えるのか、とか
子供だけでなく、大人になってからもブルーナの本を手に取ってしまう理由なんて、納得です。

そして、ディック・ブルーナの歴史や、インタビュー。
もう、これを読んだら、ブルーナを愛さずにはいられなくなります(笑)
ビックリするくらい、ステキな人なんです!

さらに、まいったのが「ブルーナの国・オランダ紀行」
ちょっとした観光ガイドになっているんですが、
これを読んじゃいけません。

もう、オランダに行きたくて行きたくてしょうがなくなります!

と、さらりと内容をご紹介したのですが、
内容はホントにたっぷりです。

もしかしたら、読まない方がいいかも、です。
読んだら、ブルーナの世界に魅せられて、ハマッてしまいますよ(笑)
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五味 太郎
絵本を作る

楽しく、生理的、身体的に。

実はこの本、再読です。
前回の当ブログでの記事は→こちら。

以前、読んだときは
たまたま図書館の新刊の棚にあったのを見て
おもしろそうだな、と思って借りて読んだのですが、

今回は、「絵本づくり」ということを意識して
読んでみました。

そう意識して読んでみると、
実はこの本、具体的な「絵本づくり」の本ではありません。

別にキャラクターの作り方とか、物語の組み立て方とか
どういう絵を描けばいいのか、とか
そんなことは具体的には語られていないからです。

五味太郎さんに言わせれば、絵本作りは
思いつくままに、楽しくやればいんだよ!
ほら、こんな簡単に絵本なんてできちゃうだろ!
てな感じです。

特に画材の話などは、
五味太郎さんと同じカラーインクを使われている方には
参考になるかもしれません。

でも、おもしろいのは
以前ご紹介した『センダックの絵本論』 (←リンク先は当ブログ記事です)と比べてみると・・・

同じ絵本作家という立場でありながら、
二人の絵本に対する考え方や作風は違っていておもしろいです。

センダックは、絵本づくりは、恐ろしく難しい芸術作品だ!という感じなのですが

五味太郎さんは、足取り軽やか、絵本作りなんて簡単!といった感じです。

でも、共通する部分も持っていて、
子供をあなどらないところや、
絵本の身体的、生理的な部分を大切にしているところ、などです。

どちらにせよ、
絵本づくりって、とてつもなく魅力的なものなんだ! と
私なんかは、ドキドキしながら思ってしまいました。
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エレン・E.M. ロバーツ, Ellen E.M. Roberts, 大出 健, 椋田 直子
絵本の書き方―おはなし作りのAからZ教えます

「描き方」じゃなくて「書き方」の本。

いきなりお詫びで申し訳ないんですが、
私が読んだのは↑ではなくて、

1984年の初版本『絵本の書き方』 の方です。

内容はほとんど一緒だと思うのですが、
↑の画像の文庫版の方が
今でも手に入るので、そちらの画像を使わせていただきました。

アメリカ女性ベテラン編集者が、
絵本について、絵本の書き方について
記しています。

正直、途中で挫折しようかと思ってしまいました。

1984年の初版本だからか、
誤字脱字、ミスプリントが多く、
中を開くと、ちょっと地味な感じです。

しかもなかなか具体的かつ実践的な内容は教えてくれません。

後半になって
アイデア日記のつけ方や、アイデアファイルの作り方、
ダミーの作り方などが出てきます。

このへんは、ちょっとためになりました。

そして、
全体的に、いろいろな絵本を取り上げているのですが
読んだことのない絵本のときは、
やっぱり説明もピンとこなかったりします。

しかも、アメリカと日本の出版事情の違いなのか、
自分で絵をつけたものを、出版社に持っていってはいけません
というようなことが書いてあってビックリ。

絵はイラストレーターの人に。
というのが、基本のようで、

編集者が判断するのは
文章だけを切り離したもの

求めるのはアイデアであり、
完成された絵ではない、と言われると

日本とはだいぶ違うのかな、と思いました。
(もしかしたら、1980年代頃のアメリカはそうであって
今は違うのかもしれませんが・・・)

巻末には、参考絵本のリストがついているので
これから読むものが増えたのでうれしかったのですが、
いかんせん日本語訳のものは少ない・・・。

まあ、タイトルどおり、
「描き方」でなくて、「書き方」の本なのですが、

私は、もっと紙や画材や絵や物語の運び方など絵本の作り方を
もうちょっと幅広く、全体的に教えてくれる本が読みたいなぁ、
と思いました。

そんなイイ本があったら、ぜひ教えていただけるとうれしいです。

昨夜(12月7日)
前々から楽しみにしていた
NHK『課外授業ようこそ先輩』 を見ました!

今回は、絵本作家荒井良二さん。
テーマは『絵本の中の ぼくわたし』

まるでペンキ屋さんの風貌で、
いろんな色の絵の具だらけのTシャツとズボンで現れた
荒井良二さんは

CDをかけながら
大きなキャンバスに
次から次に絵の具を手で塗りたくっていきます。

太陽が表れたかと思ったら、
またそれを絵の具と手で塗りつぶし、
今度は舟が表れる。

それをあんぐりと口を開けて見つめている
子供たちの顔が印象的でした(笑)

それから、
荒井さんは子供たちに絵本づくりを教え始めるわけですが、

16ページの真っ白な絵本
とりあえずを引かせます。
表紙から裏表紙までず~っとつながるように。

直線でも、波線でもいいんです。

そうしたら、
手でも筆でも、絵の具を塗りたくっていく。

なんでもいいから、紙を汚くする、というのが目的です。

そして、次になんでも好きな形に切り抜いた紙を
自分に見立てて、1ページずつ貼っていって

お話を作ります。

お話の内容は、子供たちによっても
千差万別ですが、

出来上がった絵本の雰囲気、画風というのは
みんな荒井良二風になっているのが、驚きでした。

なかには、とってもイイ紙の汚し具合の子もいて、
センスがあるなぁ、と思う子もいました。

この絵本づくりの方法、
奇をてらっているように思えますが、

実は最近読んでいる絵本づくりの本をひとつにまとめた感じでした。

子供たちのなかで言っている子もいましたが、
別に絵が上手に描けなくったって、
ステキな絵本はできるんです。

絵本を作る、描くなんていうと、
とっても難しい、という頭が私にはありましたが、

絵本づくりって、本当はとっても敷居が低いのかも。
もっと気軽に、楽しく、自由に、
誰でもができることなんではないか、と思いました。


※追記:再放送予定を記しておきます。ご興味のある方はぜひ!

教育テレビ 12月11日(日曜日) 午前8:05~8:34
総合テレビ 12月11日(日曜日) 午後1:50~2:20

高橋 宏幸
世界でたった一冊の絵本づくり お母さん篇

気軽に作ってみるのもイイかも。

パステル画のお母さんキャラクターが登場して、
自分の子供、だいちゃんの絵本を作る、

という形で

ストーリーを考えるところから、
下絵を描いて色を塗って
製本するまでを説明してくれる、という本です。

特にこの本で見たかったのは
画材の説明です。

透明水彩と不透明水彩の違いとか、
パステルとか
写真付きで説明されていて、

しかも最近の疑問がこの本で晴れました!

よく小学生のときに使っていた、絵の具。
あれは、簡単に手に入りますが
「これって、透明水彩なのかなぁ・・・?」と思っていたら、

なんと、あの絵の具は半透明水彩なんだそうです!
(って、周知の事実なのかな・・・知らなかったのは私だけ?)

他にも、製本の仕方が数種類、載っていて
製本好きな人(?)には、たまらないかもしれません。

シールを貼ったり、落ち葉を貼ったり、
といった作品も紹介されているので、

別に上手に絵が描けなくても、
かわいい絵本はできるじゃん!と思えるページもありました。

自分の子供の頃の思い出や、
日常生活をヒントに

気軽に手軽に絵本作りを紹介しているので、

絵日記やアルバムのような感覚で
ふだんの思い出を絵本にするのもいいなあ、と思いました。
絵本づくりトレーニング
長谷川 集平
絵本づくりトレーニング

絵本の見方が変わるかも。

この本を初めて見たとき、まず、装丁のかわいさ
内心声をあげました。(図書館だったので)

↑の写真だと、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
ノートの見た目になっているんです。

なかも、見返しには「見返し」ってびっしり書き込んであったり、
手書き文字が使ってあったり、
とってもおもしろい作りになっています。

内容は、絵本の作り方なんですが、
キャラクター設定がどうのとか、舞台設定がどうのとか
いうのではなく、

とにかく、絵本という形、
ページをめくる効果を理解する、といった感じです。

例えば、
紙の真ん中に黒丸を描いて、次のページには移動したり、大きくなったりなど
変化した黒丸を描きます。

これを7組作って、
のりで貼って、絵本の形にして

文字(会話など)を入れて、
絵本を作ってみたり、

新聞の4コマ漫画を切り抜いて、
絵本を作ってみたり、

など、いろいろな方法が紹介されています。

ページをめくる効果は
映画の場面転換に似ていて、

絵本の話というよりは、
映画の話になってしまっているところも多々ありました。

それと、絵本ができるまでって、とっても大変

アイデアを紙に書いて、それから絵コンテを作って、
ダミーといわれる、試しに製本して作ってみたものを
納得いくまで何度も作り直した後に、
やっと印刷。

短いけれど、
ぎゅっと詰まったお話と絵を作り上げるまでには
相当な試行錯誤があるんだな、と思いました。

これから絵本を見る目が変わりそうです。
江國 香織
絵本を抱えて部屋のすみへ

端からすべて、読みたくなる。

文庫化されてすぐに購入したのだけれど、
途中まで読んでやめてしまった本。

その頃はあまり、絵本には興味がなかったので
しょうがなかったのかもしれないけれど、
今回は無事、読了しました。

江國さんが、個人的に好きな絵本について語ったエッセイ集。

そりゃあ江國さんなので、相変わらず上手い

言葉の選び方・表現力が、過不足なく的確
ああ、もうそれを表すにはその言葉しかないんだろうなぁ・・・
という程、ぴったりな言葉をもってきます。

だいたいが『絵本を抱えて部屋のすみへ』という題からして、
洒脱
嫌になるくらい(笑)

読んでいる途中、気がつきました。
この本は、いわゆる絵本の感想と紹介を文字にしています。

・・・このブログだって、一応は読んだ本の感想やら紹介やらを文にして載せています。
要はおんなじようなことをしているわけです。

そういう点から見てみると、
参考になる・・・というより、ちょっと落ち込んだりもします。

でも、その本を読みたくなるような紹介文というよりは、
江國さんのエッセイだけで満足できてしまうような感じ。

まあ、江國さんの文章って、満ちたりた気分になってしまうようなところがあるので
仕方ないか・・・

がっ、やっぱり江國さんが好きな絵本は読んでおきたいのが、ファン心理。
というわけで、端から順に図書館で借りていく予定。

これから読む本がいっぱいあるぞ!と思うと
なんだか安心できます。



著者: 五味 太郎
タイトル: 絵本を作る


素敵で、カッコイイ。

これまた、図書館の新刊の棚で見つけて、思わず。
思わず、借りてしまいました。

だって、なんだかカワイイ本だったんだもの。

これは絵本ではなくて、五味太郎さんが「絵本の作り方」について
語ったもの。

私は絵は書かないから、よくわからないのだけれど、
カラーインクに出会うまでとか、のこととか
画材について。

あとは絵本をどんな風に作っているか、
具体的な技法というよりは、
おしゃべり。

五味太郎さんのおしゃべり口調で書かれていて、
それがまたなんとも味があって、
どんどん読めちゃう。

おもしろい

絵本を作るのは、楽しくってかんたんって、
五味太郎さんは軽やかに言うけれど、
たぶんその境地に行くまでには
紆余曲折あったんではないでしょうか。

以前、TVで五味太郎さんのお顔を拝見したことあるけれど、
タバコをふかしながら、ちょっと渋い感じのおじさんで。

で、この本の軽やかで楽しげな感じが合わさると、
なんだか素敵で、カッコイイ

いいなあ・・・。
と、ちょっとうれしくなっちゃう本でした。




著者: アリソン・ルーリー, 麻生 九美
タイトル: 永遠の少年少女―アンデルセンからハリー・ポッターまで


読んでみたい本がたくさん!

すぐれた児童文学作家は、大人になっても子どもの心をもちつづけている。
作家自身が永遠の少年少女なのだ――。


という観点から、作家の実人生を追い、
作品を読み解いた評論集であり、ブックガイド

図書館の新刊の棚にあって、パラパラとめくってみたら
おもしろそうなので借りてみました。

評論なんていうと、小難しくて読みにくそうだと思うけれど、
これは違いました。

アンデルセンの容姿や性格を初めて知った私は
軽いショックを受けたし、

『オズの魔法使い』につづき(しかもシリーズ14作)が
あるなんて知らなかった!

なかには知らない作家もいて、
特にドクター・スースのものはおもしろそう!

あと、ムーミンはアニメをあんまり見ていなかったけれど、
本は読んでみたい!と思ったし、

さし絵の歴史妖精物語の奥深さも興味深い。

やっぱり子どもの本は、大人になってから触れるべき。
気づかなかった物語の深さや秘密には
感心&おどろきがいっぱい。

ただ、この本を読むと、
読んでみたい本が増えるので要注意