著者: ガッツ石松&鈴木佑季, EXCITING編集部
タイトル: 最驚!ガッツ伝説

勝手に採点 ☆☆

話題になった芸能人本。
あのガッツ石松氏の公私わたる驚愕のエピソードを満載

まず、現物を手にとってびっくりしたのが本の薄さ。
大きさ厚みとも岩波新書のよう。ただし、文字は特大!

完読するのに1時間もかからないほど。
抱腹絶倒するかと思いきやそれほどでもなく、どちらか
というと感心させられた印象。

さすが長年芸能界を生き抜いて来ただけあってその特異
な個性には感服。

しかし、氏の行動は天然というよりも、ある程度計算さ
れたものもかなりあると感じた。ということは、彼は単
なる変なおじさんではないようだ。

如何にして自分を「売れる商品」にするかよく分かって
いる。もちろんスタッフの多大な努力の賜だろうが。

テレビでは容姿や言動を茶化されたり、からかわれたり
して、ちょっと可哀想に見えるときもあるが、それもき
っと自然に身につけた特有の「商品化」であることは間
違いない。

今風のサングラスと白いスーツに身を固めた写真の、見
ているものの心を見透かすような瞳が印象的。

読書というよりは漫画を読む気持ちでご覧あれ。
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著者: 横山 秀夫
タイトル: クライマーズ・ハイ

勝手に採点 ☆☆☆☆☆!

日航機墜落事故をめぐる地方紙記者の奮闘と社内の激しい確執、
親子の絆、友情を描いた迫力ある作品。

この一冊で横山ファンになりました。「半落ち」もそうですが、
圧倒的なリアリティーとスピード感に脱帽です。正直読み駆け
抜けたという感じ。

読後の清涼感は今年ナンバーワン!

地方新聞社なんて平和なところかと思いきや、結構ドロドロして
るんですねー。会社組織に身をおいている一人としては、黒いも
のも白い!と言わざるを得ない場面はありますが、ここまで人間
関係が複雑に絡むと大変。

そんな中でも時は悩みながら自分に正直に生き抜く男の姿は哀愁が
漂っていてカッコイイ。役所公司か柴田恭平なんかがこの役をやった
らいいのに。映像化にも興味が涌きます。

同じ社会派といえば「沈まぬ太陽」にも通じるものがありますが、
こちらは自分の息子&同僚の息子が絡んできます。

他人の息子を通じて自分の息子との絆を再確認する不器用な父親が
奮闘する姿は、自分もこんな時が来るのかなと思わざるを得ません。
他人の子供にならうまくやれるなんて経験ありますよね。

やっぱり子供ネタにはめっぽう弱いです。
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著者: 村上 春樹
タイトル: 羊をめぐる冒険

勝手に採点 ☆☆☆☆

いわゆる羊男シリーズのひとつ。
最初に「ダンス・ダンス・ダンス」を読んでしまったので
こっちから読めば良かったとちょっと後悔。

村上作品の好きな理由を考える。
・主人公の設定が何となく自分に重なる
 (一人っ子、読書・水泳好き、自分を話すのが苦手)

・日常から離れた世界にトリップできる

・淡々としたセックス描写

・自分のあり方を考えさせられる

・印象的な登場人物

この作品にはそのすべてが含まれていて村上ファンの
一人としては十分満足できるものでした。

羊博士、羊男、いるかホテル、右翼の大物、妻、ねずみ・・・
これだけ書いてあると何のことか分からないだろうけど
そのずべてが魅力的でついつい引き込まれてしまいます。

完璧な耳の彼女との北海道への旅はどことなく悲壮感が
漂い、その後の結末を暗示させます。読後のそこはかと
ない喪失感も○。
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「半落ち」

テーマ:


著者: 横山 秀夫
タイトル: 半落ち

勝手に採点 ☆☆☆☆☆(文句なし!)

言わずと知れたベストセラー。映画化もされてます。
旬の人気作家横山氏が放つ感動ミステリー。

ラストは号泣でした。
最近子どもネタにはいたって弱く、一気に涙腺全開です。

「半落ち」って言葉から落ち武者か浪人かと思って、時代
劇をイメージしてたら全く違いました。情けないですねー。

「半落ち」とは警察用語で容疑は認めているものの全面自供
に至っていない状態を指すようです。

横山氏の記者経験を生かした作品作りは秀逸。読者を力強く
ぐいぐい引っ張っていきます。検察、警察、マスコミ、刑務
所の内幕を鋭く描写する、実体験に裏打ちされた知識、リア
リティーは他の追随を許しません。

主人公の梶と映画で主演する寺尾聡の顔がダブってきて、その
真摯で聡明な性格、揺るぎない信念が読み手の心を強く揺さぶ
ります。

同じ境遇に陥ったら、自分はどうするだろうと考えずにはいら
れません。子供に対する限りない愛情を心に秘める梶の心情に
同じ親として深く共感を覚えました。

ぜひ映画の方もみてみたいと思います。

新潟の地震で生き埋めになった男の子助かってほんとに良かった!
お母さんの愛情が奇跡を起こしたのでしょう。
亡くなったお母さんのご冥福ともう一人のお子さんの一刻も早い
救出を願って止みません。

「グロテスク」

テーマ:


著者: 桐野 夏生
タイトル: グロテスク

勝手に採点 ☆☆☆☆(☆が5個が最高得点)

早速今日読み終わった本の感想を書きたいと思います。
以前から桐野氏の著作には興味があったけど、期待はずれ
な感じがしてならなかった。特に「光源」。

大変失礼だがストーリーも忘れてしまったくらい・・・。

それに比べると「グロテスク」は読み応えのある作品に仕
上がってます。

某OL殺人事件を題材にして、その被害者の異常な行動の
真意を汲み取ろうと人間性を掘り下げます。

ある姉妹とそれを取り巻く人々のまさにグロテスクな人間性。

姉の常に悪意満ちた行動、妹の怪物的な美貌から引き起こ
される事件の数々、和恵の狂気に満ちた奇行が次第に明ら
かになり、まさに胸くそ悪し!

こういうエログロ的な物語は好きだけど、三者三様のグロ
テスクな生き様をここまで辛辣、リアルに代わる代わるや
られると結構食傷ぎみ。

ただ、敢えて言うなら、ラストにかかる展開がちょっとこ
じつけ気味だったかな。全盲の美少年なんて設定を今時使
うのがね。

セックスや異性(同性)に対して何を求めるのか、よく考
えることもたまには必要ってこと。
女性の内面って怖いほど複雑。


著者: 東野 圭吾
タイトル: ある閉ざされた雪の山荘で

勝手に採点 ☆☆(☆が5個最高得点)

好きな作家の一人東野氏の著作。

役者の卵達がとあるペンションで巻き込まれる殺人劇。
どこかのHPに「私ならこれをすすめる」って書いてあった
ので早速読んでみることに。

東野作品のミステリー系は謎解きが懲りすぎていて、疲れる
面があってあまり馴染めないのですが、これは以外と分かり
やすい。

犯人も途中で解明されてくるので、これに絡む人たちの人間
模様が焦点かな。

設定的には「レイクサイド」を彷彿とさせるものがあったけど、
そんなとこに隠れるか!と突っ込んでしまうような場面や、
主人公の設定がイマイチ曖昧で感情移入ができないなどの物足
りなさも。

さらに言うと殺意を抱くきっかけと幇助の動機にもう一工夫欲
しいところ。「そんなことでそこまでやるかー」的印象が拭え
ない。それも役者魂のなせる技か?

最終的にはハッピーエンドなのでそこは○。