クローズド・ノート/雫井 脩介
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勝手に採点 ☆☆☆☆☆!


大学でマンドリンクラブに所属する地味目の女子大生が主人公。


彼女はあるとき自分のマンションを見上げ、思い出に浸っているよ

うな若い男性に遭遇し心引かれる。すると彼はバイト先の文房具店

に客として表れ、それ以来二人は顔見知りになる。


思い通りに進展しない恋愛に彼女は、部屋に残されていた数冊の

ノートに記された若い女性教諭と小学生たちの心温まる交流に触

れる事で癒され、励まされ、感動を味わう。


掛け出しの画家だった彼の最初の個展で彼女が送ったお祝いの

メッセージとは!?


最初から展開がわかりつつも泣かされてしまった。


特に、亡くなった教師と小学生たちのやりとりは、いじめ問題や教師

の質の低下を忘れさせてくれるぐらい感動的。


こんな一生懸命な先生が増えれば、悲しい事件も減っていくに違い

ない。


単に女子大生の恋愛話で終わらずに、命の尊さ、大切な人を思う気持

ち、前向きに生きていくひたむきさがひしひしと伝わって、大きな感動を

味わえる。


先生の残した「心の力」。


目には見えないが確実に存在するこの力を強く、たくましく成長させる

ことこそ、今の教育現場には求められているのかもしれない。

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「犯人に告ぐ」

テーマ:


著者: 雫井 脩介
タイトル: 犯人に告ぐ

勝手に採点 ☆☆☆☆☆!

神奈川県内で発生した男児無差別連続殺人。

県警本部長に就任した曽根は、停滞する捜査に新たな
人材、手法を取り入れることを画策。

その特別捜査官に抜擢されたのが、過去の捜査の失態
から長らく地方勤務を余儀なくされた巻島警視。

史上初のテレビを使った「劇場型捜査」で憎むべき犯人
を追いつめる!

今年読んだ中では文句なしにナンバーワン!

スピード感、臨場感、緊迫感とも文句なし!

巻島の人物描写に若干甘さが見られるものの、それを
補って余りある手に汗握るストーリー展開。

何と言っても、捜査失態を隠蔽する記者会見でプッツン
した窓際デカの復活劇に思わず拍手を送りたくなる。

四面楚歌のなかで忠実な部下に支えられながら独自の捜査
手法を貫く意志の強さ。

上司をトラップにかけてまで犯人逮捕に挑む真摯な姿勢は
読み手を強く惹きつけ共感を感じないわけにはいかない。

さらに秀逸なのは犯人の描き方。

異常な残虐さを焦点に犯人メインで描かれる小説が多い中、
あくまで誰が犯人かは二の次。

地道な聞き込み捜査の結果、現場の刑事が容疑者を逮捕する
といういたって平凡な結末に逆に新鮮味を覚える。

雫井氏は「火の粉」でその実力の片鱗を見せつけ、本書で
ついにその才能が開花した感。
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