過労死や過労自殺の問題に取り組む弁護士らでつくる「大阪過労死問題連絡会」が、国や事業主の責務を明確にした「過重労働対策基本法案」を独自にまとめ、26日に大阪市内で開く総会で提言する。過労死・過労自殺は約30年前から社会問題になっているが、連絡会は国が有効な施策を打ち出せたとみていない。法案には、根本原因である過重労働に法規制をかける狙いがあり、連絡会は賛同する国会議員を募って立法化を目指す。

 大阪過労死問題連絡会は昭和56年に結成。当初呼ばれていた「急性死」を「過労死」の用語に改めて定着させたほか、結成直後から全国に先駆けて電話相談を行ってきた。

 法案では、過労死・過労自殺を招く過重労働を「長時間にわたる労働や、心理的負荷を過度に蓄積させる労働」と定義。国が総合対策を策定し、事業主が協力することをそれぞれ責務としている。

 具体的には、内閣府に設置する総合対策会議を中心に調査研究などを進め、年次報告をまとめるほか、被災した労働者らの名誉と生活に配慮する義務を明記。勤労感謝の日(11月23日)前後を啓発週間に定めることも盛り込んだ。

 厚生労働省によると、平成20年度に過労による脳・心臓疾患で労災認定を受けたのは377件で、うち過労死は158件。精神障害は269件でうち未遂を含む過労自殺は66件だった。ただ、認定率は申請の3~4割程度にとどまっており、未申請分を含めた実際の過労死・過労自殺は1万件にのぼるとの見方もある。

 連絡会事務局長の岩城穣弁護士は「これまで行政は部分的に制度を手直ししただけで、いまだ過労死や過労自殺に無頓着な企業もみられる。基本法を出発点として社会全体の取り組みが進むことを願っている」と話している。

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 法案の提言を機に大阪過労死問題連絡会は「過労死、過労自殺、不払い残業110番」((電)06・6361・1880)を27日午前10時~午後3時に行い、無料相談を受け付ける。

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