『信長の忍び 3巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『信長の忍び 3巻 (重野なおき)』

 

4592144961 信長の忍び 3 (ジェッツコミックス)
重野 なおき
白泉社 2010-08-27

by G-Tools

 

 

過去記事はこちら → 1巻  2巻

 

 

【あらすじ】

駿河(今川家)や美濃(斎藤家)に勝利し、全国に名の知られる所となった信長!! 鬼が棲むといわれる伊勢・北畠家に挑む大人気ストーリー4コマ、第3巻!

 

 

織田信長に仕える女忍者の4コママンガです。

 

1555年、川で溺れていた伊賀出身の少女・『千鳥』は、偶然にも『織田信長』に助けられる。

そのことをきっかけに、『千鳥』は、『織田信長』と仲良くなり、「乱世を終わらせる」という野望を聞く。

それから、5年後、成長した千鳥は、忍者として『織田信長』に仕えるべく尾張の国にやってくる・・・。

 

という感じで始まる作品でして、立派な忍者(伊賀)として成長した『千鳥』が、

尾張国領主・『織田信長』に仕え、『織田信長』と共に「乱世を終わらせる」ために

日々、諜報活動や戦闘に頑張って働いていくというコメディー4コマ作品です。

 

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ここからは、3巻の感想。

3巻では、『松永久秀』の多聞山城の攻略から始まり、『足利義昭』が将軍に就任イベント、

三好三人衆と『斉藤龍興』による『足利義昭』襲撃事件、南伊勢の大名『北畠家』を攻めるイベント、

そして、『織田信長』と『足利義昭』との不仲イベントなど多くの話が描かれました。

 

そんな3巻で個人的に注目したいのは、『松永久秀』の登場かな。

『松永久秀』とは、三好三人衆と共に第13代将軍・『足利義輝』を殺害した有名な戦国大名でして、

色々とすったもんだあって、『織田信長』の家臣となるが、何度も裏切り続けたという凄まじい人物で、

現在では、『北条早雲』・『斎藤道三』と共に“日本三大梟雄”と呼ばれてたりします。

(真偽は不明だが、東大寺大仏殿を燃やした人物としても有名だったりする)
 
そんな下克上を体現するような人物・『松永久秀』が3巻で登場することとなりました。

この作品での『松永久秀』は、想像通りの残酷性を持ちつつも、派手なスケベ親父という特徴を

持っていまして、この作品では珍しく、ギャグキャラとしてもシリアスキャラとしても活躍できる

数少ないキャラクターとして登場しました(天然ボケの主人公・『千鳥』を自分のペースに巻き込み、

おちょくることが出来る数少ないキャラクターでもある)。
 
まんが栄養素-信長の忍び 3巻
(↑この作品の中で、最も戦国大名らしい性格のキャラクターである『松永久秀』)
 
彼の登場の意味合いとしては、やはり無垢な主人公・『千鳥』とこの作品の読者達にこの作品の

舞台が戦国時代という殺伐した時代であることを改めて認識させるということだと思われまして、

彼の登場により、作者がこの作品をギャグマンガという枠組みだけで作ろうとしているのではないと

いうことを示しているのではないかと思われます。

 

まあ、残念なことに、今巻では彼の活躍はほとんど描かれず終わってしまったわけですけど・・・、

恐らく、次巻では『織田信長』を裏切って大活躍していくことになると思われます。
そのときに、主人公・『千鳥』とどう対峙していくのか、非常に気になりますね。
次巻も楽しみです。

 

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【総評】

о(ж>▽<)y ☆ 面白いです。

ギャグマンガでありながらも、ちゃんと歴史的なイベントを抑えているので、

歴史漫画好きな方にもお薦めしたいですね。 次巻も楽しみです。

 

点数的には

95点

です。
 

ふと思ったのですが、恐らく重野先生は『センゴク(宮下英樹)』は愛読者なのではないかな、と。

いや~、普通の歴史漫画では、『斉藤龍興』なんかにスポットが当たることはないので・・・。

 

 

では、ここまで。

 

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