「健康に良い&悪い」の評価はどんどん変わる!? 何を信じるべき? | 北千住 野口ボクシングジム

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 医学や科学は日進月歩。一昔前の常識にとらわれていては、早死にや突然死のリスクも高まる。“健康情弱”から脱するには「科学に“絶対”はないと肝に銘じること」と話すのは、最新の健康情報に精通するライターの鈴木祐氏。

「これまでさんざん“カラダに悪い”と言われてきたのに、近年“名誉回復”を果たしたものはいくらでもあります。その最たる例がコレステロール。卵などは『一日1個の卵で脳卒中のリスクが12%減る』という研究データもあるほどで、かつて『食べすぎは毒』と言われていたのが、今やちょっとしたスーパーフード扱いです」

 「コーヒー」や「紫外線」もまた、名誉回復組の代表例と言える。

「コーヒーについては『一日6杯のブラックコーヒーを飲むと寿命が延びる』などの研究結果が発表されています。カフェインの代謝アップ作用や、ポリフェノールの抗酸化作用が効くようですね。紫外線も、ビタミンDを生成する作用が知られるようになり、むしろ浴びないほうががんの発生率を高めると言われるように」

 一方で、最近になってから絶賛されている“常識”は、怪しいものも多々あると鈴木氏。

「筆頭は『糖質制限ダイエット』。例えば1500キロカロリー制限ダイエットと、1500キロカロリーの一般的な食事を長期にわたって続けたとき、両者の体重の減り方には差がないという結論がすでに出ています。糖質制限ですぐに体がスッキリしたように感じるのは、単に水分が抜けるから。摂取カロリーの約70%が炭水化物なのに、糖尿病とも肥満とも無縁な民族だって世界には存在します」

 疑わしい“常識”を見抜くひとつの目安は「著者が同じ“主張”で何冊も本を出していること」ではないかと指摘する鈴木氏。

「何回も同じことを言ってるうちに、少しずつ後に引けなくなってくるんじゃないかと思うんですよ。糖質制限派の先生方も、しまいには『砂糖はコカインと一緒』なんて言い出すし……。僕自身は『パレオダイエット』の実践者ですが、あくまで『現時点でのファイナルアンサー』だと考えてます。情報とは適度な距離を保ちたいですね」

 当たり前のことだが“エビデンス”のない情報を鵜呑みにすることなかれ。ちなみに、鈴木氏が信頼を置く情報源は、国際的な医療情報サイト「コクラン共同計画」。基本的に情報は英語だが、ご参考までに……。

<「健康に悪いもの」の評価はどんどん変わっている!>

© SPA! 提供 日刊SPA!

・コレステロール ○

・紫外線 ○

・コーヒー ○

・アルコール ○

・白米 △

○=むしろ健康に良い側面も

△=特に害になるわけではない

<処方箋>

・「科学に絶対はない」を常識とせよ

・同じ主張を繰り返す著者に注意

・常に科学的な“エビデンス”を求めるべし