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約4年間の休眠から復帰するための私的小ネタ集: clinical pearls. + 旅の記録


テーマ:
・甲状腺癌の続きです。

 ・小児、青年のチェルノブイリ事故後の被ばくによる甲状腺がんのリスクの増加は明らかであったが、成人における被ばくによるリスクの増加はまだ明らかとなっていない。
 ・汚染地域に住む成人甲状腺癌のリスクと被ばく量との関連を調べた報告では、明らかな線量とリスクの関連は認めなかった。
Thyroid cancer incidence among adolescents and adults in the Bryansk region of Russia following the Chernobyl accident.
Health Phys. 2003, 84: 46–60
 ・2056年までに予想される被ばく関連の甲状腺癌の発生数、死亡数を示す。

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・その他の悪性疾患

1) 悪性新生物(癌、白血病等の悪性疾患)全体

広島、長崎の原爆後には、
・白血病等の血液腫瘍は5年以内。
・甲状腺癌は10年以内。
・乳癌、肺がんは20年以内。
・胃がん、皮膚癌、直腸癌は30年以内。
に現れた。

一番汚染のひどかったベラルーシについて述べる。

 ・ベラルーシでは1990-2000年の癌罹患率が40%増加した。
 ・この増加は最も汚染の強かったGomel Provinceで52%と最も高かく、汚染の少なかったBrestとMogilev Provincesで33,32%の増加であった。
 ・被ばくした両親から生まれた10-14歳の女児において1993年から2003年の間に悪性新生物または良性新生物の罹患率の上昇を認めた。
 ・1987年から1999年の間でベラルーシでは26000例の被ばく関連の悪性新生物を認め、相対危険度は3-13/シーベルトであった。
 ・原発清掃員における癌罹患率は1993年から2003年の間に急激に増加し、1986年5-6月に従事した作業員は1986年6-12月に従事した作業員より罹患率が高かった。
 ・1990年から2004年の間で、新規癌の診断が0.26から0.38%(46%)に増加、Gomel Provinceでは0.25から0.42%へ増加した。

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・汚染地域の癌罹患率の上昇を認める。

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・清掃員における癌罹患率の上昇を認める。

2) 血液悪性疾患(白血病、リンパ腫等)

・ベラルーシについて述べる。

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 ・急性白血病、慢性白血病、ホジキン病は事故後最初の5年が最も高い発生率を示した。
 ・非ホジキン性リンパ腫、骨髄異形成症候群は事故後10年で最も高い発生率を示した。
 ・血液悪性腫瘍全体の発生率は事故後著明に増加した。

・ウクライナについて述べる。
 ・事故後10-14年後に汚染地域での小児の急性白血病が増加した。
 ・1986年における汚染地域において生まれた小児(すなわち胎児被ばくをした小児を含む)は、汚染が少ない地域の小児に比べ、リスク比が白血病全体で2.7、急性リンパ芽球性白血病で3.4と増加した。
 ・急性リンパが急性白血病は男児に多く認め、罹患率は汚染地域において非汚染地域に比し3倍高かった。
 ・1986年-87年に生まれ急性白血病を発症した小児は、急性骨髄球性白血病が相対的に多かった(21.2-25.3%)。
 ・血液悪性腫瘍の発生は小児においては事故後5年が多く、清掃員においては事故後4-11年で最大であった。
 ・事故後15年で清掃員で優位に白血病患者の増加が認められた。
 ・清掃員において多発性骨髄腫の発生を一般人口に比し約2倍認めた。
 ・2056年までに予想される白血病発生数と死亡数を示す。

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3) その他の固形がん
・甲状腺癌以外の固形がん発生リスクについてはチェルノブイリ事故後の被ばくとの関連は薄い。
・55000人以上のロシアの清掃員でのコホート研究、ロシアのKalugaにおける汚染地域の住民の間では血液悪性腫瘍を除くがんの増加は認めなかった。
・ベラルーシにおいて1990年から2003年において、乳癌罹患率はCs-137の汚染が185-555kBq/m2(18.5-55万)の地域で185kBq/m2の地域に比し有意に高かった。下図。

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・またベラルーシにおいて乳がん発生数は1986年が1745例に対し、1999年には2322例に増加した。2002年には45-49歳における乳癌罹患率が1982年に比し2倍に増加した。
・重度に汚染されたGomel Provinceでは消化管腫瘍、乳癌、膀胱癌、腎癌、肺がんの増加を認め汚染の程度との関連を認めた。
・将来の癌発生数、死亡数の予測を示す。
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Cs-137, Sr-90, Pu-241, Am-241, Cl-36, Tc-99 から放射線の放出は続いており、癌発生は増える可能性がある。
Cs: セシウム、Sr: ストロンチウム、Pu: プルトニウム、Cl: 塩素、Tc: テクネチウム


チェルノブイリ事故後の癌発生は現在も続いていますし、被ばくもまだ続いています。

福島原発事故も規模は違いますが、放射性核種の放出により長期の被ばく、環境への影響が考えられます。

従ってI-131の汚染の程度、Cs汚染の程度のマップを時々刻々と作成し、それに基づいた公衆衛生対策が必要と思われます。

癌リスクの増大は事故後非常に長く続きますので、被ばくされた方のモニタリング、癌の早期発見が重要になります。特に若年者に対する特別な対応が必要と思われます。
このような対策への費用は原発に投じたお金を考えれば小さなものだと思います。

またチェルノブイリと異なる点として、海洋汚染が生じているので海洋生物の放射線物質の濃縮等のデータをきちんと取りそれを明らかにしてほしいと思います。
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