【マンガ感想】
『放課後ウインド・オーケストラ 2巻 (宇佐悠一郎)』
宇佐 悠一郎

過去記事はこちら → 1巻
【あらすじ】
夏…それは吹奏楽部が忙しくなる季節――。吹奏楽の甲子園・普門館を目指し、力が入る鈴菜たちだが、打楽器不在の問題に直面する。退部した経験者・松田を勧誘するが、実は彼女は部を崩壊させた張本人で…!?
私立千代谷高校の吹奏楽部を舞台とした学園マンガです。
趣味は特に無く、中学時代は帰宅部だったという主人公・『平音佳敏』。
高校生活も中学同様平凡に生きようとしていたが、潰れてしまった吹奏楽部に入部希望の
『藤本鈴菜』と出会い、ひょんなことから彼女と共に吹奏楽部を復活させるために行動を始めてしまう。
という感じで始まるストーリーでして、吹奏楽初心者の主人公が何故か廃部している吹奏楽部を
復活させようとするいう何とも奇妙なストーリーが展開されます(しかも主人公が部長)。
そんな主人公達の行動に、徐々に入部希望者が集まり始め、吹奏楽部としての活動が始まり、
主人公もまた、吹奏楽に段々と興味を持つようになっていくという王道展開の話です。
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ここからは2巻の感想。
2巻では、ヒロイン・『藤本鈴菜』の演奏への力みを和らげるストーリーと、
以前、吹奏楽部が存在していたときに打楽器を担当していた『松田梓』と『馬鹿3人組』が、
新吹奏楽部に入部するまでのストーリーの長編2編が描かれました。
ヒロイン・『藤本鈴菜』のストーリーについて。
彼女は吹奏楽経験者で、それなりの実力を持っているキャラクターなのですが、
吹奏楽への情熱が強いせいか、そのことが裏目に出て常に演奏を失敗してしまうという、
ヒロインらしからぬ残念属性を持ってしまっている女の子です(^^;。
そんな彼女にスポットが当たったのがこの話でして、彼女の最大の弱点である『力み』を
解消するために、主人公・『平音佳敏』が色々と世話を焼くという感じで話が進みまして、
最終的に、主人公のサポートのおかげで、自分でその解決策を導き出すことに成功しました(^^ゞ。
まあ、これですぐに彼女の弱点が解消されたということは無いと思いますが、
努力家である『藤本鈴菜』を上手く魅力的に描いたストーリー展開だったと思います。
次に、打楽器を担当する『松田梓』と『馬鹿3人組』のストーリーについて。
こちらは、旧吹奏楽部に所属していた『松田梓』と『馬鹿3人組』を勧誘する話でして、
旧吹奏楽部で大問題となったコンクール(去年の出来事)のエピソードを途中に挟むことで、
『松田梓』と『馬鹿3人組』がどのように出会い、何故旧吹奏楽部を辞めてしまったのかを描きつつも、
新生吹奏楽部を率いる主人公達との和解→仲間となるまでを描いた話になっています。
この話では、単純な和解話だけではなく、現時点でほとんど描かれていない旧吹奏楽部が
どのような活動を行っていたのかということと、廃部のきっかけとなったエピソードも描かれました。
この話を描くことで、旧吹奏楽部に所属していたメンバー達のわだかまりが消え、
新生吹奏楽部の結束がより促進したような気がします(^^ゞ。
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【総評】
2巻も安定した出来でした(^^ゞ。
打楽器系が増えたことで、これからはより吹奏楽らしさが描かれていくのかもしれませんね。
1巻を面白いと思った方ならば、安心して購入して大丈夫だと思いますよ。
点数的には
90点
です。
では、ここまで。