AmebaGG NEWS

2006-11-26 00:29:47

0.00025%の恐怖 造影剤副作用死

テーマ:医療崩壊

CTおよびMRIを多くの医師は日常診療で

使っているのではないでしょうか?



ちょっと論文が目に入りましたので

取り上げてみます。



あわせて

平成8年 高松高裁の

TEN アレビアチン事件

を取り上げたいと思います。






-------------------------

非イオン性ヨード造影剤および

ガドリニウム造影剤の

重症副作用および死亡例の頻度調査


日本医放会誌 65巻 3号 300-301




抄録


非イオン性ヨード造影剤およびガドリニウム造影剤の重症副作用および死亡例の頻度を調査した。


非イオン性血管内投与造影剤による重度副作用の頻度は、2.5万例に1例、死亡例は40万例に1例であり、従来の報告頻度より低頻度であった。


また、ガドリニウム造影剤による重度副作用の頻度は約1.9万例に1例、死亡例は約83万例に1例であった。


-------------------------


タイトルでググると論文も

PDFで見れるかも知れません。




非イオン性造影剤


重度副作用症例 0.004%   =  25,000例に1例

死亡例       0.00025% = 400,000例に1例



ごくわずかではありますが

確実に死亡例がいる

という事ですね。



さて、ここで

恐ろしい論文があります。


ググってもPDFなどは見つかりませんでしたが。

-------------------------


今の造影検査は本当に大丈夫か

-医療過誤訴訟事例をもとに-


日本放射線技師会雑誌

2003.3

第50巻 3号 200-209


事例5


高知高裁 平成8年2月


昭和63年、女性Eは某医大病院にて検査の結果、前頭部の髄膜腫と診断され、摘出手術を受けた。Eは約20年前の手術時に薬剤によるものと思われる皮疹が出たことを述べていたが原因約は不明であった。手術後の経過は良好であり、退院時、医師は抗痙攣剤としてアレビアチン、フェノバール、抗痙攣剤の吸収促進のためにシナール、便秘薬としてラキサトールを処方し、「変わったことがあれば照会先の病院ですぐ診てもらってください。」と指示した。


退院後、Eは全身に掻痒感を伴う発疹が出現し、近医および医大病院の医師はアレビアチンによる副作用と考え、入院時には服用を中止するも次第に症状が悪化し、中毒性表皮融解壊死症(TEN)により死亡した


被告(病院)の主張

前略

本件薬剤によるTEN発症は極めてまれであり、一般的にも薬剤を投与しTENを発症する確率は約0.0022%ときわめて低く、重大な結果が蓋然性をもって予測されないことから説明義務はない。当時の臨床医学の実践における水準では、一般に医師は「何かあればいらっしゃい。」と言って指導していた。


判決

賠償金110万円


裁判所の判断

本件TENの原因は原判決のとおりであり、入院中のアレビアチン、フェノバールの東薬に注意義務違反を認めるのは困難である。しかし、Eの退院に際しては、医師の観察が及ばないところで服薬することになるのであるから、その副作用の結果が重大であれば、発症の可能性が極めて少ない場合であっても、「何かあればいらっしゃい」という一般的な注意ではなく、服薬中どのような場合に医師の診察を受けるべきか患者自身で判断できるように、具体的な情報を提供し、説明指導すべき情報提供義務があるが、これを怠った過失が認められる。


-------------------------



TENの起こる確率は      約0.0022%

→具体的な情報を提供し説明指導しなくてはいけない。


CT造影剤の重度副作用症例  0.004%

→?


この2つの事実を重ね合わせると、

CTやMRIの造影剤検査で

何かトラブルがあった場合は、

かなり医療側に不利である可能性が高いと考えます。



1986~2002年までの約17年間

死亡症例が実数で、


非イオン性ヨード造影剤で185例
ガドリニウム造影剤で11例

(ただし因果関係がはっきりしない症例も含む)



これだけいらっしゃるのです。

みなさん

ご注意下さい。

コメント

[コメントをする]

1 ■無題

約0.0022%・・・これは・・・そもそも日本でこんな確率が出るくらい造影検査をやっているんですか?

2 ■最近は患者さんを脅しまくっています。

 もう医療崩壊は秒読み段階ではないか、と思いつつ毎日過ごしていますがいかがお過ごしでしょうか。
 造影剤に限らず、投薬する場合は、「副作用のない薬は無いですよ」「薬は何が起こってもおかしくないですよ」というようにしています。最近は手術前のインフォームドコンセントを行う際にも、「どんな小さい手術でも命にかかわることはあり得ます」と半ば脅しぎみにお話をするので、神経質な方には、「そんな話をされると怖くて受けたくなくなりますよ」とまでいわれます。でも、言わずに何かあるよりは、何倍もいいと思っていますので、続けています。
>造影剤に関しては、「何かあればいらっしゃい」という一般的な注意ではなく、
>服薬中どのような場合に医師の診察を受けるべきか患者自身で判断できるように、
>具体的な情報を提供し、説明指導すべき情報提供義務があるが、
>これを怠った過失が認められる。
 確率がどんなに低くとも、上記のように、~することを怠ったと求められる文を見ることはもう慣れっこになってしまった感がありますが、やはりこれは、添付文書並の副作用の一覧を薬剤ごとに作成し、「こんな副作用が起こり得ますが、それでもあなたは飲みますか?注射しますか?貼りますか?ぬりますか?」くらいの同意書を各メーカーで作成してもらって、薬剤師にはその都度すべて説明してもらうとしますか。で、「んなもんわかんね」といわれたら、薬は渡さないと。そうだ、そうしましょう。

3 ■そうだ!そうだ!

上の方のおっしゃるとうりだ!そうだ!そうだ!本当にそうすべきだ!!(#`ε´#)

4 ■こんにちは

怖がられるくらいの説明するのが、最善かと思いますね。実際なにか起きるとこの事例のように怖いことになるわけだし・・・。
でもいちいち怖がられて「そんなのイヤだ!」って言われると、診療がつかえてしまうのでそれはそれで困りそうですよね・・・。難しいです。事細かく説明して、怖がっても必要なことを納得させて…ということができる余裕があればよいのですが。

5 ■ゼロリスク願望を助長する判決

0.0022%の確率で起こりうることまで説明しなければならないのであれば、説明すべき事象が数百通りに及びそうですね。
この裁判官は、副作用の確率が0.0022%であろうが、もっと小さい値であろうが、賠償命令を出したことでしょう。
この裁判官から勝訴を勝ち取れるようにインフォームドコンセントをするには、【1例でも副作用が報告されているなら、具体的な情報を提供し、説明指導する】必要があるでしょう。このような煩雑な仕事を医療機関が行うことを、私は決して望みませんが、件の裁判官氏がやれと言っているのです。
 
「私はベイズの定理を理解しています。ゼロリスクは現実的なコストで実現できるものでないことを理解しています。だから私への医療は防衛的である必要はありません。」という意思表示カードでも自作して、万一のときの為に携帯したほうがいいのかな と思うことがしばしばあります。もっとも、法的に意思表示カードと認めてはもらえないんでしょうけどね。

6 ■復讐を考えています

はじめまして。いつも、興味深く拝読させて頂いております。

この判事は勿論のこと、最近は世間というものが心底イヤになりました。自らを反省することなく、聞きかじった程度の正義感や倫理観を振りかざし、迫ってくる世人に何か復讐をしたいと思うようになりました。

しかし、在日医師REDではありませんが、法に触れるようなやり方では、相手の思うつぼなので、業腹です。

そこで、考えたこととしては、自分がこれまで身につけて来た様々な専門知を極力世の中に還元しないという方法の復讐を考えました。

別にQOMLを求めるというのではなく(結果としてはそうなりますが)、だんまり方サボタージュが可能な位置に自らを置き、医療崩壊を高みの見物したいと思います。

7 ■今度

今度自分のブログで、書こうと思っていたんですがね。
手術は当然として、全ての検査などにも、全部同意書じゃなくって、契約書を作成させるしかないんじゃないですかね。

わかりやすいのは、保険の契約書みたいなものです。

ものすごーく細かい字で、誰も読めないような字でもよいから、起こりうる全ての合併症について、頻度と詳細な説明を医学の専門用語でこれでもかって位書いて。
それら全ての可能性を承知して、リスクも承知ですので、手術や検査を受けますってやつっす。

もうそれしかないでしょう。

8 ■>timestop24 さん

コメントありがとうございます!

そうなんですね。この論文では、報告されただけでも17年間でCT用の造影剤で9129万本の造影剤が出荷され、推定でも7303万本が実際に使用されているとしています。

ですから、十分に数字が出せるデータだと思います。

これからもよろしくお願いいたします!!

9 ■>mosriteowner さん

コメントありがとうございます!

私も手術のときは、かなり脅しております。あと、セカンドオピニオンのことは徹底的に言っております。

「もちろん、大半の人はこのようなことはありませんが、手術は人の体を傷つけるものですから、予想がつかないことがあります」

「十分に御納得されて、もしもほかの病院でお話を聞きたいときは、いつでも言ってください。お手紙も書きますし、データ全部お貸しします」

地方で唯一の基幹病院で、私がトップですから、9割以上の方には納得してもらっていますが、やはり5-10%の方には遠方の大学病院やほかの病院へ行かれます。

きれいに送り出してあげて、家族も含め、お互い納得していただいた方だけ手術するよう心がけています。

これからもよろしくお願いいたします!!

10 ■>kintsuma31 さん

いつもコメントありがとうございます!

そうなんですよね。いっそ、分厚い取扱説明書のようなものを1週間前に渡して、「これ読んで、1週間後に、納得のいかないところだけお話します」と、してみたいものです。

これからもよろしくお願いいたします!!

11 ■>aonisai さん

コメントありがとうございます!

私は診察がつかえてもいいので、納得してもらいます。「ダメなら、本当にどこでも紹介しますよ。データでもお手紙でも何でもお出ししますから」と言っています。

無理やりやるのは、結局後々のトラブルの元だと思います。ちゃんとフォローした上で、去るもの追わず、患者離れも良くなるよう心がけています。

これからもよろしくお願いいたします!!

12 ■>脱福者@医師じゃないですさん

コメントありがとうございます!

ある一定確率の不幸をどこまで納得していただくか。本当に難しいものです。

車の販売のときに、ありとあらゆる交通事故の話をしてからでないと車を販売できないようなものです。販売に何時間かかるでしょう?

判決を実際に適応するには、やはり「取扱説明書」を渡して、納得したひとだけ治療する、という事になっちゃうんでしょうか。

これからもよろしくお願いいたします!!

13 ■>Dirlewanger さん

コメントありがとうございます!

きっと、いにしえの中国での聖人、賢人が世を捨てる状態ですね。医師も、多くがあまりにひどい状況からすぐにでも逃げられる算段を付け始めています。

「逃散」という言葉が、定着するのに時間がかからなかったように、Dirlewanger さんのような方は、潜在的に増えている気がします。ただ、どこに逃げ隠れる「竹林」があるのでしょう。現代はネット上かもしれません。

これからもよろしくお願いいたします!!

14 ■>Dr. I さん

いつも大変お世話になっております!!
ブログいつも拝見させてもらっています。

そうでしょうね。
わたしも、いくつかの疾患で作ってみました。添付文章も入れて、合併症の論文も引用して。

でも、これを読むのも医学知識が必要なんですよね。理解は出来ないと思います。

一般人が理解できないほどあまりに進んだ高度医療と、十分な患者理解の溝を埋める作業は本当に大変です。

これからもよろしくお願いいたします!!

15 ■お詫び

m3の造影剤死亡事故のスレッドで、このページを、無断で引用させていただいたのですが、そのさい、Dr.I先生と、中間管理職先生を勘違いしておりました。m3でも訂正させていただきました。無断での引用と重ね重ね申し訳ありませんでした。

16 ■>ニックネーム選択さん

御丁寧に御連絡ありがとうございます!

御高名なDr.I先生と取り間違えられただけで光栄です。うふふ。

当方は全然気にしておりませんし、ご紹介いただきまして光栄です。

これからもよろしくお願いいたします!!

コメント投稿

一緒にプレゼントも贈ろう!

Amebaおすすめキーワード

    powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト