なにやら社会科の授業のようになってきています…

ていうか考古学?

マスターキートンとかスプリガンとか思い出す…(マンガかい)


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前回の「日本の重要無形文化財とは」 にて無形文化財の制度をやたら書いてしまったけど、あれだったら別に本読めばいーじゃん、という訳で、細かいことは今後やめようと思うのですが、書いた事には責任もって補足を。

でも、何度か「Intangible Cultural Heritage」については堅苦しいことを書くと思いマス。


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無形文化財には、前回説明した「演劇・音楽・工芸技術等」の『わざ』のみでなく、


 A> 衣食住・生業・信仰、風俗慣習・民俗芸能などの、「民俗文化財」のうちの『重要無形民俗文化財


 B> 文化財の保存に必要な材料製作、修理・修復の技術等の『文化財の保存技術


も含まれる。



A>祭礼なんかですね。


「京都祇園祭の山鉾行事」


は『重要無形民俗文化財』。その巡行する山・鉾自体は「有形文化財」に当たる。


B>はいわば日本の伝統品の職人さん。


茅葺」職人さん方や、「雅楽管楽器修理」職人さん方。


先に上げた能楽・歌舞伎・文楽などの「Intangible Cultural Heritage」も、このAから発展していたり、Bの技術に支えられて今を生きています。

そういった意味でもこの存在は大層重要で、この存在を無形文化財と認めている法律の存在は(私としては珍しく)、国を誉めてあげたいと思います。


たしか、歌舞伎の衣装さんや小道具・大道具さん・鬘さん等々もこのBに指定されていたんじゃなかったかな…?

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2006.08.23wed


UNESCO

無形文化財保護条約発効記念シンポジウム


伝統文化の明日のために、今日できること



■ 日本における『無形文化財』 ■


「演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で我が国にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの」

(昭和25年制定”文化保護法”第2条1項)


人間のわざそのものそのわざを体現・体得した個人または個人の集団


同法律に基づき、建造物や絵画などの有形文化財と共に保存・活用の対象とされている。



■ 国の『重要無形文化財』の指定・認定制度 ■


無形文化財のうち、重要なものを『重要無形文化財』と指定。これらのわざを高度に体現・体得しているものを保持者又は保持団体として認定

その認定には、以下3つの方式が採られている。


 ●(芸能・工芸技術ともに)各個認定人間国宝

 
重要無形文化財に指定される芸能又は工芸技術を高度に体現・体得している者(個人)を認定。

いわゆる『人間国宝』さんがこれに当たります。

正式には『重要無形文化財の保持者』と言います。

 <例>澤村田之助(歌舞伎脇役)、中村富十郎(歌舞伎立役)、中村雀右衛門(歌舞伎女方)、竹本住大夫(人形浄瑠璃文楽太夫)、鶴澤寛治(人形浄瑠璃文楽三味線)、吉田玉男(人形浄瑠璃文楽人形) など

※なお表記は文化庁の平成18年7月1日現在の一覧に基づく。


 ●(芸能の団体に対する)総合認定


 重要無形文化財に指定される芸能二人以上の者が一体となって体現している場合に、これらのものが構成している団体の構成員を認定。

 <例>社団法人伝統歌舞伎保持会会員(歌舞伎)、人形浄瑠璃文楽座座員(人形浄瑠璃文楽)、社団法人日本能楽会会員(能楽) など


 ●(工芸技術の団体に対する)保持団体認定


 重要無形文化財に指定される工芸技術の性格上個人的特色が薄く、かつ、そのわざを保持するものが多数いる場合には、これらの者が主たる構成員となっている団体を認定。

 <例>柿右衛門製陶技術保存会(陶芸)、本場結城紬技術保存会(結城紬)、輪島塗技術保存会(輪島塗) など



★ mayaribeメモ ★

たらたら文章で書いきて判りにくいと思うので、一つに的を絞りましょう。


1:無形文化財>芸能
     ↓

2:重要無形文化財/総合認定>社団法人伝統歌舞伎保存会会員
     ↓↓↓

3:重要無形文化財/各個認定=人間国宝>澤村田之助

ということです。


??何故2:重要無形文化財/総合認定を”社団法人伝統歌舞伎保存会会員”としているのか??


…それは、例えば歌舞伎の舞台に毎日出ていたとしても、
”社団法人伝統歌舞伎保存会”の会員でなければ、保持団体の一員とは認められない
からです。

また、今回のパネリストのうち
能楽・観世流シテ方野村四郎さん
は、総合認定を受けた”社団法人日本能楽会会員”の一員として重要無形文化財を保持している方です。
ですので、この規定で言えば『人間国宝』には当たらない方となります。



**ちなみに、ちなみに**


*建造物などの有形文化財ですと、重要なものを《重要文化財》と言い、その中でも特に価値の高いものを《国宝》と指定します。

人間国宝』は有形文化財で言う《重要文化財》に当たり、それ以上特に価値の高いものに対する指定は現在のところ、ありません。


*『人間国宝』には、伝承者養成、技術鍛錬等の為の助成金を年額200万円、国が出しています。

その予算の都合で、現在の『人間国宝』は116名が限度のようです。

現在は113名。

当然の事ながら、「わざを保持する個人」を対象とするため、その保持者が亡くなった場合はその資格は失われます。というか、国に返還されます、というべきか。

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ユネスコ

2006年8月23日 水曜日


『ユネスコ無形文化遺産保護条約発効記念シンポジウム』


於:丸ビルホール



■第1部 記念講演と映像紹介  18:30~


 <主催者挨拶>


河合隼雄  文化庁長官

白石勝    ユネスコ・アジア文化センター会長


<挨拶>


山中燁子  外務大臣政務官


<記念講演>


松浦晃一郎 ユネスコ事務局長


<映像でみる世界の無形遺産/映像紹介>


佐藤國雄  ユネスコ・アジア文化センター理事長



■第2部 公開シンポジウム  19:30~


<伝統芸能の将来を考える-世界の無形遺産として>


コーディネーター

  小島美子  国立歴史博物館名誉教授


パネリスト

  野村四郎   観世流能楽シテ方

  竹本住大夫 人形浄瑠璃文楽太夫

  澤村田之助 歌舞伎俳優

 

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昨日、行って参りました。

夏休みがまだ残っているので、半休取って、丸ビル近くの


SADAHARU AOKI


cake


のサロンでお友達・美人姉妹と久々にお茶してから、いざ丸ビルへ。


ケーキ?

日本人が作っているとは言えども、やはり「SADAHARU AOKI」。

どっしり甘くて味が濃かったです。

そして高かった…!!(1ピースで平均700円くらいかしらね。)



シンポジウムはなかなかに興味深い内容でした。


そして、世界の中での日本の立場を確立していく人々/「遺産」と呼ばれる芸能の中で”今”生きている人々/単純な1ファンの自分/という、それぞれの立場での「INTANGIBLE CULTURAL HERITAGE」との関わり方・捕らえ方の違いが、あの短い時間の中だけでも浮かび上がってきた様に思いました。


数回に分けて記事書こうと思います。

長くなると思うし完結しないと思いますが、お付き合いいただければ幸いです。


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INTANGIBLE CULTURAL HERITAGE

(和訳:無形文化遺産)


特に「口承による伝統及び表現、芸能、社会的慣習、儀式及び祭礼行事、自然及び万物に関する知識及び慣習、伝統工芸技術」の分野において表現されるもの。(「無形文化遺産の保護に関する条約」より)


人々の身体と心を通して受け継がれていくものなので、生活スタイルや価値観の変化の影響を受け易いもの。


 ■ 無形文化遺産データベース

     →http://www.accu.or.jp/ich/

      ※現在英語ページのみ。今秋日本語ページオープン予定。

      動画にてIntangible Cultural Heritageが観られます。


 ■ 人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言

     →http://www.accu.or.jp/masterpiece/masterpiece.php

     ※日本語ページあり。スライドショー等にてIntangible Cultural Heritageが観られます。


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