RUN!RUN!RUN!/桂 望実
¥1,500
Amazon.co.jp

勝手に採点 ☆☆☆☆


「県庁の星」でスマッシュヒットを放った著者が描く

箱根駅伝を舞台にした青春スポーツストーリー。


主人公岡崎優は、高校駅伝のスーパーヒーローで将来

の夢はオリンピックでマラソンの金メダルを取ること。


そんな彼は、箱根駅伝の新興有力校S大学陸上部

に入部する。


並外れた身体能力の高さと輝かしい実績から、部内に

チーム岡崎が結成され、彼を全面的にバックアップしていく。


しかし、医学部に通う兄・翼が自殺したことから彼の運命は
急速に変化を迎える。彼が知った驚愕の事実とは!?


「県庁の星」同様、最初はエリート意識むき出しで、周囲と

の摩擦も意に介さない嫌な奴だった主人公が、段々と周囲

に影響され人間性を取り戻して成長していく様を描く物語。


箱根駅伝というドラマティックな題材同様、ストーリ自体も

ラストにかけてかなり引き込まれ感動的。


しかしながら、一点だけ気になる点が・・・。


それが「遺伝子操作」。いとも簡単に優れたアスリートが生ま

れるという設定に唯一リアリティにかける。


しかも、遺伝子検査が実施されることを懸念して駅伝への出

場を辞退するあたりは、これだけ聡明な主人公からは想像が

つかない慌てた対応。


そこが本書のミソになっているので致命的。

AD

「月下の恋人」

テーマ:
月下の恋人/浅田 次郎
¥1,575
Amazon.co.jp

勝手に採点 ☆☆


泣かせるストーリーを書かせたら第一人者の著者が

放つ短編集。


「メトロに乗って」のタイムスリップネタや「活動写真の女」

のオバケネタが多用されて新鮮味に欠ける。


また、短編だけにストーリーや人物描写に厚みがなく、

いきなり終わってしまう感じで消化不良感が残る。


さらに、「これって何が書きたかったの?」と疑問を感じる

ものも多い。


タイムスリップをせず、オバケや神様も登場しない、もっと

リアルで真に迫る物語を書かないと読者に飽きられますよ~。

AD
警察裏物語/北芝 健
¥1,260
Amazon.co.jp

勝手に採点 ☆☆☆


元警視庁刑事の著者が現役時代の経験と人脈を生

かした内部情報を元に警察内部の実態を明かす!


大の警察擁護派を自認するだけあって、警察組織へ

の愛着、エールがにじみ出る。


内容は至って平易。


どちらかというと、夕刊紙ネタのような裏事情を書き

綴っている印象。


本人も現場経験者であるため、ヤクザとの付き合いや、

取調べのコツ、おまわりさんの勤務実態などごく日常に

スポットライトを当て、特に目からウロコのような新鮮味

のあるネタは乏しい。


横山秀夫の著書を読んだり、「踊る大走査線」を見ている

人なら驚くに値しない。


驚くといえば、踊る~の原案は彼から出ているらしい。


その他にも自慢ネタが結構披露されているので、微笑ま

しいと感じる反面、卑しさもにじみ出ている。


結構メディアに露出しているらしいが、未だ見ていないの

でご尊顔を拝見したい。

AD
アラビアの夜の種族/古川 日出男
¥2,835
Amazon.co.jp

勝手に採点 ☆☆☆


中東が舞台の一大抒情詩。


ちょうどナポレオンがエジプトに攻め入ろうとするとき、

エジプト政権の有力者の奴隷であり筆頭執事を勤める

アイユーブは、ある秘策によってこれに対応しようと試みる。


果たしてその秘策とは。結末はいかに。


それにしても長い・・・・。

読み終えるのにこれほどの労力を要した本はないかも。


内容的には、ストーリに直接関連しない長大・難解な比喩が

いたるところに散りばめられ、迷子になりそう。


しかも、登場人物や時代設定がくるくる変わるので、何の話

をしているの分からなくなる。


読解力を試される一冊。


オリジナルは、中東に伝わる古い話とのことで、アラビアンナ

イトや魔人ジニーが活躍するアラジンにも何となく共通点が。


それでも、蛇の魔女や銀髪の魔術師、国王の隠し子で美男

の若者が活躍するあたりは、痛快アクション活劇で楽しめる。


ハリウッドあたりで映画化したら「ハムナプトラ」になりそう。