先日、養老の役作り?を兼ねて、三浦半島に湧き水を汲みに行きました。
掬い上げて飲んでみれば、「心も涼しく疲れも助かり」本当に命の水を頂いているという気がしました。
養老の前シテは良い水を飲んで元気になったお爺さん、後シテはその湧き水の背後にある山の神様、何となく湧き水と山の神様がなぜ繋がるのかと不思議に感じられますが、こういう所に来ると、その意味がよく理解できます。

生きとしいける物全ての生命の源は水であり、その水を生み出すのは正に山であり、山の持つエネルギーこそ、この世の万物を回す根源なのだと思いました。
養老の山神はその根源的エネルギーそのものなのだと思います。
ことに今回は「水波之伝」ということで、仏も神も水と波という表れの違いに過ぎず、我々ちっぽけな人間達も大自然の一部であるという巨大なテーマが語られます。
今回訪れたのはささやかな野中の泉でしたが、その背後にある小山の湛える自然のエネルギーに圧倒されました。
養老の滝を湧き出させる山神となれば想像を絶するスケールなのでしょう。
後シテが山神とのみ語られ固有の名前を持たないことが、この能の持つ心の深さを表しているのだと気づきました。









5月17日(火)、国立能楽堂大講義室にて〈三人の会 事前講座〉を行います。

6月25日(土)の会当日に使用する可能性のある能面・能装束・小道具類をお見せする他、それぞれの曲の解説や見どころなどを三人がお話し致します。もしかするとサプライズゲストが来るとか来ないとか、、

14時~と19時~の二部制にしてますので、お仕事帰りの方にもお越し頂ける時間となっております。

チケットお持ちの方は無料、チケットの無い方は2000円となります。お問い合わせ/お申し込みは下記リンクよりお願い申し上げます。

http://www.tessen.org/schedule/kikaku/20160625_sanninnokai
注)銕仙会、観世会のみの受付となります。