ネット上での名作を再掲させてもらいます。




勤務医はパンダ 悲しい創作童話「パンダと白熊」

http://ameblo.jp/med/entry-10018913157.html


第九話は

大学病院での惨状

です。


--------------------------------



「パンダと白熊」第九話
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161464893/113-114

113 :卵の名無しさん :2006/10/22(日) 20:32:14 ID:W2YJo6ul0

絶滅寸前のパンダにも、たまに子供が産まれます。

とはいえ、白熊になったり、動物園から逃げたり、

死亡するパンダの数の数分の一しか産まれて来ないのでパンダは減る一方です。

その貴重なパンダの赤ちゃんですが、ヨチヨチ歩けるようになると、

大好きなお母さんから離れて大学病院という名前の動物園に収容されました。

動物園の門をくぐると「お前達にはこれから過酷な生活が待っている。そのために鍛え上げてやるから覚悟しな!!」

と「大学看護師」というバッジをつけた飼育員がパンダの赤ちゃんにムチを打ちました。

「ひゃー、いたいよう。何も悪くないのにどうしてたたかれるの?」パンダの赤ちゃんは泣きました。



114 :卵の名無しさん :2006/10/22(日) 20:35:21 ID:W2YJo6ul0

それからパンダの赤ちゃんの地獄の日々が始まりました。

小屋にも帰れず、大好きな水浴びもできず、睡眠も取れない日々、

餌はほとんどなく、やせ細るばかりなのに、少しでも 腰を下ろすと

動かずに机に座って下らない書き物ばかりしている飼育員からムチが飛びます。

「そのうちもっと楽な動物園に行くんでしょ、だから私達が厳しく鍛えてやってるのよ!」

「これぐらいでくじけてんじゃないわよ」

罵声を浴びながらパンダの赤ちゃんは必死で働きます。

体の弱い赤ちゃんが死んでしまいました。

飼育員は「ケッ弱弱しい奴だ、使い物にならない、

どうせこんなパンダはろくな芸を覚えないから死んだほうがいいのだ」

と吐き捨て、パンダの赤ちゃんの死骸はゴミ箱へ放り投 げられました。

それを見ていた他の赤ちゃんパンダが

「僕もああなっちゃうのが」とブルブル震えました。

その時、檻の外から懐かしい声が、あっお母さんだ

「おかあさーん、会いたかったよう。

お母さん、あれ、模様が無くなっている、どうしたの?」

「お母さんもパンダであることに耐えられず、白熊になったの。もう限界だったわ。

白熊になって、寝ることができるようになって、ようやく歩けるようになったの。

それで心配で心配であなたのことを見に来たのよ。」

親子パンダは抱き合っておんおんと泣き続けました。

「ねえ、坊や、今からお母さんが白く毛を染めてあげるから、

一緒に白熊の檻へにげましょう。

そしてこの動物園は駄目、全ての動物が虐待されているの。

もっと優しい飼育員のいる園へ逃げましょう。」

こうして親子パンダは白熊親子となって他の動物園で幸せに過ごしました。

その酷い動物園は動物が逃げ出して閉園したそうです。



--------------------------------


本当に、ひどいいじめにあいました。


わたしも。


以下は個人的な話の追加です。







本当に閉園すればいいのでしょうけど、


いまだにひどい動物園は


新しい子供が半分に減っても


やっています。






半分の子は逃げ出しましたが、


新しい子供が半分になって、


ますます狂った状況になっています。






使った道具の管理や整理、請求、修理までやらされます。


「こんなこと、他のサーカスじゃ絶対パンダはやらないよ!」


でも、


「私たちは、偉いのよ。1日に3交代するんだから。


もう私たちは帰ります。


お前たちは1日中、交代なしに働きなさい!」

赤ちゃんパンダは、もう死ぬしかありませんでした。





赤ちゃんパンダがもう何年も生れていない所でも


いまだに同じことが続いています。


本当に少ないパンダにも、ムチ打つ日が続きます。





村長さんは「機械にたとえる」のが好きでした。


「パンダは働く機械なんだから。


あ、機械なんて言っちゃってごめんなさいね。



機械にたとえると


サーカスの数が減ったので


パンダも減って当然です。



機械にたとえると


ねっとわーく化と効率化が必要です。



過労死はパンダの責任。


祝日もいりません。」





赤ちゃんパンダは、薄れ行く意識の中で考えました。


「どれだけ頑張って仕事をしたら


効率化が出来るんだろう…?」




またひとつ、パンダが星になりました。