まき散歩

一歩踏み出せば冒険が始まるらしい


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今回は、ちょっとお恥ずかしい失敗談です。

 

生活保護で独居高齢・認知症の方、

当然に夏場を在宅で過ごすにあたっては脱水を始めとして

様々なリスクがあります。

 

そこで、いわゆる『30日超えショート』のケアプランを作成しました。

 

で、月末。

 

いつものように福祉事務所へ次月の予定を送ったら、

担当のワーカーさんから電話がきた。

 

「この利用者さん、入所が1ヶ月超えると

生活保護外れちゃうかもしれないですよ~?」

 

えっ?何で!?

 

「短期入所が1ヶ月を超えた場合、

基本生活費の考え方が変わってきてしまうんです・・・」

 

う~ん、それは全く知らなかった(汗)

 

という訳で、ミスしたなら

勉強して同じ失敗を繰り返さないようにするしかないよね。

まずは『生活保護手帳』を開いて、根拠を確認。

 

 

第7 最低生活費の認定

 

2 経常的一般生活費

 

(短期入所生活介護又は短期入所療養介護を利用する場合の

基準生活費の算定)

 

問(第7の66)

 

居宅から1ヶ月を超えて短期入所生活介護又は短期入所療養介護

(以下、この問において「短期入所」という。)を利用する場合には、

 

利用開始日の属する月の翌月(利用開始日が月の初日である場合

は当該月)から、

 

介護施設入所者に適用される介護施設入所者基本生活費

及び加算に食費として支払うべき額を加えた額を算定すること。

 

(引用以上)

 

 

うわあ、本当だあ。

 

でも、

「具体的にどういう計算で保護が外れるの?」

というのがピンと来なかった(具体的にイメージ出来なかった)

ので、実際に計算をしてみました。

 

保護費の計算方法は細かく決まっていて、

厚生省告示で以下のように定められてしまっています。

 

今回は特養(短期入所生活介護)想定なので・・・

 

介護施設入所者基本生活費

 

基準額 9,730円

 

実際は、これに介護施設入所者加算

(加算額は9,730円までとする)がつくので、

 

9,730円 + 9,730円 = 19,460円

 

つまり、特養に入居する被保護者さんは

月額19,460円以内で生活しなさいってことです。

 

一瞬、「無理でしょそれ?」と思ったけれど、

食費・医療費・介護費は別計算なので「在宅よりは何とかなりそう」

な数字であることに気づく。

 

(こういったケースを在宅介護で支えようとすると、

保護費のやりくりは本当に大変です・・・)

 

続いて、介護扶助の部分。

 

まず、食費。

保護が外れるかどうかの計算は第1段階で計算するので、

 

300円 × 31日 = 9,300円

 

介護サービス利用料金の部分には

『第1段階の利用者負担上限』が適用されるので、

 

15,000円 (月額)

 

最後に、医療扶助の部分。

これは直近3ヶ月の間の平均額で考えるようです。

後期高齢者医療の『高額療養費』を想定する必要があるのかは、

確認し忘れました。

 

ということで、

 

19,460円+9,300円+15,000円+直近3ヶ月の平均医療費

 

の合計額よりも、もらっている年金額のほうが上になると

「保護の必要がないから生活保護停止しますね」ということに

なってしまう・・・

 

ということのようです。※数字は当時のものです

 

そう、実はこのケースの被保護者さんも

低額ながら年金の支給を受けており、その額が

この計算額を超えていました。

 

 

でも、夏場1ヶ月だけの話なんだから、

「施設に入っている間は保護を外して自宅に戻ったら保護再開」

なんてややこしいことはせず、

『保護費の返還』で処理できませんか・・・?

 

って、福祉事務所と交渉したけど残念ながらダメ。

 

結局、何とか介護サービスのほうを調整して、

「30日超えショート」を利用しないで事なきを得ましたが・・・

 

 

これで「めでたしめでたし」とならないのが、

『まき散歩』クオリティ(苦笑)

 

このケース、

主治医も「施設入所が必要」と判断しているので、

いずれ特養に入所した場合どうなるのか?

シミュレートしてみます。

 

特養に入所すると、保護が外される。

 

が、この被保護者さんは土地と家屋を所有していて、

そこに住んでいる。

 

つまり、被保護者でなくなることで固定資産税がかかる上、

福祉軽減のネックにもなる。

 

福祉軽減の対象者は、

「日常生活に供する資産以外に活用できる資産がないこと」

が条件なので市町村の判断次第では活用出来ない。

 

生活(やりくり)は、今以上にぎりぎりになる。

 

生活保護を受けているのなら

土地・家屋は無条件で処分させろ!と主張する人もいますが、

保護や生活再建上のメリットがある場合などには

所有を認めたほうが有益なんです。

(本人にとっても、社会にとっても)

 

でもね、このケースは・・・

 

独居である本人が施設入所してしまえば、

誰も住む人がいなくて空き家&相続財産になってしまう。

 

本人が住んでいる場合なら

「処分しない」ことが利益になっているのだけど、

 

誰も住まないのなら売却なり、

リバースモーゲージを活用するなり、

相続人である別居の家族にお金を工面してもらうなり

する方が筋が通る。

 

じゃあ、売却するには?

 

本人は相応の認知症だから、

土地・家屋を処分するには成年後見制度の活用が必要。

 

が、この人の別居の家族はと言えば、

自己破産をしていて後見人にはなれない人だったり、

リバースモーゲージの活用を承知してくれない人だったりと

色々なことが難しい。

 

リバースモーゲージの活用については、

「相続人に承諾を求める」って条件は確か『努力義務』だったはず

なんだけど、貸す側が

 

「相続人が承知しないとダメ」

 

って言ってるから無理。

 

家族以外の第三者後見に活路を求めれば、後見人が

裁判所に許可を求めて土地家屋を処分出来る可能性もある。

そうすれば、その資金で施設に入所している本人の生活も

きっと豊かになるだろう。

 

となると、これが

いちばんいい方法になりそうな気がする。

 

が、

 

裁判所が土地・家屋の処分を認めない可能性も無きにしも非ずで

(そもそも実際に買い手がつくの?という話にもなる訳で)

 

そうなってしまう可能性を考えると

後見人に手を上げる第三者がいるだろうか?

 

お金が作れなければ後見業務(生活費のやりくり)に苦労する

だけでなく、後見業務に対する『報酬』の額も低くなる。

 

「難しいケース」を微々たる報酬額で引き受けることになるため、

「引き受け手が見つからない」のが現状なのです。

 

※ 後見の報酬を助成している市町村もあります。

 

けれど、少なくとも、

いちばん最後の方法は道を探ってみる価値がある気がしてきた。

 

ちょっと、色々と考えてみよう。

 

小規模多機能にお任せするのも手ですが、

福祉用具を借りているため、今の介護度では限度額を

オーバーしてしまいます。

 

でも、もう少し介護度が上がった時には

いい選択肢になりそうです。

 

 

【 目次 】 支援事例集左矢印

 

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今回の利用者さんは、

高齢独居で相応の認知症の方。

 

自宅にて

腰痛で動けなくなっているところをヘルパーさんが発見、

緊急で短期入所に繋げるという事態に。

 

しかし、腰痛の改善が思わしくない。

 

ということで、

Drにお願いをして入院精査をさせて頂く流れに。

 

後で聞いて知ったのですが、

ベッド状況が厳しい中でかなり無理を聞いてもらったようです。

頭が上がりません。

 

で、服用開始となったのが『リリカ』というお薬。

 

その後、順調に回復され、

退院して短期入所に戻ることは出来たけどいつまでもは居られない。

特に冬季はお部屋の予約状況が厳しい地域なので、

短期入所はあと1週間余しか確保出来ていない。

 

かといって今のまま在宅に戻せるという状態像でもない。

 

ということで、サービスと自宅環境の調整のため

急ぎ担当者会議を召集。

 

 

「よくなってひょいひょい歩いているよ」

 

という情報を頂いていたので

それを前提とした環境調整を考えていたのだけど、

会議の席で

 

「福祉用具の導入のみではなく、

寝室の変更とか根本的な環境設定が必要」との指摘を受けた。

 

いや、言われてみれば確かにその通り。

 

 

ところが、早速

その環境設定に向けての『段取り』の話を始めたら

これが話が全く噛み合わない。

 

マネジメントの手順として、

なかなか連絡がつかない親族(キーパーソン)の許可なしに

勝手に家の中を変える訳にはいかない。

 

そもそも、生活保護の人なので

住宅改修の手続きを数日で完了させるのは無理。

 

・・・という状況を説明した上で、

 

『リスクマネジメント』として、

対策が間に合わない場合の応急策について意見を求めているのに、

「この環境設定(ゴール)が必要でしょ!」

という意見しか返ってこないのだ。

 

医療と介護の連携で、

時々見受けられてしまう場面です。

 

こういう場合、

下手に話を続けても「言い訳をしている」ようにしか

思ってもらえないことが多い。

 

そのゴールが必要なのはわかってるし、

よい提案をしてもらえて良かったとこちらが思っていたとしても。

 

やむを得ず、この場は会議を〆させてもらうことにした。

 

こういう展開の時には、

「逃げてるのとちゃうで!」というのを実際の行動で示すしかない

っていうのを経験上わかっているから。

 

 

そんな訳で、会議終了後。

 

まずは普段なかなか連絡がつかない親族に、

危機感を与えつつ&連絡を取ってもらえればメリットがあります!

という内容で伝言を残してみたところ

早速に電話が返ってきた。

(普段は電話が繋がらない上に折り返しもない)

 

これで最大の課題がクリア出来たので、

この先は通常の段取りを『超』早送りで行なえばいいだけ。

 

既に夜ということもあり、

福祉用具業者に連絡してアポを取って終了とした。

猶予は、あと数日しかない。

 

そして、翌日以降。

 

福祉用具業者と自宅を訪問し、

環境設定の案を作る。

 

ヘルパーさんと医療スタッフに案を提示、

意見をもらう。

 

文にするとこれだけだけど、

もらった意見をもとに修正した案を関係事業所に投げかけ、

キャッチボールで「すり合わせ」をするので

時間は刻一刻と過ぎていく。

 

最終案については、親族の許可だってもらわないといけない。

ここでも何とか連絡がついた。

 

住宅改修の着工は、

福祉事務所からの許可をもらう都合で数日では無理。

 

短期入所先に事情を話して、

キャンセル待ち(短期入所期間延長)のお願いをしておいた。

 

福祉用具の搬入当日は、

本人に立ち会ってもらったとしてもそのことを忘れてしまうので

証人として親族に立ち会ってもらうことにした。

 

もちろん本人にも立ち会ってもらうので、

自宅生活を最も把握しているヘルパーさんに介護保険外で

支援をお願いして短期入所先からの外出も手配した

 

で、みんなで間取り変更!

 

住宅改修のスタッフにも同席してもらい、

改修の打ち合わせを併行。

 

今から振り返ると、

よく時間の調整が出来たよなあ・・・

 

本当に、運が良かった。

 

運がいいと言えば、この後、

短期入所のキャンセルが出て入所期間を延長できたおかげで

その後の住宅改修はかなりの余裕を持って行なえた。

 

ということで、

自宅に戻るまでに何とかサービスの調整も済み、

とりあえずは、めでたし、めでたし。

 

 

と、思っていたら。

 

自宅に戻ってしばらく経って、

新しい認知症状が出て本当に気をもんだ。

 

利用者さんのことが夢に出た、

それくらい色々と悩んだけれども「せん妄」だったようで

症状はやがて改善。

 

よかった。

 

その後も、夕方の発熱から

病院外来受診(移送)の手配となり、

点滴終了後の夜に急遽短期入所(!)をお願いすることになったり。

 

それでも各事業所さんには臨機応変に対応をして頂けて、

こんな事業所さん達を私は他に知らない。

 

(この上なく、心からありがたい)

 

だから、

例えどんなに厳しい目標だろうと、

タイトで綱渡りなスケジュールになろうと、

せめてこうしたマネジメントの部分で頑張らないと

恩の返しようがないよね。

 

 

そして。

 

独居生活が限界に近づいている中で、

何があっても在宅で最期を迎えるのが本人の幸せなのか、

望む最期でなかったとしても施設入所で安全を確保すべきなのか。

 

医療・介護スタッフの見解もそれぞれ異なる中で、

認知症である本人の「リスクある自己決定」は

どこまで尊重されるべきか・・・

 

『哲学的問題』には「正答」がないのが困りもの、

それゆえケアマネとしての悩みは今日も尽きることはなくて。

 

この利用者さん、お祭り&お酒が大好きでね。

 

地元のお祭りに出かけて、

そこでお酒なんか楽しんでもらう機会も作ってみたいんだけれど・・・

 

脱水傾向があるので、

夏場に外でのお酒は難しいだろうな。

お祭り参加の方はちょっと頑張って考えてみよう。

 

 

ちなみに、後日談なんですが・・・

 

リリカの服用が原因なのかどうかは謎ですが、

この利用者さん、本当に

 

太りました・・・

 

 

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薬の副作用による二次的事故の対策は、

個人的にちょっと気をつけておきたい支援だったりします。

 

ということで

 

「新しく関わることになったお薬はググる」

 

ことを『習慣化』するべく、

気になる副作用があったお薬も時々記事にしていければいいなあ・・・

と思うのですが、なかなか出来ません。

 

記事にすると「記憶に残りやすい」というのも理由だったり。

頑張らないと忘れてしまうお年頃です。

 

 

では、早速。

 

初回は、ファイザー製薬の『リリカ』です。

”叙情的(Lyric)”な”カルシウム(Ca)”だなんて、

なんとロマンなネーミング。

 

今回は「腰痛が悪化」した利用者さんへ新しく処方が追加された・・・

という経緯でした。

 

という訳で、『生活上の注意』から。

 

 

介護支援専門員は(副作用という分野については)

「副作用がもたらす『生活上のリスク』に対処するのが本質的な役割」

とも言えるので、まずは生活上の注意からチェックしています。

 

あとは「体調変化に気づくこと」

それを「医療関係者へ適切につなぐ」ことが本分でしょうか。

(より正しくは、その「体制を作る」こと)

 

 

おっと、本題、本題。

 

「めまい、傾眠、意識消失などがあらわれ、

自動車事故に至った例もありますので、自動車の運転など危険を伴う

機械の操作は避けてください。

 

特に高齢者ではこれらの症状により

転倒し骨折などを起こした例がありますので、

十分に注意してください。」

 

ですか・・・

 
独居なので『めまい』は怖いです。
でも、服用開始してしばらく経過しているけどその兆候はありません。
 
一応、留意しておきます。
念のため、安全対策も考えておかなきゃ。
 
活動性が低い人なので、
よりベッドから離れなくなる『傾眠』も心配。
 
「床ずれ」にも要注意・・・っと。
そもそも、腰痛が悪化してるので副作用以前の話でもあります。

あと、ネットで検索したところ・・・

 
『太る』

 
という副作用も見かけました。
 
『むくみ』が原因なのか、
そうでないものもあるのか・・・結構な件数がヒットします。
 
膝痛も訴えているので、体重の動向にも注意する必要がありそうです。
 
でも『関節の痛み』も副作用にあって
「どんなブラックジョーク?」と思ったけれども、
よく考えれば紛らわしいですね。
 
 
さて、このご利用者さんが、その後、どうなったのか・・・?
結果は、次回の記事にて。
 
 
 

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