著者: 津原 泰水
タイトル: 綺譚集

勝手に採点 

死の臭いが強く漂う幻想的虚構に包まれた世界。
オリジナリティー溢れる幻影怪奇短編集。

残念ながら著者の意図・真意が伝わらない、受け入れられない領域。
こういうのが好きなで理解できる人もいるのかな?

短編なので読破するのはさほど難しくないが、句読点がなくダラダラ
続く文章や、やたら難しい漢字、懐古調の文体にただ戸惑うばかり。

ストーリーもあってないようなものに等しい。

印象に残ったのは「頸骨」
交通事故で右足を失ったホステス。その骨を見つけた主人公が、
30年後に持ち主に返しに行く・・・。

それでも、最後に喜んでいたようなので「あー、よかった」という程度。

そんな中「約束」は良い話しっぽい。
ちょっと映画「ゴースト」に通じるところが・・・。

他は、はっきり言ってよく分からない。
生理的嫌悪感を抱く死にまつわるブラックファンタジー。

「姉飼」ほど直接的な表現やスプラッター色は少ないものの、
根底に流れるのは似たようなテーマ。

「生、性、死」

人間はこれらにこだわり、魅せられ、惹かれる。
すべて密接に関連付いた不可分なものからか・・・。

第二の「乙一」はいつ見つかるんだろう・・・。

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