風立ちぬ

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割と評判が良かったり、
加えて先に見ていた相方の評価も良かったのであたしも便乗。
因みにこのポスター(特にこれの縦Ver)。迷わずモネの日傘をさす女…
が思い浮かんだのだけど、よくよく調べたら
モデルでモネの前妻、カミーユも若くして病死している。
このポスターにはどこかオマージュ的な要素もあるのだろうか?
映画の前にあたしはモネの中ではこの日傘を差す女が大好きだ。
特に光の加減が素晴らしい。
逆光に映される彼女の表情とあどけなく佇む息子の姿に
その幸福感と得体のしれぬ不安感が絶妙に表現されている。

怒れる小さな茶色い犬-130828b

それは「風立ちぬ」に描かれた物語においても同じテーマなのかもしれない。
幼き頃からの夢とは裏腹にそれが齎す思わぬ結末。
果たされた出会いと同時に生まれる失うことへの恐怖。
その常に相反する事柄や感情といったものが
バランスよく描かれた作品だと感じた。

とかとか理屈こねる以前に(苦笑)
普通に楽しめる内容であるとも思った。
相応のテーマは伺わせるものの、今時にしては?シンプルで潔い。
きっと戦前という時代背景を扱っていることもその要因ではあると思う。
やはり当時は生き方がシンプルだし…
シンプルだからこその情熱であったり…
無意味に複雑化しなきゃ生きてる実感が持てない程
病んでいる今に比べたら本当に羨ましい限りだ。
ちょっと生きてることに悩んでる人は、
これ見たら少しは思うところが見つかるかも?

「技術はセンスの後について来るのだ!!」

あと余談だけど、
これなら割と実写でもいけるんじゃないかな?
真っ当なキャスティングと、夢の場面はハリウッドできっちりとねw

風立ちぬ 公式サイト



Cut (カット) 2013年 09月号 [雑誌]/著者不明

¥690
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10:44

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6日後、それは実に晴れた日だった…。
 
皆がどう教えられたのか知らない。
皮肉にも人工の”雲”が僕らを救ってくれたこと。
皮肉は皮肉を呼ぶ。…それは78分後のこと。

だから僕には特別な感情がある。
この時期には決まって毎年聞かされた。
平和の意味さえ知らない幼かった僕は、
上空を機体が行き交う度に酷く恐れた。

-想像力豊かな子だった-

飛行物体と自分を結ぶ線に壁を築くことも覚えた。
「ヒカリトカゲ」
幾度と形を変えながらイメージの中で描かれる
三角形とその角度、影…。
それは遊びではなく、生きる術だと。
 
若かりし祖父は何を想っていたんだろう。
そこから見える景色を僕も見てみたかった。
 
彼を羨ましく思う。
 
モノに囲まれた暮らしが決して幸せではないこと。
それだけは明白だ。
時を止めたまま動かないセピア色に染まった幼少の笑顔は、
一生かかっても僕には真似できない。

…こんな生き方が恥ずかしい…。

僕らは生きる”意味”を見つけなきゃいけない程病んでしまった。
でも、きっと誰しもそうなんだと言い聞かせる。
そしてあの子は訪れると。
 
2年後、父が生まれた。
もしもあの日、あの時、あの場所で、
青い空を望むことができたなら…。
 
※2003.08.15初稿

注)
当時と現在とで史実の解釈に若干異なる部分がありますが、
当時の文面をそのまま掲載しています
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