症例

 

顎関節の痛み 10代男児

 

左顎が来院前日に急に痛くなり、本人から「病院に行きたい」との申し出があったほど痛みが強かったそうで、親御さんとご一緒に来院されました。よくよく聞いていくと、どうやら食事中に何か強く咬んだ時に痛めた模様。しかしそんなはっきりしたものではなく、時間が経って段々と痛みが増悪してきたようです。

 

所見

 

正面から見て左顎~頬に向けてかなりハッキリした腫れがありました。熱感かなりあり、開口は出来るものの最大までは痛くて開けられない状態。開閉時に左顎関節にクリック音も聴かれました。

当然、物を噛む時に使う顎関節周りの咀嚼筋の緊張、左右差もありました。

 

しかし顎関節よりも身体所見にて姿勢の問題が顕著に診られました。体幹かなり歪んでおり、右下肢が左に比べて長く、骨盤の歪みを示唆しています。

 

よく「脚の長さが違うからダメ」というのを聞きますが、脚の長さはある程度であれば左が長い分には正常です。それは肝臓の存在により、自然と左右バランスを取って生活しているためで、左脚がある程度長いのは「正常な歪み」と言われております。なんでもかんでも揃えればいいわけではないのです。

 

しかし今回は右脚が長いので異常所見として治療ポイントにしました。

 

また、もう一つの特徴として、右肩の巻き肩が顕著に見受けられました。仰向けで寝てもらった状態でも完全に左に比べて右の肩が浮いており、肩周りの筋肉の緊張も強い状態でした。

 

主訴が顎なのになぜ姿勢なのか。

顎関節は従来重力に対してまっす開口するためのの構造をしています。それが姿勢の乱れによって少し頭が傾いた状態で開いていくと、自ずと片側の関節に負担が集中してしまいます。

更に肩周りの筋肉が姿勢によって緊張が強まることも顎に影響します。肩から顎関節のある下顎骨・側頭骨に繋がる筋肉が非常に多いからです。それらによって咀嚼筋のアンバランスがもたらされる部分もかなりあると思われます。

 

このように姿勢面が顎関節に与える影響もかなりあるので、顎関節症の治療の一環で姿勢指導をするクリニックもあります。

 

治療

 

下半身の調整

腹部の調整・この時点で右肩の浮き上がりは無くなりました。かなり下半分に引っ張られているタイプだったという事です。

肋骨の歪みを調整

頭蓋骨の歪み、特に側頭骨を調整。顎関節は繊細なのでいきなり顎関節自体を治療するのはリスクが高いと言われます。ですので下顎骨ではなく、顎に関節していて動きの少ないほうの側頭骨から治療しました

脊椎~骨盤の調整

咀嚼筋の緊張を抜く治療

患部アイシング

 

治療後は腫れが顕著に引いており、翌日までのアイシングと姿勢指導を行いました。翌週の通院でその後を聞くと、治療後翌日までは少し痛みがあったが、その後は全く痛みがなくなったとの事。ですので2回目は姿勢の調整(効果は持続していましたので、残った細かいところを調整)と顎関節の軽い調整で治療は終了。口を開閉してもらうと左顎のクリック音は多少あったので、元々の関節が左の方が少し弱いのかもしれないという旨を保護者の方に説明し、負担を減らすための姿勢調整で今後は成長期が落ち着くまで一カ月~数カ月に一度の頻度で通院予定です。

 

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