波紋を広げる”5分ルール”。


これは厚労省は何を意図しているのでしょう?





まあ、本音では


単純に「医療費削減」なんでしょうけど(笑)。




「外来管理加算」

という料金制度があります。


単純にいってしまえば、


外来にかかって再診時、


リハビリや処置をしないときに


加算されるものです。





これを、


患者さんごと、診察時間で”5分以上”

という時間を計って、


それに満たない場合は


管理加算を認めない、


という事になってしまったのです…。




>算定人数の上限(1日当たり・1週間当たり)が設けられることになり、

>毎日の算定患者の氏名・算定開始・終了時刻を記入した記録簿(日報)なども必要

>事務的作業量が増えて医師の負担が増加すると予想。



めちゃめちゃ大バカ(笑)。


だって、


患者さん毎の診察時間を


毎回記録するなんて、


ほかに何の意味もない作業です。





銀行や役所の窓口で


1人1人の時間を計ることを


考えてみたらどうでしょう?






しかも、これはほかに何も使うことの出来ない


データです。



何の意味もなく、


あまりにバカすぎて


単純な”労働強化”であり、


狂っています。





「外来管理加算」のためだけに、


ストップウォッチを持って計るような、


そのような事務仕事が


追加されるわけです。


全国の医療施設で。



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〝5分ルール〟で「医療崩壊」加速!?

更新:2008/02/21 14:37 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14637.html


 今年4月の診療報酬改定で、医師が再診の際にリハビリや処置等をしない医療(医学管理)を行った時に算定している「外来管理加算」の要件について、新たに〝5分ルール〟が導入されたことで、医療現場に波紋が広がっている。「診察・説明には5分の時間を要する」と、厚生労働省は5分という目安を設けて外来管理加算の算定要件にした。しかし、このルールに基づくと、現在より診察時間が延びて、特に200床以下の病院等では少数の医師で多くの患者に対応できなくなるうえ、算定が減る医療機関では収益が下がると見込まれる。「5分ルール導入で、地域の医療崩壊は加速する」と、導入前に早くも現場から批判が挙がっている。

開業医や勤務医 労働強化

 外来管理加算をめぐっては現在、「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術等を行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められている。この外来管理加算について、厚労相の諮問機関で診療報酬等を審議する中央社会保険医療協議会(中医協)は今年4月の改定で「診察結果を踏まえ、病状や療養上の注意点を説明し、その要点を診療録に記載するなどの診察・説明には5分の時間を要する」などと、5分ルールを設定することにした。

 新たなルールに対して、東京都内の開業医らは「時間要件を満たして診療時間内に診察を終えようとすれば、一日に診察する患者を削減せざるを得なくなる」と指摘。そうなった場合、


病院を受診する患者が増えて病院勤務医の労働強化につながる

▽患者を減らした開業医は収入が低下し、経営悪化によって倒産しかねない

▽時間要件を満たして、すべての患者を診察しようとすれば診察時間を大幅に延ばさざるを得なくなり、(病院勤務医に加えて)開業医が疲弊し、その診療所に勤務する看護師の労働強化になる


-などと危惧している。

2千万円超の減収予想も

このような問題点は、診療所(開業医)に加えて200床以下の公立病院に与える影響が大きいとして、青森県保険医協会が緊急アンケートを実施。県内の200床以下の公的病院18病院のうち11病院が回答した。

 5分ルールについては、11病院のすべてが「反対」と回答。5病院が時間要件の導入後も外来管理加算を算定できる割合は10%未満に過ぎないと答えた。医療崩壊に関しては、「加速する」が7病院に上り、「加速しない」はゼロだった(残りの4病院は「分からない」と回答)。

 また、8病院が1千万円を超える減収を予想し、年間2千万円を超えると答えた病院もあった。

 さらに、現時点では外来管理加算の算定可能割合を10%以上と見込んでいるものの、その割合が10%程度に止まった場合には、減収予測が年間約4千万円になる病院もある。

 このほか、算定人数の上限(1日当たり・1週間当たり)が設けられることになり、毎日の算定患者の氏名・算定開始・終了時刻を記入した記録簿(日報)なども必要になると考えられ、事務的作業量が増えて医師の負担が増加すると予想。同協会は「5分ルールの導入で減収・負担増となり、地域の医療崩壊は加速する。診療報酬改定は、地域医療の現場の声を聞きながら進めるべき」と訴えている。

 東京都内の開業医らも「診療の場においては内科や小児科でも、例えば、インフルエンザや感染性胃腸炎の流行シーズンでは一律に5分の指導をしなくてもパンフレット等を渡し、迅速キットで正確な診断をすることなどで、5分以内でも十分な外来管理となる実例が多い。その方が他の患者への感染を防ぐ観点からも望ましい」と指摘。皮膚科や整形外科の場合にも触れ「多くの患者が受診するため、表面上は1人5分未満となっても、医師以外のスタッフによるケアを受けるため、実質、1人5分以上となる科もある。時間で評価をするのは不合理」と強調している。

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>5分ルールについては、11病院のすべてが「反対」と回答。

医療崩壊に関しては、「加速する」が7病院に上り


医師が足りない、


看護師が足りない、


と言っているのに


厚労省は、


「4月からは、ストップウォッチで


各患者さんの診察時間を計れ!


そうでないと、医療費減額だ!!」


なんて言われているのです。




5分間ルールを採用すると、


当然1時間(60分)に12人以上は


診れなくなります(外来管理加算は算定できない、という意味で)。





1時間 12人だから、


3時間 36人 (例えば、9:00-12:00)


6時間 72人 (例えば、9:00-12:00、13:30-16:30)



とくに地方病院で、


激混みの外来はどうするんでしょうね?


午前中で再来は36人限定外来です(笑)。






加算を算定せず安く診るか、


さらに長時間をかけて


同じ数の患者さんを診るか。




どちらに転んでも、


「医師はさらに働け。


金は出さない。


労働単価を安くしろ」


と言っているのです。






どう思いますか?


この”5分ルール、ストップウォッチ外来”?





医療崩壊を助長し、


さらに地域医療の崩壊を


決定付けるような


施策ではないでしょうか?