茨城県のハーブ農場
「ハーブスマンズ」
長靴姿で颯爽と坂を駆け下りてきた農場の福山さんはまさにハーブスマンでした!
20年ほど前からこの土地(茨城県行方市)で農業を始めたという福山さんは以前はオーガニック野菜等の販売をしていたそうです。
20代のころに旅したアジア、インドやスリランカなどで出会ったハーブ、スパイスに魅了され、当時はほかに栽培している人などほとんどいなかった「ハーブ」というカテゴリーを中心に栽培することを決めたそう・・・。
今では奥さまや息子さんと一緒に有機JAS認定でハーブを中心に、葉物野菜なども育てています。
カモミール
カレンデュラ
紅花やコーンフラワーなど、乾燥させて使用するハーブティー用のハーブも育てています。
また、最近では化粧品としての需要も多いそう・・・。
まず最初に種から発芽させて苗を育てるビニールハウスを案内していただきました。
ハウス内では約20種の様々なハーブや野菜の苗を栽培。
まだ少し寒い時期をいうこともあり、下に電気で温かくするヒーターを通していました。
場所を移して奥様も交え、いろいろなお話を・・・
談話室?のような小さな建物の中は地面は土そのままで平らな場所を探さないと椅子が傾いてしまうようなところなのですが、妙に味があって落ち着くスペース。
壁には福山さんの手作りという飛び出る立体ハーブの看板が。
素晴らしい美術のセンスもお持ちなのですね!
まるで日本茶のように出していただいたのはもちろん自家製ブレンドハーブティー。
この日のブレンドはカモミール、レモンバーム、ミント。
ドライハーブなのにフレッシュな香りも残した美味しいハーブティーでした!
ハーブティーをいただきながら、これからのハーブの行く先、お料理への活用法など貴重なお話を伺い・・・。
また少し離れたところにある畑とハウスを見せていただきました。
こちらではローズマリーやパクチーなどを栽培しています。
冬の間も比較的育てやすいハーブとして、ローズマリー、パクチー、ミントは常に栽培されているそうです。
特に最近のパクチーブームの影響でパクチーは今農場で一番の主力商品なのだそうです。
私もパクチー大好きなので見学させていただきながらパクパク(笑)
また別の場所では成長したパクチーが花も咲かせていました!
繊細で可憐な花を咲かせます。
葉の形も花の咲くころになると変形して細くなります。
露地ではレモンバームやイタリアンパセリ、ミント等を栽培。
ハウス内ではアブラムシ対策として興味深い農法もされていました!
こちらはアブラムシを食べてくれるというアブラバチのポット。
小さな小さなアブラバチを放してアブラムシを撃退しているのだそう。
そしてアブラバチを耐えさせないようにおとり植物を常に栽培しておく、
「バンカープランツ」
という方法も取っているんだとか。
害虫駆除には様々な工夫が必要なんですね!
最後に収穫したハーブを乾燥している場所を見せていただきました。
日本は湿気が多いので乾燥作業はなかなか困難なもの。
この唐辛子や、肉厚のバジルなどは乾燥するのに特に時間のかかるハーブなのだそう・・・。
こちらはローリエ。少し折り曲げて香りを確かめると何とも食欲をそそる・・・(笑)
乾燥作業について・・・
天日で乾燥すれば早いのですが、そうすると香りが飛びやすいので陰干しで乾燥させるのだそうです。
なるほど、いただいたドライハーブのハーブティーの味わいが濃いのも納得。
まだまだ農場の自然の空気に浸っていたいところでしたが、帰らなければいけない時間が近づいてきました。
最後に・・・
まだ誰もハーブを専門で育てるということをしていなかった頃から何か新しいことを!ということで思考錯誤を重ねながら今まできた福山さん。
これからの農業のあり方について
「作りたいもの、欲しいものを自分たちで開拓していく時代」
という言葉が印象的で、ぐっと胸に残りました。
http://www.herbsmans.com/index.html
ハーブスマン’s農場
(Web Shopからはドライハーブやハーブティーが注文、購入できます。)